選手寿命にも繋がる“正しい”投球動作とは? 小学生で意識しないと「時間がかかる」
Full-Count / 2024年11月26日 7時5分
■中学硬式野球の名門監督も重視する“投げ方”…小学生の段階で「本当に癖のない子は3割ぐらい」
正しい投げ方を身に付けることは、選手寿命を伸ばすことにも繋がる。全国制覇を成し遂げている茨城県の中学硬式野球チーム・取手リトルシニアを指揮する石崎学監督は、「厳しい言い方になるかもしれないが、小学生で悪い癖がついてしまうと、直すのに時間がかかってしまう」と指摘する。
取手リトルシニアは5度の全国制覇を果たす名門チームで、石崎監督は数々の選手を高校球界に送り出している。将来を見据えた指導やアドバイスに定評があり、毎年のように入部希望者が後を絶たない。訪れる小学生を見るポイントとして「一番重視しているのはキャッチボール、投げ方」だという。
野球の基本ともいえる「投げる動作」は、投手だけでなく野手にも必要不可欠なスキル。時代とともに野球の理論、技術も進化し、解剖学的に正しい投げ方を知ることもできるようになった。だが、石崎監督は「ウチのチームに入ってくる新入生でも、本当に癖のない投げ方をしている子は3割ぐらい」と口にする。
例を挙げると極端に胸を張る、肘が前に出る「ダーツ投げ」、肩甲骨を無理に寄せて投球する、といった子たちが多々見られるという。まだ野球を始めたばかりの小学生たちなのに、なぜ悪癖がついてしまうのか。
「今は公園や学校でも“球遊び”をやる習慣が減っています。いきなり野球のボールを投げるので違和感が生じる。そこに『ボールは前で離す』など、誤った解釈をしやすい感覚的な表現で伝えたり、細かく指導し過ぎてスムーズな動きができていない。ゼロの状態は一番、吸収力は高いですが、そこで変な方向にいってしまうと、戻すのに時間がかかります」
取手リトルシニア・石崎学監督【写真:伊藤賢汰】
■低学年の段階での細かい指導は逆効果のリスクも…まずは「野球以外」から
野球を始めたばかりの小学校低学年には、細かい指導が逆効果になる可能性もある。肘肩や胸郭、股関節といった専門的な指導を理解できず、「考えすぎてイップスになる子もいる」と石崎監督は警鐘を鳴らす。
幼稚園や小学校低学年の段階では、「まずは野球以外のボールを投げること。例えばドッジボールをしっかり投げる。それは間違った投げ方はしていない。その他にはスナップスローや、あえてサイズが違うボールを様々な角度から色々な方向へ投げることも効果的です」とアドバイスを送る。
高校野球の監督やスカウトがグラウンドに来た際も、注目して見るのは“投げる姿”だという。カテゴリーが上がるほど「打撃は良くてもスローイングに難があり、試合に出られない選手は多い」。幼少期から正しい投げ方を身に付けることができれば、野球人生の可能性を広げることに繋がっていく。(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
球児の将来を左右する「中学チーム選び」 日本一監督が伝える“失敗しない”判断材料
Full-Count / 2024年11月22日 7時50分
-
GG賞に輝いた名手が実施する野球教室 対象は指導者…日ハム元エースが語る開催の意義
Full-Count / 2024年11月21日 22時4分
-
【カレー大學は地域貢献活動】北関東の名門硬式野球クラブチーム「加須リトルシニア」を応援&支援!
PR TIMES / 2024年11月16日 14時15分
-
集中力欠ける低学年…「投げ方」のコツをどう伝える? 球速も制球も上がる“肩動作”
Full-Count / 2024年11月16日 7時50分
-
負担の少ない投げ方は 投球障害を防ぐ教室に多くの小学生
ABS秋田放送 / 2024年11月4日 18時39分
ランキング
-
1オースティン&牧秀悟 ベストナイン“落選”にベイファン「首位打者でも取れない」「逃すのマジかよ」と嘆きの声
iza(イザ!) / 2024年11月25日 18時50分
-
2ベストナインでまたも「不可解な1票」が続出…記者の無記名投票制度にも批判噴出
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年11月25日 18時15分
-
3菊池雄星、エンゼルスと3年97億円で契約合意、米報道 大谷以来日本人6人目…同地区への移籍
Full-Count / 2024年11月25日 22時42分
-
4FAのT・ヘルナンデス 移籍先有力候補はドジャースとレッドソックス 米報道 相場は3年総額109億円
スポニチアネックス / 2024年11月24日 8時57分
-
5慶大・清原正吾「支えて下さった皆様に感謝の気持ちでいっぱいです」自身のインスタグラムで野球引退を報告
スポーツ報知 / 2024年11月25日 19時1分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください