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負傷離脱も招集なし…侍Jの苦悩「すごく大変」 27人の合言葉「翔天さんのために」

Full-Count / 2024年11月21日 6時40分

侍ジャパン・井端弘和監督【写真:小林靖】

■鈴木翔天が左肘の負傷で戦線離脱…追加招集はなし

 世界一にならなければいけない新たな理由ができた。野球日本代表「侍ジャパン」は20日、鈴木翔天投手(楽天)が左浅指屈筋および円回内筋損傷で離脱することを発表した。追加招集はなく27人で21日に開幕する「ラグザス presents 第3回 WBSC プレミア12」スーパーラウンドを戦うことになった。吉見一起コーチは「(鈴木翔が)いるいないですごく大変になる」。投手起用は苦渋の決断を迫られそうだ。

 台湾で行われたグループBのキューバ戦では回途中や回跨ぎなど、シーズン中とは違う起用法で一時同点に追いつかれた。その反省もあり、吉見コーチは「なるべくまたぎはさせたくないですし、なるべくいい形で(イニングを)終え、次の投手に」と方針を明かした。

 鈴木翔は13日の豪州との開幕戦で1回を投げて以降、登板がなかった。この日、チームメートに挨拶。仙台で治療に専念するため、無念の離脱となった。代替選手は招集せず投手12人で回すことになるが、ナインは「翔天さんのために」と一致団結している。

 楽天でも共にプレーする藤平尚真投手は「1人いなくなるのは本当に大きいと思いますけど、一緒に戦ってきたチームメートなので。同じ中継という役職なので。翔天さんの分も投げるくらいの気持ちで僕はスーパーラウンドを戦おうかと思います」と意気込んだ。

 21日米国戦に先発する高橋宏斗投手(中日)も「バックを信じて、後ろにいい投手がすごくいるので。翔天さんのためにも頑張りたいと思います」と鈴木翔の気持ちも背負ってマウンドに立つことを誓った。野手では、牧秀悟内野手(DeNA)も「もちろん本人が一番悔しいと思いますし、その分自分たちが頑張って勝ちを届けたい」と気持ちを慮った。

 昨春のWBCでは栗林良吏投手(広島)が腰の張りで1次ラウンドで途中離脱。他のチームメートが世界一を届けた。“翔天さんのために”。世界一への侍ジャパンの合言葉となりそうだ。(川村虎大 / Kodai Kawamura)

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