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西武ドラ2の計り知れない潜在能力 打線の軸不在…新人唯一の1軍抜擢に高まる期待

Full-Count / 2025年2月2日 11時6分

キャンプで練習を行う西武・渡部聖弥【写真:宮脇広久】

■走攻守三拍子そろい「トリプルスリー」掲げるも、チームは長打を渇望

 昨年球団ワースト記録の91敗を喫して最下位に沈み、今年巻き返しを期す西武だが、2月1日のキャンプインの時点で、1軍の宮崎・南郷キャンプに参加しているルーキーは、ドラフト2位の渡部聖弥外野手(大商大)ただ1人。だからこそ、かかる期待も大きい。

 キャンプ初日はあいにくの雨に見舞われ、練習は終日、室内練習場に限られた。フリー打撃で放った打球はすぐにネットに阻まれ、飛距離の感覚をつかみにくい。西口文也新監督は「やっぱり外で打たないと、室内ではわからないね。初日は晴天の下でやりたかったけれど、これだけ雨に降られたら、もう残念を通り越して、しようがない」と苦笑するしかなかった。渡部聖は「外に出てみないと打撃の手応えはわかりませんが、体は動いていて、それなりにいい感じです。怪我だけはしないように、やっていきたいです」とうなずいた。

 走攻守の三拍子がそろい、将来的な目標に「トリプルスリー」を掲げているが、とりわけチームに早速期待されているのが長打力だ。渇望されている、と言ってもいい。何しろ昨年の西武は、チーム打率.212、総得点350、チーム本塁打60が全てリーグワーストという貧打にあえいだ。近年は浅村栄斗内野手(楽天)が2018年オフ、森友哉捕手(オリックス)が22年オフ、山川穂高内野手(ソフトバンク)が23年オフに、相次いで国内FA権を行使して抜け、主砲を務める人材が枯渇。今年は昨年オリックスで15本塁打を放ったレアンドロ・セデーニョ内野手、メジャー通算12本塁打の新外国人タイラー・ネビン外野手らを補強しているが、計り知れない潜在能力を秘めた渡部聖にも熱い視線が注がれているのだ。

 身長は177センチで長身の部類ではないものの、ベンチプレスで125キロ、デッドリフト、スクワットなら230キロを上げるパワーは、鍛え上げた107センチの胸囲からもうかがえる。体重は現在93キロで、「シーズンへ向けて絞っていき、キャンプ終了時に90を切れればと思います。自分の持ち味は守備の一歩目、走塁、三拍子そろっているところでもあるので、94~95キロだと、そこらへんが少し欠けてくる気がします」と明確な調整プランを描いている。

「このキャンプで新人は1人だけですが、先輩方に気をつかっていただき、声もかけていただいていて、居づらさはないです」とキッパリ。むしろ、同い年の大学生野手でドラフト1位の栄誉に浴した楽天・宗山塁内野手(明大)、ロッテ・西川史礁外野手(青学大)、広島・佐々木泰内野手(青学大)、麦谷祐介外野手(富士大)に対する対抗意識の方が強い。特に宗山は、広島・広陵高時代のチームメートで、2019年春の選抜大会では、お互い2年生ながらレギュラーで三遊間を組んだ(当時渡部はサード)間柄である。

「キャンプのテーマは、1年間1軍で戦い抜く体力と技術を身に着けること。技術面では1軍のレベルの高い変化球、速い真っすぐに対応できるようにしていきたいです」と語る渡部聖。期待のルーキーがいよいよベールを脱ぐ。(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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