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パンダはなぜあんなに無防備な姿勢なの? 竹の葉以外も食べるの? 専門家に聞いてみた

ガジェット通信 / 2017年12月24日 11時0分

上野動物園の赤ちゃんパンダ“シャンシャン(香香)”の一般公開がスタートし、「経済効果200億円超え」とも報じられるパンダブームを巻き起こしております。パンダの魅力といえば、キュートなフォルム、ユニークなツートンカラー、そして時にぐだっと寝そべり、時にちょこんと座った何とも言えない無防備な佇まい。

弱肉強食の動物界において、なぜそんなのんびり屋さんに進化してしまったのか……? 『しくじり動物大集合』『もっとしくじり動物大集合』(永岡書店)などの著書をもつ、動物行動学者の新宅広二先生にジャイアントパンダの生態を解説してもらいました!

ジャイアントパンダは“だらしなさ”No.1

スキがあればソッコー命取りの自然界において、ジャイアントパンダは「動物界一、姿勢が悪い、だらしないヤツ」だといいます。確かに他の動物であれば急所が少ない背中を上にし、頭を上げて視野を確保。常に警戒心を保ち、寝ていても薄目を開ける動物もいれば、耳だけは常にスイッチオンという動物も少なくありません。しかしジャイアントパンダはというと、お腹を上に向けて大の字で寝ていることしばしば。どうして、そんなに余裕なの!?

「(ジャイアントパンダは)4000m級の高山に生息し、ライバルや天敵がほとんどいない環境のため、緊張感のない無防備な姿勢でも生きていけるようになったんです」と、実は生息地と関係して進化した寝相なのだとか。しかも「パンダは寝すぎて絶滅の危機に瀕しています」。なんていたいけなヤツなんだ……!

動物園では竹の葉以外も食べる

「もともとはクマの仲間の肉食動物から草食動物に進化している最中の動物」であるパンダ。その主食といえば竹の葉のイメージが強いですよね。しかし、「エサの選り好みが激しく、600種類ある竹でも孟宗竹(もうそうちく)など数種類しか食べません」と、食生活にも絶滅危惧の原因が。

飼育が難しそうな偏食のパンダに対して、動物園では竹の葉以外のエサも与えられています。「栄養補助食、馬肉を混ぜた麦米のおかゆやパンダ専用の人工ミルク、さらにはトウモロコシ粉、大豆粉、ビタミン・ミネラル類を水で溶かして蒸かした、特製の“パンダだんご”も食べます」と、意外なグルメっぷりを発揮しているそうです。

余談ですが、パンダが竹の葉を食べて残った幹は、そのままゾウのエサになるのだとか。余りものを与えられてあんなに大きく育つゾウさん、スゴいです。

新宅広二(しんたく・こうじ)プロフィール

動物行動学者、監修業。

大学院修了後、多摩動物公園、上野動物園勤務経験のほか、大学・専門学校で20年以上教鞭をとる。哺乳類、爬虫類、両生類、魚類、昆虫など400種類以上の野生動物の飼育技術や生態を修得。狩猟免許も持ち国内外でのフィールドワークもこなす。監修業では英国BBC作品ほかネイチャードキュメンタリーの監修や日本語制作を数多く手がけている。

最新の著書『もっとしくじり動物大集合』(永岡書店)が12月10日に発売。動物の欠点をイラストで説明した読み物。ジャイアントパンダも含む人気の動物150種以上を解説している。

―― やわらかニュースサイト 『ガジェット通信(GetNews)』

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