監督が勝手に“年俸決定”「あり得ない」 首位打者なのに1200万円増…怒りの契約更改
Full-Count / 2025年1月24日 7時10分
■西村徳文氏は首位打者でバラ色のオフのはずが「話ついてるみたいですね」
ロッテ一筋16年で通算1298安打を放った西村徳文氏は、1990年にパ・リーグ史上初めてスイッチヒッターで首位打者を獲得した。バラ色のオフのはずが……契約更改交渉の席で告げられたのは、まさかの1200万円アップ。「ひっくり返りそうになった」という“原因”は金田正一監督だった。
プロ入り時の320万円から着々と積み上げた年俸は3800万円。そこから首位打者を手に「今の時代なら一気に1億円にいく感じじゃないですか。当時は、自分の中での目標は倍増くらいでしたね」と西村氏は足取り軽く契約更改に向かった。
しかし、球団側から出たのは驚きの言葉だった。「もう金田監督と話はついているみたいですね。5000万円で」。事態を飲み込むことができず「ひっくり返りそうになりました。そんなバカな話ないじゃないですか。『いやいや、球団と僕が決めることで監督が決めることじゃないだろう』って」と衝撃を受けた。
1988年には130試合で打率.256で現状維持を予想していたが、相手の癖を見抜く力なども考慮され1000万円アップを勝ち取っていた。それなのに首位打者で1200万円アップは「あり得ない」と納得できるわけがなかった。思いを伝えると、球団側も「そうだよね」となり、結局6200万円で契約を更改した。「いかんせん5000万円からのスタートみたいになっていたので、それ以上は上がらないだろうなって」。異常事態こそ免れたものの、目標の倍増には遠かった。
■チームMVPで渡された1300万円サファイアの指輪…豪快“金田伝説”
“金田伝説”は数知れない。第2次政権1年目だったこの年、シーズン開始前に「今年のチームMVPにサファイアの指輪、敢闘賞に時計をやる」と宣言。首位打者の西村氏はMVPに選ばれ、1300万円ほどともされる指輪を渡された。
1990年の西村氏の最終打率は.338だった。シーズン最終戦の第1打席で安打を放った時点では.341で、1988年の正田耕三の.340を抜き、スイッチヒッターでの最高打率になった。
「それは当然金田さんも知っていたと思います。でも1打席目の後に『最高打率を獲るならもう1本打って実力で獲れ」と言われましたね。で、その後3タコ。チームはBクラスでしたし正直『代えてくれないかな』と思いましたけど、勝負に対する厳しさを教えてくれたんだと思います。あれだけの実績のある方ですから、“甘くないぞ”ってね」。豪快、かつ繊細な名将だった。(町田利衣 / Rie Machida)
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