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NPBでの“スター扱い”に「満足している」 元助っ人が見る現状…依然隔たりある日米球界

Full-Count / 2024年12月15日 16時57分

国際大会も開催される東京ドーム【写真:小林靖】

■縮まった日米球界の距離…それでも「ダイヤモンドの原石を見つけ出すのは困難」

 日本と米球界の距離はこの20年で一気に縮まった。イチロー氏の米野球殿堂入りが確実視され、ドジャース・大谷翔平投手はMVPを3度受賞、このオフはロッテからポスティングシステムを利用してメジャー移籍を目指す佐々木朗希投手の動向が話題になっている。米スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」は「2つの異なる文化が結びついた」としながらも、それでも隔たりはあると伝えている。

 日本出身のスター選手の重要性が高まっているMLB。日本でのスカウト活動への投資も増えたとした上で、「スカウト活動は期待されるほど膨れ上がっていない」と記事は指摘する。ビデオや分析データなどの普及により、日本や韓国台湾など環太平洋地域の情報収集は困難でなくなったが、高額な現地スカウティングの旅が必ずしも必要ではなくなったことも意味していると述べる。

 選手獲得に当たっての厳しい規則などは、日本などのアマチュア選手獲得を制限しており、実際に選手と契約するのが難しくなっている。そのためほとんどのMLB球団は、日本などに多くのリソースを割くことに消極的になっているという。

 イチローがマリナーズに入団してから20年以上の月日が経ち、環太平洋に住む野球エリートたちがアメリカに渡ることは、より確実になった。しかし、ダイヤモンドの原石を見つけ出すのは稀で、アマチュア選手は依然として大部分が閉ざされたままだ。さらに「平均以上のプロ選手のほとんどは、太平洋の西側に留まることに満足している」とも述べている。

 かつて日本ハムでプレーし、現在は球団の駐米スカウトを務めるマット・ウィンタース氏は「渡米して最高の選手たちと競い合うことが夢の選手もいる」と話す一方、「自国でスター選手でいることに満足している選手もいる。私からすると、オオタニやダルビッシュのような特別な選手はアメリカに行くべきだと思う」と語った。この20年で日米球界の距離は縮まったが、隔たりも厳然と存在する。(Full-Count編集部)

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