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344億円左腕が加入→居場所なし 他球団は“引き取り拒否”…通算87勝ベテランの悲哀

Full-Count / 2025年1月8日 11時21分

ヤンキースのマーカス・ストローマン【写真:Getty Images】

■フリード獲得でヤ軍先発は6人…居場所失ったストローマン

 ヤンキースが2025年シーズンに向け、先発投手の充実を図った。ブレーブスからFAとなっていたマックス・フリード投手を8年総額2億1800万ドル(約344億円)で獲得。通算73勝左腕の加入によって、先発ローテーションから弾き出されそうなのがマーカス・ストローマン投手で、球団は放出を画策もまとまらない状況だという。

 米最大の移籍情報サイト「トレード・ルーマーズ」は「ヤンキースがマーカス・ストローマンの去就を熟考している」とする記事を掲載した。フリード獲得で、「ヤンキース先発陣はMLB屈指になった」と評価。「ゲリット・コール、カルロス・ロドン、ルイス・ヒル、クラーク・シュミット、そしてマーカス・ストローマンだ」と先発が6人になりだぶついていることに言及した。

 このオフにネスター・コルテスをトレードで放出したものの、「それでもヤンキースには先発が6人も在籍している」と指摘。米全国紙「USAトゥデイ」のボブ・ナイチンゲール記者が、ヤンキースはストローマンのトレードを積極的にまとめようとしていると報じたことに「驚きはない」と論評した。

 記事によると、ヤンキースはストローマンを引き換えに、通算341本塁打を誇るノーラン・アレナド内野手のトレードをカージナルスに打診したが、拒否された。アレナドはトレード拒否権を有しており、このトレード案はカージナルスが関心を示さなかったため、アレナド自身に提案されることはなかったという。

 今年5月に34歳になるストローマンは、2024年1月に2年3700万ドル(約58億4700万円)でヤンキース入り。今季が契約最終年になる。2023年は30登板(29先発)で154回2/3を投げて10勝9敗、防御率4.31。一方で奪三振割合は16.7%で、ゴロ率は49.2%。自身の平均を大きく下回った。2019年から2023年までの奪三振割合は21%、ゴロ率は53.2%だった

 シンカーの平均球速も2019年から2023年までは92マイル(約148.1キロ)だったが、2024年は90マイル(約144.8キロ)に落ちた。左打者に苦戦し、2024年は打率.296、出塁率.372、長打率.474と打ち込まれた。左打者が有利なヤンキースタジアムでの防御率は5.31。敵地では3.09で、大きな違いがあった。

 記事は「敵地では比較的成功と言える成績を残したので、関心を示すチームは少なからず存在するだろう」とした上で、今季年俸1850万ドル(約29億2400万円)の「全額を負担するチームはないだろう」と指摘する。また、耐久力のあるストローマンは2025年シーズン終了後に、選手オプションが付随する可能性があることも「間違いなくトレード話を複雑化させている」と論じている。2025年に140回以上投げれば1800万ドル(約28億4400万円)の選手オプションが付随する。ストローマンは直近5年でシーズン平均159回を投げている。通算87勝右腕の動向が注目される。(Full-Count編集部)

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