【あなたはいくつ観た?】スティーブン・キング生誕70周年! キング原作のホラー・スリラー映画10選[ホラー通信]
ガジェット通信 / 2017年9月21日 22時0分
数々の小説が今もなお映画化され続けている、偉大なる小説家スティーブン・キング。9/21で御年70歳のお誕生日を迎えました! おめでとう、キング先生! ありがとう、キング先生!
というわけで、数え切れないほどあるスティーブン・キング原作の映画から、ホラー・スリラー映画を一挙に10作ご紹介いたします。誰もが知る名作から、ちょっと?変わり種まで……。あなたはいくつ観ましたか?
『キャリー』(1976年)
原作:『キャリー』
キング小説初の映画化作品であり、「最も原作に忠実に映画化されている」とキング自身が絶賛する今作。いじめられっ子の少女キャリーが、晴れの舞台で酷い仕打ちを受けたことから、尋常ならざる潜在能力を目覚めさせ、惨劇を引き起こします。キャリー役のシシー・スペイセクがハマリ役でしたが、2013年にクロエ・グレース・モレッツ主演でリメイク。キャリーをパーティーにエスコートするトミー役を『ベイビー・ドライバー』で人気沸騰中のアンセル・エルゴートが演じています。
『シャイニング』(1980年)
原作:『シャイニング』
真冬にホテルを閉鎖する間の一時的な管理人になった小説家・ジャックとその妻、そして不思議な能力“シャイニング”を持つ幼い息子。いわくつきのそのホテルで、ジャックは次第に精神に異常をきたしていき……。スタンリー・キューブリックが監督した今作は名作として語り継がれていますが、キングが結末を気に入っていないこともよく知られています。とはいえ、連続する強烈なビジュアルが頭にこびりついて離れない人も多いでしょう。筆者は“裸の美女かと思ってハグしたらブヨブヨの水死体だった”シーンが一番衝撃的でした。
『ミザリー』(1990年)
原作:『ミザリー』
熱狂的なファンが、いつだって味方とは限りません。事故を起こした人気作家のポール、彼を助けたのは自称“ナンバーワンのファン”アニーでした。ファンだけあって甲斐甲斐しく世話を焼いてくれる彼女でしたが、大好きな小説の続きを読んだことから様子が一変。ポールに書き直しを要求し、拷問を課していくのです……。思い出すだけで足首がむず痒い。アニー役を見事に演じたキャシー・ベイツは今作でアカデミー賞主演女優賞を受賞。
『ドリームキャッチャー』(2003年)
原作:『ドリームキャッチャー』
幼いころ、運命の日に不思議な能力を手に入れた仲良し4人組。20年の時を経て雪深い山小屋で再会した彼らの周りで、次々と不可解な事件が起こり始めます。果たして彼らの少年時代に何があったのか? 物語のぶっとんだ展開が好き嫌いのわかれそうな今作、キング自身は映画を気に入っているとのこと。同じくキング原作の『ショーシャンクの空に』でも印象が強いモーガン・フリーマンが出演しています。
『ミスト』(2007年)
原作;『霧』
あまりにも深い霧が立ち込め、スーパーの中で身動きが取れなくなった住人たち。やがて霧の中に潜んだ正体不明の生物が彼らを襲いはじめ、閉じ込められた人間たちの中でも争いが起こっていきます。ラストが衝撃的ですが、これはフランク・ダラボン監督が映画化に際し新しく考案したもの。キングはこれを「この結末は衝撃。恐ろしい」と絶賛しています。現在、Netflixにてドラマ版『ザ・ミスト』が配信中。
『ダーク・ハーフ』(1993年)
原作:『ダーク・ハーフ』
本が売れないために、別名義で暴力的な小説を書き、ベストセラー作家となっていたサド。しかし別名義のペンネームを墓に葬ったことから、彼の周りで血なまぐさい事件が起き始め……。ゾンビ映画の父、ジョージ・A・ロメロが今年亡くなり、多くの人に衝撃を与えました。ロメロはゾンビ映画だけではありませんよ! キング原作の今作を監督しています。ロメロ追悼企画として、池袋・新文芸坐にて9/22一日限りの上映が決まっています。
