1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. IT
  4. IT総合

不正摘発の根拠として「プレイヤーの勘」を持ち込んではいけない(緑SM64のいろいろメモ)

ガジェット通信 / 2016年10月21日 14時0分

今回は緑人さんのブログ『緑SM64のいろいろメモ』からご寄稿いただきました。

不正摘発の根拠として「プレイヤーの勘」を持ち込んではいけない(緑SM64のいろいろメモ)

世間で不正疑惑が騒がれているので、

不正疑惑について思うことを殴り書きします。

自己紹介

まず簡単に自己紹介しておきます。

私はゲームのタイムアタッカーで、なぜか不正行為の検証および摘発にかかわる機会が多いです。

以下は私がかかわった不正摘発の一例です。

https://sites.google.com/site/akikanwhitearis/home

http://www.nicovideo.jp/watch/sm12244684

思うこと

今回騒がれている不正について見かける意見として、「上位プレイヤーが、被疑者のプレイに違和感を抱いているということは間違いなく黒」というのがあります。

しかし、私の経験上はそれは一切あてになりません。

私が最初に不正摘発にかかわったとき、Aさん(仮名)というプレイヤーがいました。

Aさんは元世界王者であり、その実力は世界でも右に出るものはいないといわれていました。

また、様々な新技術を考案し、そのプレイスキルだけでなく、知識や研究力でも超一線級のプレイヤーでした。

しかし、結論から言うとAさんは不正者でした。

ここで問題になるのは、「誰一人として彼を信じて疑わなかった」ことです。

私のいるタイムアタックの世界においても、多くのプレイヤーは「不正者のプレイは見たらわかる」と信じています。

しかし、彼を疑う人間はいませんでした。その証拠にAさんの記録は、当時もっとも権威のあるタイムアタック関連のサイトであったSpeedDemosArchiveに、ろくな検証もなしに承認されていました。

私がAさんの不正に気付いたのも、不正の検出手法の信憑性を検証するために、多くのプレイ動画に対して新手法を試していた際に、偶然Aさんの動画を検証したことによるものです。

もちろん逆の事例もあります。私は立場上、タイムアタックの上位プレイヤーからの不正の告発を受けることがあります。

テレビゲームのタイムアタックといえど、上位プレイヤーのレベルは相当なもので、私のプレイしているゲームの上位勢も、フレーム(ゲーム内時間の最小単位)を見切るのは当たり前、キャラクターの挙動を見るだけでメモリ内の速度値などを推定できるなど、常人離れしたものになっています。

ある時、そんな上位プレイヤーたちのうち、複数名から、「あるプレイヤー(Bさんとしましょう)が不正ではないか」という告発をいただきました。

根拠としては、「発言が不自然」「動作に無駄がある割に、ミスが極端に少ない」「生放送中の行動が不自然」「ミスの出方が先述のAさんと似ている」などが理由でした。

しかし結論として、Bさんは不正者ではありませんでした。

告発をいただいた当時に存在した検証手法はすべて試しましたし、なんなら告発後も新手法が見つかるたびに彼のプレイに対して実験しています。

更には数十時間に及ぶ彼のプレイのデータを我々は保持していましたので、それに対しても検証を行いました。

それでもBさんの不正を示す証拠どころか、怪しい点すら出てきませんでした。

ちなみに、「彼は人格者だから不正なんてしない」というのも間違いです。

最初に紹介したAさんは敬虔なクリスチャンで、人望も非常に厚く、バスケットボールのプレイヤーとしても優秀なスポーツマンでした。

あとは「(対象物)に対して人生をささげた人間が不正なんてするわけがない」というのもばかげています。

それならば五輪や世界陸上でドーピング検査をする必要はありません。

さて、結論としては、

「不正行為を摘発したいのならば、決定的な証拠を出せ。それ以外はくその役にも立たん。」

これにつきます。

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

執筆: この記事は緑人さんのブログ『緑SM64のいろいろメモ』からご寄稿いただきました。

寄稿いただいた記事は2016年10月21日時点のものです。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください