3球団競合の“逸材”が新人王 直近5年で3人目の快挙も…足踏み続いた西武新人の1年
Full-Count / 2024年12月31日 19時26分
■西武1位入団の武内夏暉は新人王、2位の上田は17試合で防御率2.70
西武は優勝したソフトバンクに42ゲームという屈辱的な大差をつけられて2024年シーズンを終えた。勝利数はわずかに49勝(91敗3分け)。苦しんだチームにおいて、2023年ドラフトで入団した主な新人選手の1年目を振り返る。
3球団が競合し、国学院大から入団した1位左腕の武内夏暉投手はデビュー5連勝を飾るなど、球団の新人左腕として初の2桁勝利となる10勝(6敗)、防御率2.17をマーク。パ・リーグの新人王に輝いた。大商大から2位入団の上田大河投手はコンディションの問題で出遅れたが、主に8、9月に登板し17試合で防御率2.70だった。
一方で野手の躍動ルーキーが出てこなかったのも現実だ。皇学館大から6位入団の村田怜音内野手は196センチ、110キロの恵まれた体格を武器に5月11日の楽天戦でデビューし、初打席で安打をマークするなど輝きをみせたが、同15日のデビュー4戦目の試合中に負傷し離脱。1軍復帰することなく2024年を終えた。
BC群馬から育成6位入団の奥村光一外野手は6月に支配下登録となるも、45試合の出場で打率.177とチームの“起爆剤”とはなれなかった。走って打てるブレーブスのロナルド・アクーニャJr.外野手を目標とする「オクーニャ」のブレークが待たれる。
シンカーを武器に即戦力と期待された糸川亮太投手はENEOSから7位で入団。開幕1軍を勝ち取るも4試合の救援登板で1敗、防御率9.82と苦戦。3位の杉山遙希投手は9月12日の楽天戦でデビューを果たすも3回5安打6失点(自責0点)とタフな投球を強いられた。松坂大輔、涌井秀章と同じルートとなる球団伝統の横浜高から入団した19歳。この経験を糧に成長が待たれる。
西武は2020年の平良海馬投手、2022年の水上由伸投手と武内を含め直近5年間で3人の新人王を誕生させている。最下位からの巻き返しに若手の台頭は不可欠だ。(Full-Count編集部)
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