キアヌ・リーヴスに“仕事の流儀”を聞いてきた! 『ジョン・ウィック:チャプター2』が本日公開
ガジェット通信 / 2017年7月7日 7時30分
伝説の殺し屋が帰ってきた! 全米では前作を超える大ヒットを記録した映画『ジョン・ウィック:チャプター2』が、7月7日(金)より日本での公開を迎える。
前作『ジョン・ウィック』で繰り広げた壮絶な復讐劇から5日後、今度は全世界の殺し屋に命を狙われることになるジョン・ウィック。演じるのは、もちろんキアヌ・リーヴスだ。監督は前作でデビューを果たしたチャド・スタエルスキが続投。『マトリックス』シリーズでリーヴスのスタントダブルを務めた経歴も持つ彼は、「この映画が酷評された復讐心に燃えるね」と冗談めかした。来日していた二人に、ジョン・ウィックの強さの秘密、リアルなアクションへのこだわりなどを聞いた。
![johnwick_2](https://api.getnews.jp/thumb/ext/http://px1img.getnews.jp/img/archives/2017/07/johnwick_2-1024x683.jpg)
――前作の『ジョン・ウィック』は日本でも多くのファンを生み出したと思います。とにかく新鮮なシーンが目白押しでした。
リーヴス:友人たちは特にオープニングを気に入ってくれたみたいだ。静かな感じとか、ジョンが独りでいるところ、犬を飼い始めて、何とも言えない喪失感を演出している。その後にアクションを見た時の充足感が良かったと言ってくれたよ。
スタエルスキ監督:オリジナリティを褒められたのは嬉しかったね。キャラクターの描写とか、5分間セリフがなかったり、今までとは違ったアクションヒーローものだという反響があった。良い意味で期待を裏切ることができたみたいだ。たとえば、アーノルド・シュワルツェネッガーは子犬を殺されて泣いたことはないだろう? パンツ一丁で格闘することもないと思う。ちょっと毛色の違う作品を作ることができたから、観客がジョン・ウィックを気に入ってくれたんじゃないかな。
――前作では、キアヌさんがエグゼクティブ・プロデューサーも兼任されていましたよね。
リーヴス:そうだっけ?
スタエルスキ監督:そうだよ。覚えてないの?
――今作では演技に集中されたのでしょうか。
リーヴス:どうして1作目でそうなったのか覚えてないんだけど……。
スタエルスキ監督:彼はとても謙虚だけど、時にクリエイティブ・プロデューサーにもなってくれるし、脚本の相談にも乗ってくれるし、ロケハンやリハーサルにも顔を出してくれる。俳優陣を代表して一緒にアイデアを練ってくれるんだ。1作目でイアン・マクシェーンと初めて仕事をしたんだけど、彼を紹介してくれたのもキアヌだった。オフの日だったのに、朝の5時に来てくれたんだよ。クレジット表記がどうであれ、彼の立ち回りがこの作品を支えているのは間違いないよ。
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――お二人は『マトリックス』を含めて長く一緒に仕事をされていますが、撮影現場としては、ワイヤーとVFXを駆使したサイバースペースのアクションと、今作のようなリアルファイトのどちらがお好きですか?
リーヴス:それほどワイヤーアクションの経験は多くないんだけど……、いや、嘘だ、一時期おそらく誰よりもワイヤーとVFXを使って撮影していたね(笑)。
スタエルスキ監督:ハリウッドで君以上に経験のある人はいないよ(笑)。
リーヴス:やっぱり実際にカメラに映る、物理的に実現可能なアクションが好きかな。たとえワイヤーを使っていたとしても、走ったり、クルマを運転したり、自分自身でアクションを実践するのが楽しいんだ。顔だけスキャンされて、「今日はもう終わり」と言われて、スタントダブルの身体に合成されるのは嫌だ。自分だって楽しみたいよ。それが演者としての気持ちだよ。
スタエルスキ監督:私もリアルに根差した映画が好きだ。俳優がアクションするのを見たいし、キアヌが演じるジョン・ウィックが見たい。監督として撮影するにしても、観客が楽しむにしても、リアルじゃないものを見るよりは、俳優が実際に演じる姿を見るのが面白いよね。スーパーヒーローものがCGを多用するのは仕方がないし、もちろん両方好きだけど、監督としてはリアルなアクションが好みかな。
リーヴス:せっかくなら楽しまないとね。
![johnwick_4](https://api.getnews.jp/thumb/ext/http://px1img.getnews.jp/img/archives/2017/07/johnwick_4-1024x682.jpg)
――ジョン・ウィックは殺害する際ほぼ確実にヘッドショットするのが流儀ですよね。他のアクション映画ではあまり見られないこだわりが、他にも多々見られました。
スタエルスキ監督:細部にはこだわっていて、中でも銃の扱いは非常に正確に描いていると思う。ハリウッド流の銃撃戦って割と間違った描き方をしていることが多いんだけど、それは昔の描き方を踏襲してしまっているからなんだ。昔は技術的な問題が関係していて、ブランクガン(撮影用に改造された銃)を使っても安全性が確保できなかった。でも、キアヌが使っていた銃は銃口やバレルが塞がっているから、接近戦でタクティカルな攻防をしながら至近距離で銃撃が出来る。マズルフラッシュはCGで表現できるからね。10年前では不可能だったけど、安全性が確保できたからこそ正確に描けるんだ。キアヌが演じるジョン・ウィックの撃ち方は、本当にプロと同じ銃の扱い方だよ。
――キアヌさんは左利きですよね。ジョン・ウィックが両手で武器を扱えるのは、彼のスキルの高さを象徴するものでしょうか。
リーヴス:銃の弾倉をリロードする際には、右利きの方が扱いやすいようにデザインされているんだ。ジョンは右手をメインにしつつ、左手で銃を構えることもある。でも、物理的な理由だから、そんなに意識したものではないよ。
スタエルスキ監督:でも、両手で武器を扱えるのは撮影する上で非常に楽だった。どちらから撮っても大丈夫だからね。ジョンが生き延びる上で、というよりも、私にとって便利なスキルだったよ(笑)。
![johnwick_5](https://api.getnews.jp/thumb/ext/http://px1img.getnews.jp/img/archives/2017/07/johnwick_5-1024x576.jpg)
――殺し屋と同様に、俳優の仕事にも“暗黙の掟”が多いのでは?
リーヴス:確かにそうだね。アル・パチーノに聞いたのがひとつ。ディレクターズチェア(監督用の椅子)に座ってはいけないというルールだ。強い悪運に見舞われるらしい。だから、たまに現場で若い俳優がディレクターズチェアに座ろうとするのを見かけると「ノー!」と言って掴んで止めることがある。暗黙のルールだよ。
映画『ジョン・ウィック:チャプター2』本予告(YouTube)
https://youtu.be/FfibkzBut-I
映画『ジョン・ウィック:チャプター2』公式サイト:
(C)2017 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved. (C) Niko Tavernise.
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