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苦渋のドラ1放出「他球団でも活躍できると」 “現ドラ”巧者のDeNA、首脳が抱く思い

Full-Count / 2024年12月14日 7時10分

入団会見に臨んだDeNA・萩原龍大チーム統括本部長(左)と浜地真澄【写真:小谷真弥】

■中日移籍の細川は今季ベストナインも…昨年加入の佐々木は中継ぎで防御率1点台

 現役ドラフトで阪神からDeNAへ移籍した浜地真澄投手が13日、横浜市内の球団事務所で入団会見を行った。背番号は「52」に決まり、「寂しい気持ちはありますけど、DeNAは明るくていいチーム。うれしく思います」と笑顔を見せた。会見に同席した萩原龍大チーム統括本部長は、3回目を迎えた現役ドラフトについての思いを語った。

 2022年に中日へ移籍した細川成也外野手が現役ドラフト経験者で初めてベストナインに。一方、2023年にロッテから獲得した佐々木千隼投手は前年2登板から今季は28登板で6ホールド、防御率1.95。日本シリーズでも2試合無失点で日本一に貢献した。球団としては、現役ドラフトをうまく活用しているように映るが、萩原チーム統括本部長は「難しい」と繰り返した。

「難しいですよね。チームの環境、編成状態によっても変わってくると思う。ギリギリまで考え抜いたとしても、11球団ある中で読み切ることも難しい。あとは順番も全然読めない。制度上も難しいと、ずっとひたすら感じているところではある。難しいことがいいことか悪いことかは、また議論があると思う」

 現役ドラフトのルール上、評価の高い選手を獲得するには、自軍も他球団から評価される選手を提供、放出しなければならない。今年は2018年ドラフトの外れ1位で競合した上茶谷大河投手を指名対象選手に。ソフトバンクへ移る右腕は、前年に46試合登板、防御率2.11を記録した。苦渋の選択だったようだ。

「我々としては自分たちが送り出す選手については他球団でも活躍してもらいたい、活躍できるだろうと信じて選手を送っています」

 若手の飼い殺しを防ぐために2022年に始まった現役ドラフト。移籍した選手が新たなチャンスをもらっているのは確かだ。萩原チーム統括本部長は「それが現役ドラフトの意義というか目的だと思う。達成されているとは思いますが、全員が全員とはいかない。3回目が終わりましたけど、もっとより良くできることはあるんじゃないかと思います」。球界のさらなる発展へ頭を悩ませていた。(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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