未来に向け遂に発進!トヨタMIRAIはこんなクルマ

FUTURUS / 2014年11月18日 12時32分

世界に先駆けて「サスティナブル・モビリティ」の実現に向けた理想的なクルマとして「FCHV」を2002年に日米で限定販売するなど、燃料電池車の開発で確固たる実績を作って来たトヨタ自動車。

同社は10年以上に及ぶ公道での過酷な走行試験を積み重ね、量産FCV「MIRAI(ミライ)」を11月18日に遂に正式デビューさせた。発売日は12月15日で、価格は723万6,000円(北海道地域は725万3280円)だ。

「MIRAI」はその名のとおり日本語の「未来」に由来しており、豊田章男社長は『今、クルマの歴史が大きく変わろうとしている、MIRAIは単なる新型車ではなく、世の中を「もっといい社会」へと導く、「もっといいクルマ」になると信じている』とコメント。

■ 「MIRAI」は水素で発電して走るクルマ

MIRAIが燃料とする水素は環境に優しく様々な原料から生産が可能なエネルギー。

同車はこの水素と酸素の化学反応を利用して電気を作る発電装置(燃料電池)を搭載しており、約3分間の水素充填で600km以上の走行が可能、排出するのは水だけだ。

機構としてはHVやPHVに搭載されているエンジンと発電機を燃料電池本体「FCスタック」に、燃料タンクを「高圧水素タンク」にそれぞれ置き換えている。

水素が持つエネルギーの8割以上を燃焼させずに直接電気エネルギーに変換することが可能で、ガソリンエンジン比でおよそ2倍以上のエネルギー効率の良さを誇る。

燃料電池「FCスタック」による発電原理は簡単に言えば「水の電気分解」を逆にしたものだ。

「水の電気分解」ではイオンだけを通す電解質を溶かした水に電流を通して水素と酸素を発生させるが、燃料電池では水素をマイナス極に、酸素(空気)をプラス極に供給することで化学反応を起こし、水と電気を発生させる。


■ 「MIRAI」の心臓部は超精密な化学反応型発電機

「FCスタック」内部は平たい乾電池のように、プラスとマイナスの電極板が電解質膜を挟む構造になっており、これをセルと呼ぶが、1枚のセルの電圧は1V以下と小さいため、必要な出力が得られるよう数百ものセルを直列に接続して電圧を高めている。

セルの燃料極(マイナス)と空気極(プラス)には数多くの細い溝があり、この溝を外部から供給された水素と酸素が電解質膜をはさんで通ることによって反応が起こり、電気が発生する。

1.水素をマイナス極に供給
2.水素がマイナス極の触媒で活性化され電子を放出
3.水素から離れた電子がマイナス極からプラス極に流れることで電気が発生
4.電子を放出した水素は水素イオンとなり、マイナス側から高分子電解質膜を通りプラス側へ移動
5.プラス極の触媒で空気中の酸素と水素イオンと電子が結合して水が生成

■ 「MIRAI」は蓄電池としても使える

MIRAIは鋭い加速性能や静粛性を併せ持っており、最高速度は170km/h以上に達する実力を秘めているだけで無く、災害時には非常用電源としても利用可能で1家庭の約1週間分の電力を賄える。

このようにMIRAIは走行時にCO2や環境負荷物質を排出しない優れた環境性能とガソリン車並みの利便性を兼ね備えており、サステイナブルなモビリティ社会に貢献するエコカーとして、またEVとしてのモーター走行が楽しめるクルマとして未来に向けて走り始めた。

*参考:トヨタFCV 、JHFC(水素・燃料電池実証プロジェクト)

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