大谷翔平の躍進で「勝負できる存在になった」 拭い去った“憧れ”…栗山氏が明かした変化
Full-Count / 2025年1月15日 19時2分
■栗山英樹氏、大谷の活躍で「日本を元気づけてくれる年になるのではないか」
2023年に開催された第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で監督として野球日本代表「侍ジャパン」を優勝に導き、日本ハムのチーフ・ベースボール・オフィサー(CBO)を務める栗山英樹氏が15日、東京のジュンク堂書店池袋本店で「出版記念トーク&サイン会」を開いた。
栗山氏の教え子でもあるドジャース・大谷翔平投手は昨季54本塁打、130打点でナ・リーグ2冠に輝き、打率も同2位の.310をマーク。59盗塁を合わせて史上初の「50-50」を達成し、ワールドシリーズ制覇も果たした。今季は2023年9月に手術した右肘の状態も考慮しながら、2シーズンぶりの投手復帰が見込まれている。
エールも熱い。「翔平の頑張りで、メジャーリーグは憧れから、勝負できる存在になったというか、そういう土壌ができたと思います」。歴史を塗り替え続けた大谷に、感謝の言葉を送ると「(佐々木)朗希や小笠原(慎之介)が挑戦しますが、日本で見ていたのと同等のステージで見られるというか、野茂英雄さんが道を切り拓いてから30年かかって、日本人もここまでやれるということを示して、日本を元気づけてくれる年になるのではないかと思います」と力を込めた。
栗山氏は2012年から21年までの10年間、日本ハムの監督を務めた。大谷のプロ入りからメジャー移籍まで(13~17年)を見守り続け、成長を促した。また、ロッテからポスティングシステムでメジャー移籍を目指している佐々木朗希投手の新天地にも注目が集まる。栗山氏は2023年のWBCで佐々木に、2011年の東日本大震災発生日である3月11日に行われた1次ラウンド・チェコ戦と、メキシコとの準決勝の先発を任せたこともあった。
NPB球団での監督と、代表チームの監督では“役割”が違う。栗山氏は「“勝ち切る”という目的は共通点。球団の監督は、もちろん勝たなくてはいけないのですが、人を育てることが重要な時もある。自分が(監督を)辞めた後に結果が出ることもある。しかし、ジャパンは勝つことが正義。情に流されず、勝つために判断していました」と胸中を明かした。
栗山氏は昨年9月に「監督の財産」(日本ビジネスプレス発行、2500円+税)、10月に「栗山英樹の思考」(ぴあ株式会社発行、1500円+税)を出版しており、2冊の著書の出版を記念するイベントとなった。(Full-Count編集部)
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