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“NPB参入”も大量13選手退団…「寂しい気持ち」 新球団2年目へ…元DeNA・倉本の胸中

Full-Count / 2024年11月9日 7時10分

くふうハヤテ・倉本寿彦【写真:間淳】

■元DeNAの倉本寿彦は2軍に新規参入したくふうハヤテでプレーした

 元DeNAで、今季は「くふうハヤテ」でプレーした倉本寿彦内野手が、NPBのウエスタン・リーグに新規参入した2024年シーズンを回顧。28勝84敗8分けに終わった1年目、さらには13人の退団者への思いを語った。

「どうなるのかなという中でスタートして、不安な気持ちが半分。残りの半分は新しい球団でできるということはすごい経験になり、いいことなのではという期待でした」

 横浜高、創価大を経て2013年に日本新薬(京都)に入社。2014年ドラフト3位でDeNAに指名されプロ入りした。2016年にはチーム最多の157安打を放ち、2017年はフルイニング出場するなど正遊撃手として活躍した。しかし、徐々に出場機会は減り、若手の台頭もあって2022年オフに戦力外通告を受けた。それでもNPB復帰を目指して2023年は古巣の日本新薬でプレーし、今季からくふうハヤテに加わった。

 昨年は京都、今年は静岡で家族と離れて“単身赴任”で野球に打ち込んだ。「2年間、家族と一緒に暮らしていないですね。食生活が大変でした。どうしても偏ってしまうので、寮にいって食事を食べることもしていました」。DeNA時代とはガラリと環境は変わったが、高いモチベーションを維持しながら65試合に出場。打率.349、長打率.389、出塁率.383はいずれもにチームトップだった。

「NPBを離れて、ファームですけど2年ぶりにNPBの球団と野球ができた。経験するというよりは挑戦するという気持ちでした。チームとして力の差を感じることは多々あったけど、夏を越えたくらいから戦えるなと感じていた。みんな戦いながら階段を1つずつ上がっていった感じでした。やりがいのあるシーズンでした」

 優勝したソフトバンクには43ゲーム差をつけられての最下位。まだまだ課題はあるものの、手応えも感じていた。

■チームからは2人がNPB球団へ

 その中でこのオフにはDeNAなどで活躍した藤岡好明投手、オリックスに弟が在籍している宜保優内野手ら13人もの退団が発表となった。「半分くらい入れ替わっちゃいますね。1年間一緒に戦ったので、寂しい気持ちはあります。もっと一緒にやりたい気持ちも正直ありました」。倉本は素直な心境を語った。

 しかし、ただ野球を楽しむために発足したチームではない。球団公式HPには「いつの日か、侍ジャパンへ選手を輩出し、日の丸を背負う球団の一つになる」と大きな夢が記載されている。倉本自身もNPB復帰への目標を諦めてはいない。

 9月には西濱勇星投手がヤクルトへ移籍し、早川太貴投手は阪神から育成ドラフト3位で指名された。「みんな1年勝負と思ってこのチームに賭けてきたと思う。その中で2人がNPBの球団にいって、少しでもチャンスあるなら頑張りたいとみんな思っているはずです。勝負したいと思っている人がいるなら、1歩踏み出してチャンレンジする気持ちで来て欲しいと思います」。

 すでに来季へ向けてのトライアウトを実施するなど、チームは参入2年目へ向けて動き出している。来年1月に34歳になる倉本は野手最年長。「若い子に囲まれて野球をする機会もそうないので、いい勉強をさせてもらっています」。勝負の世界で前を向いて戦い抜くと心に決めている。(湯浅大 / Dai Yuasa)

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