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BitSummit Volume 6:ついに発売を迎えるインディーゲーム『LA-MULANA 2』 NIGORO楢村匠氏と『LA-MULANA』プロジェクトを振り返る

ガジェット通信 / 2018年5月23日 18時0分

2006年にパソコン用フリーゲームとしてリリースされ、遊びごたえのあるハードな内容が国内外で支持された2Dアクションゲーム『LA-MULANA(ラ・ムラーナ)』。開発者であるゲーム制作集団NIGOROは、まだ「インディーゲーム」という言葉が国内に定着する前から小規模のチームでインディペンデントな活動を繰り広げ、今や日本のインディーゲームシーンを代表する存在になりました。彼らの活動を振り返ると、日本のインディーゲーム開発者のトップランナーとして実績を挙げてきたことが分かります。

2011年6月:Wiiウェア版をリリース

2013年1月:Steam Greenlightを通過してSteamでのリリースが決定

2013年3月:第1回の『BitSummit』に出展

2013年4月:SteamでPC版を全世界にリリース

2013年9月:新作『LA-MULANA 2』デモ版を『東京ゲームショウ』に出展

2014年1月:『LA-MULANA 2』の『Kickstarter』プロジェクトを開始

2014年2月:『LA-MULANA 2』の『Kickstarter』プロジェクトが目標金額の20万ドルを達成

2014年12月:PS Vita版『LA-MULANA EX』がピグミースタジオから発売

2015年7月:『LA-MULANA 2』がBitSummitアワードの朱色賞(大賞)を受賞

『Kickstarter』のプロジェクト開始から4年、『LA-MULANA 2』がついにリリースされることがPLAYISMから発表され、『BitSummit Volume 6』会場でプレイアブル出展されました。会場でNIGOROを率いる楢村匠氏と、大きな節目を迎える『LA-MULANA』プロジェクトを振り返ります。

――まずは『LA-MULANA 2』の完成、おめでとうございます!

楢村:まさか完成するとは思いませんでした。

――第1回の『BitSummit』を振り返ると、当時は『LA-MULANA』が『Steam Greenlight』を通過した頃ですよね。国産のインディーゲームで『Steam』から配信された事例はまだなくて、順調に進まない苦労を感じました。

楢村:実力が及ばないのが理由ではなく、よく分からないことが多かったですね。今では日本からのタイトルもどんどん出るようになりましたが、我々が『Steam Greenlight』を始めた頃の最初の半年は何だったんだろうかと。

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――NIGOROとしての出展は3回目まででしたが、昨年は……

楢村:『Kickstarter』のブースで出展しましたね。

――『LA-MULANA 2』の発売は2018年の夏と発表されていますが、『Kickstarter』のバッカ―(支援者)にはいつごろ届くのでしょう?

楢村:デジタル版はなるべく早く届ける予定ですが、パッケージやブックレットなど物理的な特典はこれから着手するので、後回しになります。

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――今回発売されるのはPC版ですが、コンシューマー機など他プラットフォームへ展開する予定は?

楢村:そのへんは断言せず、ふわっとさせておきます。ただ、そのためにゲームエンジンにUnityを選んだので、「これとこれは出るよね」と想像できるプラットフォームには出ることになると思います。お待ちください。

――Wiiウェア版を出した時のように、電子書籍で攻略本を作る計画はありますか?

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楢村:そのための時間を作るのは難しいと思うので、ユーザーが作ってくれるといいと思います。最近ではWikiなどで攻略情報がまとめられていますが、文字が中心で全然ワクワクしないですよね。スクリーンショットをたくさん使って、ユーザーの手で作ってみてほしいですね。

――スクリーンショットを使ってユーザーが攻略サイトを作るのは歓迎、ということですね?

