先発救援こなせる元ドラ1、貴重な打てる捕手 31歳ベテランも…現ドラでパ移籍の選手たち

現役ドラフトで移籍した上茶谷大河、吉田賢吾、本田圭佑（左から）【写真：竹村岳、冨田成美、小林靖】

■鷹からハムへ…吉田は水谷に続いてブレークなるか、平沢は10年目で新天地へ

　2024年度の現役ドラフトは12月9日に開催された。今季は日本ハムに移籍した水谷瞬外野手がブレークを果たして交流戦MVPに輝き、チームの2位躍進にも貢献した。今回は、2024年現役ドラフトでパ・リーグ球団に移籍した6選手を紹介する。

〇吉田賢吾捕手（ソフトバンク→日本ハム）

　横浜商大高、桐蔭横浜大を経て2022年ドラフト6位でソフトバンクに入団。1年目の2023年は1軍で1試合出場に終わったが、2軍では32試合で2本塁打、打率.310を記録した。2024年は2軍で79試合に出場して3本塁打、打率.303。1軍では10試合で打率.192だった。本職は捕手ながら2024年は2軍で主に一塁で出場。複数ポジションをこなせるのは打力を生かすうえでもプラス材料だろう。

〇柴田大地投手（ヤクルト→楽天）

　日体荏原高、日体大、日本通運を経て2021年ドラフト3位でヤクルトに入団。1年目は2軍で29登板、防御率4.70だった。2年目も2軍で40試合に登板して防御率5.59。2024年も2軍で40登板、防御率2.17をマークした。1軍登板は2試合だが、社会人時代に最速150キロを超える剛腕として注目されたポテンシャルは大きな魅力だ。

〇平沢大河内野手（ロッテ→西武）

　仙台育英高校から2015年ドラフト1位でロッテに入団。2018年には112試合に出場した。その後は打撃不振と故障が重なり出場機会が減少。2022年にイースタンリーグの首位打者と最高出塁率の2冠に輝いたが、1軍では通算打率.190と本領を発揮しきれずにいた。打率と出塁率の差を示す指標「IsoD」が.103と高い。かつてのドラフト1位が輝きを放てるか、注目される。

■本田圭佑は昨年まで2年連続の防御率1点台、上茶谷は2018年ドラ1右腕

〇石垣雅海内野手（中日→ロッテ）

　酒田南高校から、2016年ドラフト3位で中日に入団。2018年のフレッシュオールスターでは本塁打を放ちMVPに輝いた。1軍でも2022年に50試合で3本塁打を記録したが、通算打率.136と確実性に課題を抱えていた。2024年は2軍で内野の全ポジションを守っており、高いユーティリティ性とパンチ力のある打撃を兼ね備えている。一気にブレークを果たしたいところだ。

〇本田圭佑投手（西武→オリックス）

　東北学院高から東北学院大を経て、2015年ドラフト6位で西武に入団。2019年に先発として6勝を挙げ、リーグ優勝に貢献した。2022年には中継ぎに転向して45試合で20ホールドを挙げ、防御率1.97。2023年も25試合で防御率1.56と存在感を放った。2024年は31試合で10ホールドを挙げたが、防御率4.11。経験豊富な31歳が復調を果たせば、オリックスのブルペンに厚みをもたらす存在となるだろう。

〇上茶谷大河投手（DeNA→福岡ソフトバンク）

　京都学園高、東洋大を経て2018年ドラフト1位でDeNAに入団。1年目から25登板で134イニングを投げ7勝、防御率3.96をマークした。2023年にはリリーフに転向して46試合で防御率2.11。2024年は18登板で防御率4.37だったが、先発とリリーフ双方で活躍したマルチな才能は大きな武器だろう。新天地でも貴重なピースとしてフル回転する可能性は十二分にありそうだ。（「パ・リーグ インサイト」望月遼太）

（記事提供：パ・リーグ インサイト）