「別格」だった阪神主砲に衝撃 日本代表の主将も…スターに圧倒された“重圧”
Full-Count / 2025年2月5日 6時50分
■熊野輝光氏、中大4年時は主将でリーグ戦&大学選手権優勝
思い出深いシーズンになった。四国IL・香川オリーブガイナーズ監督の熊野輝光氏(元阪急・オリックス、巨人外野手)は中大4年の1979年に多くのことを経験した。主将として春の東都大学野球リーグ、全日本大学選手権を制覇。日米大学野球選手権大会では日本代表の主将も務めた。さらに最後の秋は一転して東都リーグ最下位に沈み、2部との入れ替え戦行きとなり「キャプテンをやっていて、あの時が一番大変でしたね」としみじみと話した。
熊野氏は中大1年春から4年秋までの全試合に出場した。「そうだったなぁって感じですけどね。ちょこちょこ怪我はしていたんですよ。痛い、痛いと言いながら出ていました。(学年が)下の時はそんなことも言えないですけどね」。そんな4年間で一番の思い出は、主将を務めた1979年の「4年の時」という。「(東都大学野球の春に)リーグ優勝して、大学選手権で優勝しましたしね」。加えて日本開催の日米大学野球でも日本代表に選出され、主将に任命された。
「(大学選手権で)優勝したからそのままキャプテンになったんですよ」。早大・岡田彰布内野手(元阪神、オリックス)、東海大・原辰徳内野手(元巨人)、亜大・大石大二郎内野手(元近鉄)、中大・高木豊内野手(元横浜、日本ハム)らそうそうたるメンバーをまとめる立場。「いや、まとめられなかったけどね。あの時は逆にこっちが“おっ、岡田や、辰徳も”とか、そんな感じでしたからね」と笑いながら話した。
大会は日本代表の3勝4敗で終わった。「最初、3連勝したけど、そこから4連敗したんですよね。向こうにはデレク・タツノ(投手、ハワイ大)がいてね。僕はあまり打っていなかったと思いますよ」。打線で目立ったのはやはり4年生・岡田と3年生・原だった。4番打者の岡田は第3戦と第7戦で本塁打を放つなど活躍。3番打者の原も第2戦、第4戦(2発)、第6戦で計4発をぶちかました。
「岡田は僕と同学年だけど、ちょっと違う感じがありましたね。別格みたいなね。同じ合宿していても、あいつだけパッと(外へ)出て行ったり、何か学生って雰囲気でもなかったですね。辰徳は明るくて、まぁ(学年が)下っていうのもあったんでしょうけどね。あいつはけっこう社交的な感じでしたね」。熊野氏は懐かしそうに振り返った。すべてがいい経験になった。
■複数の大企業から誘われ…ヤクルト3位指名断り社会人へ
大学生活最後の4年秋も忘れられないという。中大は春のリーグ優勝から一気に最下位に落ちた。「あの時は(エースの)香坂(英典投手、元巨人)が肩痛で投げられなくなったり、悪い方、悪い方にいって勝てなくなって、みんなもうバラバラでした。キャプテンをやっていて一番大変でした。盛り上げようにも盛り上げる元気を出すようなものもなかったので、ホントに何か暗かったですよね」。
入れ替え戦はクリアして東都1部残留を決めたが、これには中大・宮井勝成監督の言葉がパワーになったという。「入れ替え戦の前までは『(春に)優勝したけど、もう何もないよなぁ』みたいな感じになっていたんですけど、宮井さんが『お前ら気にせんでいいから。優勝旅行は連れて行く。思い切りやれ』って。それでみんな『ヨッシャー』って頑張ったんですよ」。優勝旅行はハワイ。「あれはホント楽しかったなぁ」と熊野氏は思わず顔をほころばせた。
進路について悩んだ年でもあった。プロからも誘われたし、社会人野球チームからも声がかかった。「プロはあの時も阪急とかから話があったんですよ。社会人もだいぶ来ていましたね。西濃運輸、本田技研、東芝とかけっこうな企業もね。僕は四国(香川県)出身なんで、電電四国からも来ていた。ウチのオヤジも『電電公社ならいいんじゃないか、帰ってこい』みたいにもなっていました。でもプロに行くことも考えていたし、決めきれずにいましたね」。
そんな状況のまま1979年11月27日のプロ野球ドラフト会議を迎えた。熊野氏はヤクルトから3位で指名されたが、悩んだ末に入団を拒否して、社会人野球・日本楽器入りの道を選択することになる。(山口真司 / Shinji Yamaguchi)
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