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黒澤明監督の未完作品の製作で、日中企業が提携へ

ガジェット通信 / 2017年5月23日 10時0分

黒澤プロダクションと中国・浙江省のジンケ・エンターテイメントは、故・黒澤明監督の未完成あるいはタイトル未定の作品を製作するために提携したことを明らかにした。両社の初仕事は、未完成の映画『どっこい!この槍』(『Silvering Spear(英題)』)となる。

ジンケは中国のモバイルアプリのパブリッシャーであり、2015年に深セン株式市場に上場した。黒澤プロダクションは黒澤監督によって設立され、58年の歴史がある。

黒澤監督は、『七人の侍』や『用心棒』『羅生門』などの名作を監督し、1998年に亡くなった。『影武者』は1980年にカンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞している。

ジンケと黒澤プロダクションの契約は、木曜日にカンヌ国際映画祭にて発表された。両社の合意は、映画『黒き死の仮面』(『The Mask of the Black Death(英題)』)を除く、黒澤監督のすべての未完作品に適用される。

戦国時代を舞台とする『どっこい!この槍』は、自分の卓越した才能を、利他的で平和を愛する道に用いようと模索する侍の姿を描く。しかし、彼は自分が無法者集団によって操られていることに気づく。製作は2018年に始まる予定だ。

黒澤監督の孫で、本作のコンサルタントを務める加藤隆之は、「我々は世界の数100万人の黒澤監督のファンの方々に、黒澤監督の最後の傑作の1つを楽しんでいただく機会を提供できることを、楽しみにしています」と述べ、「我々は本作が、ジンケ・エンターテイメントとともに手掛ける多くの作品の最初の1本になることを望みます」と語った。

ジンケの副ゼネラルマネージャーであるチャン・チェンフェンは、「我々は、モバイルゲーム事業における成功を、実写というジャンルで再現したいと思っています」とコメント。「我々は、黒澤監督のご家族からサポートを受け、この重要な企画でチームとなることに喜びを感じており、上質な映画製作によって生まれたアジア映画の達人の作品を誇りに思います」とも語っている。

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