イチロー氏の262安打は「永遠に破られない」 すでに神の領域…無敵状態を米指摘

マリナーズ時代のイチロー氏【写真：Getty Images】

■2004年に史上最多安打樹立…脅かす選手現れず20年が経過

　メジャーリーグ通算で3089安打を放ち、21日（日本時間22日）に米野球殿堂入りが決まったイチロー氏（マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター）。特に84年ぶりに記録を塗り替えた2004年のシーズン262安打に関しては、米メディアも「破られる可能性は極めて低い」と口を揃えており、20年の時が立ちその“不滅”の数字が改めて注目されている。

　2001年にマリナーズでメジャーデビューを果たしたイチロー氏は1年目に242安打を放ち、首位打者と最多安打に輝いた。2年目と3年目にも200安打超えを達成すると、4年目の2004年には、ジョージ・シスラーが1920年に記録し、84年間破られていなかった年間257安打を更新。262安打まで数字を伸ばした。その後の20年間でも、この記録に最も迫ったのはイチロー氏本人で、2007年に238安打を放っている。

　米ヤフースポーツのジェイク・ミンツ氏は21日（同22日）に公開した記事で「スズキの数字上の功績も驚異的だ。比較的遅い27歳でMLBデビューを果たしたにもかかわらず、この細身の外野手は3089安打、509盗塁、1420得点を記録し、通算打率.311でキャリアを終えた」と、イチロー氏を絶賛。2004年に放った262安打について「この記録は破られる可能性は極めて低いだろう」と指摘した。ウェイド・ボッグス（レッドソックス）が1985年に、ダリン・アースタッド（エンゼルス）は2000年に240安打を放っているが、240を超えたのは、イチロー氏以外では1930年に3人が達成したのが最後だ。

　この他、マリナーズの地元紙「シアトル・タイムズ」のアダム・ジュード記者は21日（同22日）の記事で「2004年、イチローは262安打でシーズン最多安打記録を更新した。この記録は永遠に破られることはないだろうと考える者もいる」と力説。マリナーズ地元メディア「My Northwest」のブレント・ステッカー記者も「イチローは、27歳のルーキーとして242本安打を打ち、200安打以上を10年連続で達成するという記録的なストリークを開始した。その中には、イチローが262安打を放ち、1920年にジョージ・シスラーが樹立した、それまで破られないと思われていた記録を更新した2004年のシーズンが含まれている」と述べた。

　MLB公式サイトは2018年に「17の不滅と考えられる記録」を選出。ノーラン・ライアンの5714奪三振と2795四球や、リッキー・ヘンダーソンの通算1406盗塁と1982年のシーズン130盗塁、ハック・ウィルソンによる1930年の191打点などとともに、イチロー氏の262安打が取り上げられていた。（Full-Count編集部）