VRキャラクター統一フォーマットVRM登場! 将来的には『バーチャルキャスト』でオリジナルアバターを利用可能に
ガジェット通信 / 2018年4月17日 11時0分
2018年4月16日、池袋・ニコニコ本社にてドワンゴVR新サービス発表会が行われました。先日行われた『ニコニコ超会議2018』発表会にて発表され、当日にリリースされ話題となった『バーチャルキャスト』をはじめとして、その他にもVRに関連する様々な情報が発表されました。
それでは早速ご紹介、と行きたいところですが「何故今ドワンゴがVR?」と思っている方も多いはず。そこで、まずはドワンゴ社とVRとの関わりについて株式会社ドワンゴ マルチメディア企画開発部先端演出技術セクションの岩城進ノ介さんから説明がありました。
もはやおなじみの2011年にオープンしたVRライブハウス『ニコファーレ』。こちらは、360度LEDを採用し、ネットユーザーのコメントがリアル空間に投影される施設です。2012年には、応援演説をネットの視聴者がアバターで参加するという試みも。
その他にも、ネットとリアルの双方向性を感じられるものとして、ニコニコ本社で実施されている「あちらのお客様から」システムでは、ネットの視聴者がリアルの配信者に差し入れをすることができます。2014年に小林幸子さんの50周年記念武道館ライブでVR生放送、2016年から、N高等学校の入学式でヘッドマウントディスプレイを採用して遠隔地から式に参加するということもやってきました。
そういった形でテーマに掲げているのが「ドワンゴが溶かすネットとリアルの境界線」というもの。突如vtuberを持ち上げ始めた感も見受けられますが、“ネットとリアルの境界線を溶かす”というテーマに沿った、インターネットの大きな流れで言えば必然性も感じられます。
続いては、ドワンゴのVR/AR関連技術・施設・サービスについて。港区に同時に2名程度まで収録可能なモーションキャプチャスタジオがあります。こちらは、OptiTrack(光学モーションキャプチャ)、MVN(慣性式モーションキャプチャ)、Vive Trackerといった機材があり、面積的には小規模ながら生放送にも対応しております。品川区には6〜8名程度が同時にモーション収録可能な大規模スタジオも新設、もちろん生放送にも対応しています。
今年の2月、3月に行われた『けもみみおーこく国営公式生放送』や4月に行われた『月ノ美兎の放課後ニコ生放送局』といった公式生放送も手がけており、先述した港区のスタジオで収録をしていました。
ニコニコ本社ではVTuberがパーソナリティとして出演可能なサービスが登場。モデルデータを渡しておくことで、演者さん1人でラジオの公開収録スタイルの番組が収録可能となります。こちらは利用は有料ですが、リアルのスタジオにいる方と目線を合わせたトークが可能となるなど、表現の幅が広がります。
また、バーチャルキャストに関連する情報もアップデート。モデルの標準化に向け、VRMというアバターファイル形式を開発、本日より提供開始しています。モデリングソフトの違いにより、“クセ”の強い3Dモデルに統一フォーマットを与えることによって取り扱いやすくすることが目的となっています。
「改変、再配布」や「演じることについての規定」など、VR時代ならではの必要な情報をファイルに登録することも可能です。こちらはオープンソースで無料公開されており、今日から自由に利用することができます。
VRM(3D Humanoid Avator format for VR)
niconicoの3Dサービスといえばニコニ立体ですが、先程お伝えしたVRMのモデルが本日より投稿可能となります。ゆくゆくはバーチャルキャストとの連携も視野に入れているとのことで、いろんなキャラクターになりきって遊ぶことができるようになりそうです。ちなみに、最近VTuber関連で良く見かけるアバターのニコニ立体ちゃんこと、アリシア・ソリッドモデルもこちらからダウンロードできます。
ニコニ立体
https://3d.nicovideo.jp/
バーチャルキャストの今後としては、アニメやゲームなどの世界観に合わせた展開が可能な企業アカウントの提供など、様々な展開を予定しています。4月1日に発足したVR文化振興室の助田さんにもお話を伺ったところ、企業向けアカウントで出来ることとしては『あいえるちゃんねる』が参考になるとのこと。共同開発の株式会社インフィニットループが提供するニコニコチャンネルで、バーチャルキャストの発表前から既に2人のアバターを登場させた生放送などを行っていました。
あいえるちゃんねる
http://ch.nicovideo.jp/infiniteloop
他にも、「バーチャルキャストをユーザーで拡張することはできないのか?」「バーチャルキャストから配信した場合、タグにバーチャルキャストがつくなどしないのか?」といった質問を投げたところ、すべて前向きな回答をいただきました。後者のタグ付けに関しては、アバターの導入とどちらを優先するか迷った結果、アバターを優先することになったとのこと。
いずれにせよ、今後もパワーアップしていくサービスであることには間違いないでしょう。これからの展開にも期待です。
バーチャルキャスト
https://virtualcast.jp/
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