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米国発“最先端トレ”が日本上陸 大谷翔平も実践…野球大国への期待「もっと上がる」

Full-Count / 2025年1月30日 7時50分

体験会を行ったトビー・ネーゲル氏(右端)らドライブラインスタッフ【写真:佐々木亨】

■米トレーニングラボ「ドライブライン・ベースボール」が中高生対象の体験会実施

 科学的な観点から分析して、豊富なデータをもとに野球のパフォーマンスを上げる。ワシントン州のシアトルをはじめ、米国内3か所で展開する施設「ドライブライン・ベースボール」は、メジャーリーガーや日本のプロ野球選手が訪れる世界最先端の科学的野球トレーニングラボだ。昨年12月には日本国内で中学生や高校生、または指導者を対象とした体験会を開催。日本初上陸を果たした同施設が描く将来的なビジョンに迫った。

 大谷翔平(ドジャース)は2020年シーズンオフ、シアトル郊外の施設でトレーニングを積み、翌年から「二刀流」のパフォーマンスを上げた。それを機に科学的な野球トレーニングの注目度は上がり、その重要性は日本でも広く認知されるようになってきた。最先端トレーニングを提供し、技術向上につながる独自のツールを持つ同施設は、日本での展開に大きな期待を寄せる。ピッチングコーディネーターのトビー・ネーゲル氏は言う。

「すでに日本は野球大国で才能を持った選手がいますが、米国でやっているドライブラインのトレーニングメソッドやツールを日本で紹介したいと思っています」

 トビー氏は、もともと綺麗で効率的な投球フォーム、そして多くの球種を操る日本人投手のピッチングの特徴を語り、それが世界の野球に少なからず影響を与えているとも言う。

「メジャーでも、日本人投手の良さを参考にする投手が増えてきた。2024年シーズンのメジャーで、スプリットやフォークボールを投げる数値は前年と比べて倍になった。日本人投手がそれらを使って結果を出していることが理由の1つだと思う」

 過去10年間、「日本の野球選手のレベルはすごく上がった」。海外の選手と比べれば、日本人選手の体格は決して大きくない。それだけに、確かなトレーニングを積めば「パフォーマンスはもっと上がる」と同氏は断言するのだ。


スタッフの指導のもと練習バットの活用法を学ぶ【写真:佐々木亨】

■“中学生”が6週間で平均約2.4キロのスイング速度アップも

 登板前の「投手・大谷」が外野のラバーフェンスに向かって数種類のカラーボールを投げている姿を見たことがある人は少なくないだろう。球速アップにもつながるプライオボールというものだが、そのドライブラインのツールの正しい使い方を、多くの日本人選手に紹介したいとも話す。

「そのツールが、なぜ効果があるのか。どういった使い方をして結果が出るのか。まずはそこの“教育”を推していきたい。間違った使い方をすると、逆にパフォーマンスが落ちたりするものですから」

 重心の位置や重さを変えたトレーニング用のバットもあるのだが、その活用法もしっかりと学んでほしいと言うのは、シニアヒッティングトレーナーのジェイコブ・ハーシュ氏だ。

「バッティングでは、かつてスイングや打球のスピードは関係ないと言われてきましたが、ここ数年でその大事さが浸透してきました。いかにスイングや打球のスピードを上げるトレーニングをするか。どんな効果があるのかを、ツールを使って実感していってほしい」

 伸びしろが一番ある中学生や高校生の世代には、特に「使い方」と「効果」をしっかりと理解した上でトレーニングに励んでほしいともジェイコブ氏は言う。

「米国のドライブラインでトレーニングしているフレッシュマン(日本でいう中学3年生)は、ドライブラインのプログラムを使うと、最初の6週間で平均1.5マイル(約2.4キロ)ぐらいスイングスピードが上がります」

 短期的成果(即効性)もあるのだが、ドライブラインでは「長期的なビジョン」でのトレーニングを念頭に置く。フィジカルの強化。並行して技術の向上を目指す。若年層の選手がどういったトレーニングをしたらいいのか。その“道しるべ”になりたい。日本国内でもそのテーマを持ち続けて、野球のパフォーマンスアップの一翼を担いたいという。(佐々木亨 / Toru Sasaki)

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