まだエンジンは終わっていない

FUTURUS / 2014年11月25日 11時1分

「エコ」がトレンドとなっている現在、化石燃料を使うエンジンは「グリーン」な気がしないのは事実だが、エンジンはまだまだわれわれの生活のなかで重要な役割を果たしている。エンジンの高効率化も地球環境にとっては依然として重要な課題だ。

アメリカ・コネチカット州の企業Liquid Pistonがユニークな新しいエンジンの試作機を発表した。独自のHEHCサーモダイナミック・サイクルという技術を使ったロータリーエンジンだ。

X Miniと名づけられたこのエンジン、排気量70ccのコンパクトなガソリンエンジンだ。現時点での最高出力は3.5馬力/1万rpmということなので、出力だけ見れば日本の原付用レシプロエンジンなどと比べてたいしたことはないが、重量は約1.8kgと軽量だ。さらに開発が進めば重量は1.4kgにまで軽量化でき、5馬力/1万5,000rpmを出せる見込みだという。

このエンジン、ガーデニング用の機器や発電機、原付自転車、小型無人飛行機など、さまざまな用途に使うことが想定される。また、小型軽量なだけでなく、振動と騒音も少ないので、より快適に使うことができる。

■ 燃焼室を3つ持つ

このX Miniは、Liquid Piston社独自のテクノロジーを使って作られたロータリーエンジンだが、Liquid Piston社のウェブサイトに掲載されているこのテクノロジーを使ったエンジンの特徴をさらに紹介すると、

・重量あたりの出力が高い。4ストローク・ガソリンエンジンと比べると約30%、ディーゼルエンジンと比べると最大約75%小型軽量

・ポペットタイプのバルブを持たず、排気の乱流を抑えることによって消音器を必要としないほど静か

・主要なムービングパーツが2つしかなく、バランスも最適化されているので、振動はゼロに近い

・ガソリンエンジンと比べて約20%の、ディーゼルエンジンと比べて約50%の燃費改善が実現できる

とある。このX Miniに代表されるXエンジンは、マツダ車に搭載されていたヴァンケル式のロータリーエンジンとは異なる方式を採っている。下の動画でその仕組みを紹介している。私は内燃機関にそれほど詳しくないので、なぜこのエンジンの効率がいいのかまではわかりかねるが、燃焼室がローターの周囲に3つあり、ローター内を吸気が通過する構造のようだ。

今回発表された試作のX Miniエンジンは16.8×15.7×13.7cmというコンパクトさが特徴で、下のiPhone6と比較した画像はインパクトがある(ただし、エンジンは斜めになっているし、少し後ろに置いてあるように見える)が、このXエンジンはさまざまなスケールで作ることができ、1馬力から1,000馬力までのものを作ることが可能だという。

まだ当分のあいだ化石燃料を燃やすエンジンはなくならないだろう。ということは、エンジンの技術革新もおろそかにはできない。こういった新しいエンジンの登場にも期待したい。

*参照および画像出典:Liquid Piston

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