「イカ肌」を応用したリアルすぎる高精細ディスプレイの威力

FUTURUS / 2014年9月18日 19時1分

液晶ディスプレイを超える高精細ディスプレイができないか、そのヒントは海の中にあった。

海のカメレオンとも呼ばれるタコ、イカ類の体色変化だ。表皮である「イカ肌」にヒントを得た新しい高精細ディスプレイの開発にライス大学の研究チームが取り組んでいる。

タコ、イカといった頭足動物の「イカ肌」の特徴は、それ自体がまるで網膜のように光を感じることができ、細胞単位で色を変化させる点だ。そのため海底の色や模様に合わせて体色を変化させ、カモフラージュすることが可能。

*イメージ画像

■ アルミニウム・ナノ構造体

ライス大学の研究チームが開発した新ディスプレイは僅か5ミクロンのピクセルで赤、青、緑を表現した。5ミクロン正方のピクセルは 長さ100マイクロメーター、幅40ナノメーターのアルミニウム・ナノ構造体が使われており、常の液晶ディスプレイの40倍も精細だ。これまで実現が難しかったが、ナノ構造体を一方向に整列させることで実現できた。

しかもこのフォトニック・アルミニウム・アレーはこれまでの液晶ディスプレイよりも長寿命、ナノ構造体自体で偏光させることができるので液晶で必要だった偏光板が不要となる。

このディスプレイは同時に開発しているアルミニウムベースのCMOS光センサーパネル技術と組みあわせることで、周囲に埋没する「イカ肌」を実現可能となる。

■ 光学迷彩などへの応用

「イカ肌」はそもそも光学迷彩の先駆者である。そうすればまず軍事用の迷彩技術として使われるのは自明であろう。

民間の応用として、液晶ディスプレイの40倍も高精細であることは見逃せない。4Kディスプレイのように今後高精細化は進むため「イカ肌」ディスプレイはそこで活躍する。その高精細さによりまさに現物と区別がつかないものとなるに違いない。

またカメラの世界に変革が起きるかもしれない。例えばスキャナーのように紙の上に置くだけでコピーでき、しかもそれを表示していれば区別がつかない。

我々人間は外界の情報の多くを目、視覚に頼っているために高精細「イカ肌」ディスプレイの出現は生活を一変させそうだ。

*参考:‘Squid skin’ metamaterials project yields vivid color display

FUTURUS

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