打率.188も「まだ4番でできる」 33歳の筒香嘉智、360発男が語る“再生の道”

DeNA・筒香嘉智【写真：荒川祐史】

■村田コーチ「筒香を使いたいと思わせてくれる何かが欲しい」

　DeNAの村田修一野手コーチは筒香嘉智外野手の再生を使命とする。村田コーチは2011年以来14年ぶりにベイスターズ復帰。師弟関係が復活する筒香について、「まだまだ4番で全然できる」と太鼓判を押した。

　33歳の筒香は昨年4月にDeNA復帰。日本シリーズでは勝負強い打撃を見せたが、レギュラーシーズンでは57試合で打率.188、7本塁打、23打点にとどまった。一方、村田コーチは33歳シーズンだった巨人時代の2013年に打率.316、25本塁打、87打点と奮闘。前年の打率.252、12本塁打、58打点から大きく数字を伸ばした。「32、33歳は（選手として）脂が乗ったところからガタッとくる。（筒香は）それが去年だった可能性がある」と分析した。

　筒香は1月の自主トレからライブBPを行うなど、レギュラー奪取へ調整を進めている。「秋の練習でもバットが振れていた。今も練習して、ライブBPもやっていると。（30代の選手は）早めに仕掛けるのはすごく大事」。NPB通算212本塁打を誇るチームの顔とはいえ、日本一チームでのレギュラー奪取は容易ではない。

　村田コーチは「同じ数字になると若い選手を使いたくなっちゃう。そこで『筒香を使いたい』と思わせてくれる何かが欲しい。打率.250、15本塁打ぐらいだったら若い選手にチャンスを、となってしまう」とベテランならではの難しい立ち位置を指摘した。

　それでも、筒香の再生は27年ぶりのリーグ制覇、2年連続日本一へ大きな推進力になる。「まだまだ4番で全然できる。彼の周りを固められれば。牧もすごいし、宮崎やオースティンも。楽しみだね。（コーチとしては）誰が4番を打っても大丈夫なように仕上げるだけ」と期待を込めていた。（小谷真弥 / Masaya Kotani）