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巨人の“大補強”で起こる余波 変化する立ち位置…余儀なくされる配置転換

Full-Count / 2024年12月30日 7時55分

巨人・甲斐拓也、大勢、小林誠司(左から)【写真:小林靖、矢口亨】

■田中将大、マルティネス、甲斐…大物が続々加入した巨人

 巨人は、ソフトバンクから国内FA権を行使した甲斐拓也捕手を獲得。楽天を自由契約となった田中将大、中日から自由契約となったライデル・マルティネス両投手ら実績十分の大物を補強した。リーグ連覇、その先にある13年ぶり日本一奪回へ、着々と態勢を整えている。

 甲斐はゴールデン・グラブ賞を7度受賞し、2021年の東京五輪、2023年のWBCでは世界一も経験。2024年も119試合に出場してソフトバンクの4年ぶりリーグ優勝に大きく貢献した。経験豊富な強肩捕手の加入は大きい。

 一方で影響を受ける選手も出てくるだろう。巨人で2024年、捕手として元も多く出場したのは岸田行倫で79試合。大城卓三が45試合、小林誠司が41試合で続く。併用された3捕手とも持ち味を発揮したが、甲斐の加入によってどう変わっていくのか。代打や指名打者を含めて自己最多88試合に出場した岸田、一塁との併用の可能性もある大城卓、ベテラン35歳の小林にとって2025年は正念場の1年となりそうだ。

 大勢投手の役割も変わる可能性がある。1年目の2022年に37セーブで新人王に輝くなど守護神を担ってきた右腕は、2024年も29セーブを挙げ、防御率0.88。抜群の安定感を示して3年間で80セーブを記録した。ただ、2022、2024年に最多セーブのタイトルを獲得したマルティネスが9回を任された場合、大勢は8回のセットアッパーに回る可能性が高くなる。

 さらに新外国人のトレイ・キャベッジ外野手が加わったことで、外野の定位置獲得を狙うオコエ瑠偉、萩尾匡也、秋広優人(登録は内野手)、浅野翔吾、佐々木俊輔ら若手は一層の奮起が必要となりそうだ。2024年に100試合以上出場した外野手は丸佳浩1人だけ。左手首骨折で56試合出場ながら打率.294を残したエリエ・ヘルナンデスに加え、キャベッジの補強で競争激化は必至。レギュラー目指してキャンプから繰り広げられるであろう若手のアピール合戦は、チーム力の底上げにつながりそうだ。(Full-Count編集部)

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