『マングラー』(1995年)
原作:『人間圧搾機』
今年はロメロに続いて、『悪魔のいけにえ』で知られるトビー・フーパー監督も亡くなりました。なんて年だ! フーパーもキングの原作を映画化しています。短編『人間圧搾機』を映画した今作は、悪魔に取り憑かれた洗濯工場の“プレス機”が次々と人間を生きたままプレスするという衝撃作。京都みなみ会館で9/23に行われる『V-ZONE 洋画劇場 追悼 トビー・フーパー オールナイト』での上映が決定しています。
『地獄のデビルトラック』(1987年)
原作:『トラックス』
数々の小説が映画化されたキングですが、それを黙って見ているだけじゃあございません。キング自身が自分の原作を映画化し、監督したのが『地獄のデビルトラック』。世の中に存在する機械が次々と自我を持ち暴走しはじめるという怪作。その暴走っぷりが、ときに恐ろしく、ときにユーモラス。本人は今作を失敗だと言っているようですが、個人的にはこの完全無欠ではない世界観がむしろ大好きです(なんの慰めにもなりませんけど)。
『痩せゆく男』(1995年)
原作:『痩せゆく男』
体重計に乗って体重が以前より減っていたら、嬉しいですか? ある日突然毎日体重が減り続けたらどうでしょうか。メタボな主人公がジプシーの老婆を轢いてしまい、ジプシーの長老に“痩せゆく”呪いをかけられる物語。最初は「オレ痩せたわー」と喜んでいた主人公ですが、体重は異常な数字にまで減っていき……。気のせいかあまり話題に上がらない作品ですが、メディアが脅迫的なまでにダイエット広告にあふれている昨今、「“現状維持”って幸せだな」と思わせてくれる一本です。
『IT』(1990)(2017)
原作:『IT-イット-』
最後はこちらで締めましょう! 不気味なピエロの姿を見た子どもたちが次々と姿を消していく『IT』。『ロッキー・ホラー・ショー』でフルター博士役を怪演したティム・カリーがペニーワイズ(ピエロ)を演じ、その姿があまりに恐ろしくトラウマになった人も多いはず。TVドラマシリーズを一本にまとめているため3時間という長さの今作ですが、今年新たに映画版『IT/イット “それ”が見えたら終わり。』が公開。アメリカで現在大ヒットを記録しています。
『IT/イット “それ”が見えたら終わり。』の公開に際し、スティーブン・キングご本人と文藝春秋の翻訳出版部長・長嶋俊一郎氏から熱い熱い推薦コメントが到着しております。日本では11/3より全国ロードショー! 是非、進化し続けるキングワールドをご堪能あれ!
―― 会いたい人に会いに行こう、見たいものを見に行こう『ガジェット通信(GetNews)』<『IT/イット “それ”が見えたら終わり。』推薦コメント>
私は最初から、この映画が大ヒットする可能性を秘めていると思っていました。ミニシリーズを覚えていて、あのとき、いかにのめり込んだかを覚えている人々全員を惹きつけるだろうと。 この映画は、ほんとうに何か違う感じがしますし、あらゆる点で観る価値があります。単なるホラー映画ではない。奥深さがあります。
――スティーブン・キング
原作は、27 年にわたる時間を小説技巧の限りを尽くして描いた長大な作品ですから、これをどう映画にするのだろう?と不安はありました。しかし、原作のエッセンスをちりばめ、キレのいいエンタテインメント・ホラーに仕上げたことに感動し、その職人技に『LAコンフィデンシャル』を思い出したりしました。ホラー映画がややマニアックな方向に傾いている昨今、絶叫マシンのように恐怖とビックリの末にエンタメのカタルシスをきっちり用意した今回の映画版は、今時めずらしいホラー映画の本道ではないでしょうか。
――文藝春秋 長嶋俊一郎氏
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