3割打者激減…強まる投高打低「進化していない」 野手に欠如する“受け身練習”
Full-Count / 2025年2月12日 7時50分
■投手は短期間で変化球習得可能…プロトレーナー・高島誠氏が勧めるバッターの“対抗策”
プロ野球から少年野球まで、近年の野球界は「投高打低」傾向が強まっている。昨年のセ・パ両リーグの3割打者は2リーグ制以降で最少の3人。高校・中学での低反発バット導入や学童での高反発バット禁止などもある中、打者はどのように“逆風”に立ち向かえばよいのか。Full-Countでは、打撃指導で豊富な実績を持つコーチやトレーナーを取材。オリックスやMLBのナショナルズでトレーナー経験を持つ高島誠さんは、「野手の練習方法が進化していない」とバッティングの問題点を指摘する。
一昔前の投手は、直球のほかにカーブ、スライダー、チェンジアップ、フォークを持ち球にしていれば十分だったが、今は打者の手元で小さく鋭く変化するカットボールやツーシーム、スプリットなどを操ることも珍しくない。「ラプソードやトラックマンなどの分析機器や、ハイスピードカメラ、SNSなどが発達して色々な情報が入りやすくなり、変化球を習得するのに時間がかからなくなった」と、高島さんは投手のレベルアップを強調。そのため、「打者は打席の中で考えないといけないことが増えた」と口にする。
「練習方法に関しても、投手が進化している割に、野手は進化していません。最近でこそ色々なスイング軌道のドリルをやる選手が増えてきましたが、“受け身”の練習、すなわち、変化球を打つ練習をしていない人がほとんどです」
打撃練習では緩いボールを自分のタイミングで気持ち良く打てるが、実戦ではそうはいかない。持ち球の全てをストライクゾーンの四角を目掛け、時には緩急やボール球も駆使しながら、投手は打者のタイミングを崩しにかかる。打者はむしろ、崩された中で対応力を上げなければいけないのに、練習で変化球の打撃練習を行うケースは極めて少ない。
「先日もセミナーで、『変化球が打てないのですが、どうしたらいいですか』という質問があったので、1週間で変化球を何球打ったのか聞いたら『10球も打っていないです』と(笑)。それで、どうやってうまくなるのかという話です」
Mac’s Trainer Roomの高島誠氏【写真:伊藤賢汰】
■変化球禁止の小学生の段階から“大きな変化”に慣れる打撃練習を
大切なのは、変化する球を打つことに慣れること。そのためにも、小学生のうちから、柔らかいボールやピンポン球、ペッドボトルのキャップなど、指先で弾くだけで大きく軌道が変化するものを打ち返す練習をしておくと良いという。それだけでも、変化球が解禁される中学からの対応力が変わってくる。
「遊びの中である程度数をこなしていくと、『こうやれば打てそうだな』というのが分かってきます。軟式球や硬式球よりもピンポン球の方が曲がりますから、『野球のボールはそこまで曲がらないんだな』とイメージをつけることは非常に大事だと思います」
また、投手も実戦では必ず打者がいるのに、ブルペンでは打席に立たれることを嫌がり、ただ黙々と捕手のミットを目掛けて投げることが多い。それならば、打者と「1on1」形式で対戦したほうが、両者にとっても、より実戦での対応力が磨かれるのではないかと高島さんは語る。
「投手もせっかく練習で変化球を投げているのに、ブルペンだけでピッチングをさせるのはもったいないですよね。1on1だと、投手、打者、捕手がいればできます。投手は打者相手に投げることができますし、打者は変化球を打つ機会が増えるのでお勧めです」
より実戦的な練習の積み重ねこそが、投高打低傾向の打破につながると語る高島さんは、25日から開催される「打撃強化4DAYS」に参加予定。打撃力向上のための考え方や指導法を伝授してくれる。(内田勝治 / Katsuharu Uchida)
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