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ハム戦力外→育成…31歳が辿り着いた境地 “便利屋”の誇り「普段着のシャツのように」 

Full-Count / 2025年2月12日 8時10分

春季キャンプで投げ込むオリックス・井口和朋【写真:北野正樹】

■オリックス・井口「高価なシャツを買っても、案外いつも気軽に着るのは安い方」

 周囲が困った時こそ、輝く存在でありたい。オリックス・井口和朋投手が今季もチームがピンチを迎えた場面での登板を志願している。「便利屋さんじゃないですが、本当にチームにとって難しいところで『使おう』と思ってもらえる選手で居続けるのが、僕が生きる道。そこは特に意識したいですね」。井口が真剣な表情で語り始めた。

 井口は武相高(神奈川)、東農大北海道オホーツクから2015年ドラフト3位で日本ハムに入団。救援として2021年にはキャリアハイの43試合に登板し、防御率1.86でブルペン陣を支えた。2022年は23試合で防御率5.18。2023年も5試合登板にとどまり、同年オフに戦力外通告を受けた。

 2023年に育成選手として入団したオリックスではキャンプ、オープン戦を通じて豊富な経験をアピールし、開幕直前に支配下登録選手に昇格。腰痛により2軍で調整した時期もあったが、32試合に登板し1勝2敗3ホールドと存在感を示した。

 中継ぎを“天職”と考える。「大学からプロに入った時には、もちろんエースやクローザーとかを目指していましたが、僕の売りはどこでも投げることができること。オリックスには球の力が強いクローザー候補はいっぱいいるので」と自らを客観視し、導き出したのは“2番手投手”だった。

「僕がチームのためになれるのは、先発投手がすごく難しい場面を残して降板した時だと思います。2番手の投手が試合の流れを決めることがすごくあるので『とりあえず、こいつでいきましょう』とベンチが思う投手が中継ぎ陣の中で2枚、3枚といればすごく助かるんです」

 オリックスに“拾って”もらった恩義に応えたいという思いも強い。「クビになって1度、死んだ自分にもう1回チャンスを与えてくれたこのチームで、僕に何を求められているのか。僕が何をすればチームが1番助かるのかを考えた時、僕はそこかなと思いました」。

「便利屋」という言葉には、何でもこなせるオールマイティーと評価する一方で、雑用を手軽に引き受ける何でも屋さんの意味もある。「便利屋と呼ばれても失礼じゃないし、全く気にはなりません。そう言ってもらえるのはすごくうれしい。例えば、すごく高価なシャツを買っても、案外、いつも気軽に着るのは安い方のシャツじゃないですか。僕も普段着のシャツのように、気軽に試合で使ってもらいたいんです」。移籍2年目も、普段着のように安心感があり信頼される存在で居続ける。(北野正樹 / Masaki Kitano)

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