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「いなかったらどうなっていたかわからない」 山崎康晃が感謝…DeNA日本一の“功労者”

Full-Count / 2024年12月20日 8時10分

契約更改に臨んだDeNA・山崎康晃【写真:宮脇広久】

■桑原は推定年俸1億2000万円、山崎は同3億円でいずれも現状維持更改

 26年ぶりの日本シリーズ制覇を成し遂げたDeNAの契約更改交渉は19日、桑原将志外野手が現状維持の年俸1億2000万円(金額は推定、以下同)、山崎康晃投手も現状維持の年俸3億円で更改した。桑原と山崎は、今季新たにチームに加わり好影響を与えた2人のベテランの名前を口にした。5年ぶりに復帰した筒香嘉智外野手と、昨年限りでソフトバンクを戦力外となり横浜に新天地を求めた森唯斗投手である。

 今年のDeNAは9月中旬まで、クライマックスシリーズ(CS)進出圏外の4位を低迷していたが、シーズン最終盤の粘りで3位に生き残り、CSでは阪神、巨人を撃破。ソフトバンクとの日本シリーズでは2連敗スタートで、力の差を見せつけられた形だったが、そこから怒涛の4連勝で“下剋上”を達成した。短期決戦となってからの一体感は際立っていた。

 ブルペンのリーダーである32歳の山崎は「今年は特に、野手なら筒香さん、投手では森唯斗さんに助けていただいたなと思っています」と述懐した。

 33歳の筒香は、2019年まで5年間DeNAの主将を務め、同年オフにポスティングシステムでメジャーへ。今季開幕後の4月に復帰したが、精神的支柱としての存在感に変わりはなかった。桑原は「筒香さんも最初は手探りだったと思いますが、よくお話をさせていただきました。チームは筒香さんが入って、より士気が高まったというか、みんなが1つの方向を向く上でプラスになったと思います。筒香さん自身も『昔より、勝ちたいと思う選手が増えたのは間違いない』とおっしゃっていました。みんながそれぞれ、自覚を持ち始めたシーズンだと思います」と振り返る。

■山崎「僕がプロ入りした頃はプロらしくない部分もあった」

 桑原のプロ1年目の2012年は、DeNAの球団買収初年度にあたる。前年(2011年)までの10年間で、前身の横浜は最下位8回、Aクラスは1回だけの“暗黒時代”にあった。そこから巨人OBの中畑清氏、アレックス・ラミレス氏、そして生え抜きの三浦大輔監督の指揮の下で徐々にチーム力を高めてきた。筒香が海外で奮闘していた4年間も、前半の2年間は4位、最下位だったが、一昨年と昨年の2年間はCS進出を果たしていた。

 2014年ドラフト1位で入団した山崎は「僕がプロ入りした頃は、準備の段階でプロらしくない部分もありました。なんとなく過ごしてしまった年もあります。徐々に自分を見つめ、その上でチームのことを考える選手が増えてきたと思います」とうなずく。

 一方、32歳の森唯は10年間のソフトバンク時代に、主に守護神として大役を担い、6回の日本一に貢献している。DeNAではとてもできなかった経験を積んできている。今季は14試合で1勝2敗に終わり、1軍と2軍の往復が多かったが、どこにいても圧倒的な存在感があった。山崎は「僕自身、森さんに助けられましたし、彼がいなかったら、どうなっていたかわからないというくらいです」と感謝する。

 強いチームは、勢いのある若手と経験豊富なベテランのバランスが良いといわれる。レギュラーシーズン3位からの下剋上だが、今年のDeNAも例外ではなかった。(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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