“筋トレやりすぎ”で成績不振? 大谷らの影響も…専門家語る是非「高い授業料を払わされた」
Full-Count / 2025年2月12日 10時20分
■オリ山下がライブBPに臨むも…右手中指の爪が割れるアクシデント
一瞬、ヒヤリとした空気が漂った。オリックス・山下舜平大投手は宮崎キャンプの11日、今年初の実戦形式となるライブBPに登板したが、右手中指の爪が割れるアクシデントに見舞われ、打者6人に計30球を投げるはずだった予定を打者2人、10球で切り上げた。「国内で断トツの素材」ともいわれる22歳の大器は、今年どんなシーズンを過ごすのか。
指を気にする仕草を見せた山下のもとへ、コーチとトレーナーが駆け寄る。山下自身は「投げられます!」と“続投”を主張したが、コーチが大事を取った。山下は報道陣に「中指の爪が割れましたが、僕は爪が割れても、マメが潰れても投げられるので大丈夫です」と説明し、「こんなに早く実戦形式で投げられるとは思っていなかった。順調です。ボールが指にかかる感じがありました」と、むしろ表情は明るかった。
このライブBPを、現役時代にヤクルト、日本ハムなど4球団で捕手として活躍した野球評論家・野口寿浩氏が視察した。「投手がこの時期に爪を割ったり、マメを潰したりするのはよくあることです。逆に言えば、ボールがよく指にかかっている証拠で、いいんじゃないですか。痛みを伴っているのなら話は別ですが、本人が『投げる』と言ったくらいですから、大丈夫でしょう」との見立て。「実際、杉本(裕太郎外野手)のバットをへし折るシーンがありましたし、ボールの走り、指のかかりは良かったと思います。昨年のような不振は、もうないでしょう」と評した。
山下は高卒3年目の2023年に9勝3敗、防御率1.61の好成績を挙げ、新人王に輝いた。一方で、8月に腰の張りを訴え、9月には「第3腰椎分離症」で戦線を離脱した。4年目の昨年は14登板で3勝6敗、防御率3.38の不振。10月には第3腰椎分離症が再発し、リハビリを進めていた。
■大谷翔平を彷彿とさせる190センチ、100キロの体格
なぜ昨年は、思うような成績を残せなかったのか。野口氏は「昨年は、腕の振りが横振りになっていました。本来は縦に割れ、曲がりも大きかったはずのカーブが、スライダーのように横へ曲がっていたのも、横振りが理由だったと思います。今年はライブBPを見た限りでは、縦振りに戻り、しっかり上から叩けていたように見えました」と分析する。
さらに「周辺から『山下は去年、ウエートで胸や肩のあたりに筋肉をつけ過ぎたことが不振の原因だった』と指摘する声を聞きました。確かに僕が1年前の今頃見た時には、ウエートをガンガンやったそうで、凄い筋肉をしていました。今年はそれほどではありません」と付け加える。「本当に不振の要因だったのかどうかはわかりませんが、筋肉が邪魔で腕が上がらなくなり、その結果、横振りになっていたということであれば、納得がいく話です」とうなずいた。
ドジャース・大谷翔平投手、パドレス・ダルビッシュ有投手らメジャーリーガーの影響もあって、ウエートトレーニングに力を入れる選手は多い。野口氏は「もちろん、投球フォームに支障がない限り、筋肉はあった方がいいのです。パワーが出ますし、怪我の防止にもなりますから。彼ははどこを、どれくらい鍛えればいいのかが、これでわかったのではないでしょうか。高い授業料を払わされたけれど、しっかり勉強できたというところだと思います」と語る。
それにしても、潜在能力あふれる素材だ。190センチ、100キロの体格は、193センチ、95キロの大谷を彷彿とさせる。ストレートの最高球速は、昨年161キロに達し、カーブ、フォークも質が高い。野口氏は「素材としては、日本国内で断トツだと思います。小柄な人には決して出せない角度、大きい腕の振りが生み出す威力があります」と絶賛。来年3月の第6回ワールド・ベースボールクラシック(WBC)に間に合うかどうかはともかく、「いずれは侍ジャパンのエース格になるでしょう」と断言するほどだ。
だとすれば、なおさら、大怪我を避けて大輪の花を咲かせてほしい。(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)
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