12球団Jr.を席巻した“四国旋風” 虎に大敗が転機…元プロも頼む女子力「青い顔しない」
Full-Count / 2024年12月29日 8時5分
■招待枠出場の「四国アイランドリーグplusジュニア」がV候補撃破…勇気与える4強入り
“四国旋風”が巻き起こった。全国の選りすぐりの逸材小学生が集う「NPB12球団ジュニアトーナメントKONAMI CUP」は、第20回記念大会の今年、12球団がそれぞれ選抜したチームに加え、「四国アイランドリーグ(IL)plusジュニア」「ルートインBCリーグジュニア」「オイシックス新潟アルビレックスBCジュニア」「くふうハヤテベンチャーズ静岡ジュニア」の4チームが招待枠で参加。初めて16チームで開催された。その中で、四国ILジュニアが東京ヤクルトスワローズジュニアを破る“金星”を挙げ、4強入りを果たした。
12月28日に神宮球場で行われた、大会3日目の第1試合、4強入りを懸けたワイルドカード進出決定戦。四国ILジュニアは先発投手の立岩駿選手(6年=古高松ブルースターズ)が、優勝候補と見られていたヤクルトジュニアの強打線を3安打1失点に抑える“粘投”を見せた。3-1とリードして迎えた6回(最終回)には、1死から2四死球を許して球数が制限の「70」を超え、一、二塁のピンチを残して降板となったが、リリーフした廣岡奏伍選手(6年=藍住北キングスポーツ少年団)が後続を断ち、勝利をもぎ取った。
当初、招待枠の4チームは、NPB球団のジュニアチームに比べると、やや格下と見られていた。四国ILジュニアも、12月1日に香川県内で阪神ジュニアと練習試合を行った際には、先発の立岩くんが4回7失点とめった打ちされ大敗を喫している。
駒居鉄平監督は「阪神ジュニアさんにやられた経験が、いい薬になったと思います。今日も、ヤクルトジュニアさんの打線がどこで、どう爆発するかわかりませんから、『低め、インコースを丁寧に攻め続けなさい』と言い聞かせていましたし、それをバッテリーが徹底してくれました」と振り返る。立岩くん自身、「阪神ジュニアにボコボコに打たれた悔しさをぶつけました」と胸を張った。
準決勝進出を果たし喜びを爆発させる選手たち【写真:加治屋友輝】
■4人の女子選手にしかできないプレーも…「男子たちとの間で相乗効果が生まれた」
とはいえ、初参加の「12球団ジュニアトーナメント」でいきなり結果を出すまでの道のりは、「試行錯誤の連続でした」と駒居監督は振り返る。
チームが結成されたのは、わずか2か月前の10月末。その後も練習は月2回程度で、12月に入ってようやく週1回ペースを確保できるようになったが、それでも毎週土・日を全体練習や練習試合に充ててきた他チームとは差があった。「そんな中、われわれ指導者の予定が合わない時にも、選手たちは親御さんを含めて自主的に集まって練習をしてくれました」と駒居監督は頭を下げる。
メンバー16人のうち、参加チーム中最多の4人を占めた女子選手のレベルの高さも出色だった。堀川緒夏(しょか)投手(6年=高知家リトルガールズ)は27日のくふうハヤテジュニア戦に先発すると、5回2死までノーヒットに抑える快投を演じ、勝利を引き寄せた。
左投げ左打ちの平村碧唯(あおい)選手(6年=坂出ドリームススポーツ少年団)は、今大会全4試合に「8番・一塁」でスタメン出場し、3試合で打点を挙げた(押し出し四球、適時打、スクイズ)。一塁手としても、微妙なショートバウンドの送球を拾い上げる技術は“天下一品”だった。
駒居監督は「ウチの女の子4人は、どのチームに入れても恥ずかしくない選手たちです」とした上で、「“女の子にしかできないプレー”というものもあって、男の子たちとの間で相乗効果が生まれていたと思います」と指摘。たとえば、「この年代では、女の子の方が度胸が据わっていると思います。男の子たちは、大声を出すことを恥ずかしがったり、大事な試合前に『緊張で吐きそうです』と青い顔をしていたりするのですが、女の子は表情を変えず、淡々と自分の仕事をこなしていますよ」と観察する。
招待枠の四国ILジュニアには日程的にハンデがあった。ヤクルトジュニアに勝って、わずか3時間5分後の午後1時15分には、準決勝の北海道日本ハムファイターズジュニア戦に臨まなければならず、休養十分の相手に結局0-8の大敗を喫した。
それでも、駒居監督の表情には「子どもたちが想定以上のものを見せてくれました。びっくりです」と充実感があふれている。招待枠であっても、NPB球団のジュニアに引けを取らない実力があるところを十分アピールした。
今大会の“四国旋風”は、全国のいろいろなチームに勇気を与え、来年以降のこの大会の活性化にもつながるはずだ。(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
【NPB12球団ジュニアトーナメント】決勝は日本ハムvsソフトバンク 広島は熱戦も抽選のすえ敗退
日テレNEWS NNN / 2024年12月29日 10時0分
-
神宮で輝いたスーパー小6女子 男子相手にノーノー寸前…父が迫った野球への覚悟
Full-Count / 2024年12月28日 10時24分
-
NPB12球団ジュニアトーナメント 5球団が決勝トーナメントに進出 日本ハム・ソフトバンク・広島・ヤクルト・四国IL
日テレNEWS NNN / 2024年12月28日 9時0分
-
女子コンビが投打で活躍し招待枠代表に 先発・堀川緒夏はノーヒッター寸前の好投、平村碧唯は決勝打
スポニチアネックス / 2024年12月27日 14時15分
-
将来の夢は「プロ野球じゃないとダメですか?」 四国の小6逸材が秘める“格別な憧憬”
Full-Count / 2024年12月25日 7時5分
ランキング
-
1真美子夫人の妊娠報告なのに…勘違い続出「びっくりした」 デコピン登場で起きた珍現象
Full-Count / 2024年12月29日 11時56分
-
2大谷翔平、真美子さんの妊娠発表 「デコピンが妊娠したみたいw」祝福の一方...「フジテレビに気を付けて」の声も
J-CASTニュース / 2024年12月29日 15時19分
-
3大谷翔平、夫人妊娠で注目されるMLBの産休制度 ド軍は積極取得の文化「普通のこと、妻を助けたいから」
THE ANSWER / 2024年12月29日 9時10分
-
4巨人が戦々恐々…有能スコアラーがひっそり中日に移籍していた!頭脳&膨大なデータが丸ごと流出【2024年スポーツ界 書けなかった話】
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年12月29日 9時26分
-
5日本ハム戦力外の24歳・柿木蓮が現役引退を表明「みんなに感謝」 大阪桐蔭で甲子園春夏連覇
スポニチアネックス / 2024年12月29日 20時49分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください