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京都の伝統工芸とテクノロジーが描く未来の家電『GO ON × Panasonic Design』をレポート!

ガジェット通信 / 2016年11月1日 17時0分

京都の伝統工芸後継者によるクリエイティブユニット『GO ON』と、『パナソニック株式会社アプライアンス社デザインセンター』のデザイナーが共同で開発した家電プロトタイプの発表会がおこなわれました。

会場も築120年あまりの町家『もやし町家』という伝統と現代の価値観が交差した場所で開催されました。

『銀釉(ぎんゆう)』

朝日焼の伝統技法である“銀彩”を底面に施すことで、IHで湯を沸かすことができる湯盤と呼ばれる茶器の一種。

手でお湯をすくうという、お茶を入れる際の所作の美しさを大切に開発されたそうです。

一見して、静かな佇まいの焼き物に入った水から湯気が立ちこめる姿は、なんとも不思議な様子でした。

『響筒(きょうづつ)』

日本最古の手作り茶筒の老舗である開化堂が手がけた茶筒は、なんと、蓋を開閉することで音楽が流れるしかけが施されています。

茶筒は年が経つにしたがって、価値が上がるもので、100年前の製品を今でも直しているそう。これまでの家電には無かった、直して長く使うという考えが取り込まれているところも未来を感じさせました。ちなみに、写真中央上の茶色がかった茶筒は80年前のものだそうです。

『月灯(げっとう)』

“やたら編み”という動きのある竹の編み目の間から、優しい光が漏れるペンダントライトです。現代の照明は明るすぎるのではないかと感じ、光源を隠す作りにしたそう。下から覗いても、横から眺めても、ガラスの屈折で光源が見えない不思議な明かりでした。

『竹コロ』

もうひとつの明かり、『竹コロ』はLEDが竹と一緒に編み込まれた照明です。触ることで経年変化が出る竹の特徴に合わせて、触りたくなる形にしているそうです。

『水甬(すいよう)』

IHの力で水を冷やし、磁石でくるくると回る木片によってゆるやかな水流が生まれる家電です。清流や井戸で冷やすことは、実はとても豊かなことではないか。という考えから作り出されたそう。

湯を温めるタイプもありました。

『銀砂ノ酒器(ぎんさのしゅき)』

金属の粒を冷やし、冷酒を楽しむことが出来る家電です。

これからの季節にぴったりな燗徳利「燗酒器」もありました。

『カンナ屑ノ灯』

また、桶を作る際に、うすく削り取られた木屑を使用した照明『カンナ屑ノ灯』は、その均等で美しい削り屑からも伝統工芸の技術の高さを感じることが出来る明かりでした。

『織ノ響(おりのひびき)』

西陣織に折り込まれた金銀箔がセンサーとなっており、手で触れることで音が流れるパーティション。

様々な織りの手触りと、手に伝わる音の振動で、触感を持って工芸とテクノロジーの融合を体感できる家電です。

『網香炉(あみこうろ)』

手で持ち上げることでセンサーが反応し、人肌と同じ温度に上がり、中へ入れた香水が優しく香る香炉。

河原で子供が拾った石の丸さから発想を得て、形状を作り出したそうです。

全体を通して、デザイナーの方々とGO ONの方々が非常に和気あいあいとした雰囲気も印象的でした。

『パナソニック株式会社アプライアンス社デザインセンター』のデザイナーさん、京金網『金網つじ』の辻徹さん。

今回展示された家電は、すべてプロトタイプとなっており、一般発売は未定ですが、これからの未来の家電のあり方に期待が高まる発表会でした。

イラスト、写真:新里碧

―― 見たことのないものを見に行こう 『ガジェット通信』

(執筆者: midorinissato) ※あなたもガジェット通信で文章を執筆してみませんか

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