楢村:そうですね。

今の時代に合った悪ふざけなら、自分たちでもやってみたいですけどね。「針に刺さってほっこり」と解説している村の観光ガイドとか(微笑む)。

――月刊ムーの協力で『ルエミーザ・小杉博士の遺跡当てクイズ』というコンテンツも作りましたよね。

伝説のMSX風フリーゲーム『LA-MULANA』の電子書籍攻略本がついに完結 超古代文明を学べるFlashゲームも同時公開

http://getnews.jp/archives/140797

楢村:今回、遺跡はそんなに出てこないんですよ。前作で遺跡ネタはほとんど使い切ってしまって。当時は目を引くためなら、なんでもやってましたね。

――『Kickstarter』のPVに自ら出演して、砂丘を転げ落ちたりとか……。

La-Mulana2 Kickstarter(YouTube)

https://youtu.be/b122e5DfNh8

楢村:次に『Kickstarter』のプロジェクトをやるならPVに出ますよ。あれは海外でも「あのビデオよかったぜ」と言われましたね。グラスホッパー・マニュファクチュアの須田剛一さんにも「あれはいいですねえ。インディーゲーム界の大仁田厚だ」とほめられました。

――『LA-MULANA』が『Steam Greenlight』を通過した頃に第1回の『BitSummit』に出展して、第3回で『LA-MULANA 2』が朱色賞を獲得、第6回で『LA-MULANA 2』の発売が発表される、というように、『BitSummit』がイベントとして成長していく中で、『LA-MULANA』シリーズの存在感も大きくなっていったように思います。NIGOROにとって『BitSummit』はどんな場でしたか?

楢村:最初は我々がこんな風にメディアに受け答えできる場もないぐらいでしたよね。NIGOROとして展示をしたのは3回目まででしたが、その後も新人がどんどん現れて、日本のインディーゲームシーンの変化を体現しているイベントになっていると思います。

「自分が作りたいゲームを作ろう」 日本のインディーズゲームを世界へ発信するイベント『BitSummit』レポート

http://getnews.jp/archives/298243

“ビッグブラザー”のIndie MEGABOOTHを迎え国際色豊かに インディーゲームの祭典『BitSummit 2015』レポート

http://getnews.jp/archives/1058829

――ガジェット通信で初めて『LA-MULANA』を記事にさせていただいたのが、NIGORO自身がパブリッシャーになってWiiウェア版をリリースする頃でした。当時とは何が違いますか?

楢村:当時は「インディーゲーム」なんて言葉はなかったし、Wiiウェア版を出しても任天堂からアナウンスされることはなかったですよね。今ではNintendo Switchでインディーゲームのカテゴリーがあったり、扱いがまるで違う。時代はこれだけ変わるものなんだなと。

――Wiiウェアも、もうすぐWiiからダウンロードができなくなります。

楢村:そうなんですよね。Wiiウェア版がインストールされたWiiは大事に取っておいてください。

Wiiウェア版から8年が経ち、『LA-MULANA』プロジェクトも他プラットフォームへの移植を除くと、ここで終わることになります。一大祭りの締めという状態ですね。『LA-MULANA 3』を作る気はサラサラないので(笑)。

以前からご存知の皆さんは、過去記事のアーカイブを見て、「こんなことでヒイヒイ言ってたのか」とか、これまでの流れを追って楽しんでもらえるといいなと思います。

――ありがとうございました!

LA-MULANA 2 (ラ・ムラーナ2)

広大な遺跡、難解な謎、膨大なアイテム、そして、強敵たちが織りなすメトロイドヴァニア・スタイルの「遺跡探検考古学アクションアドベンチャーゲーム」です。

本作は、前作の主人公の娘である「ルミッサ・小杉」が、全ての文明の始まりと言われる、謎の巨大遺跡「ラ・ムラーナ遺跡」から溢れ出したモンスターたちの原因を探るべく、裏ラ・ムラーナ遺跡とも呼ばれる「イグ・ラーナ遺跡」へと向かいます。

いくつものフィールドからなる広大な遺跡を探索し、発見した石碑やメッセージから多くの謎を解き、時には、ガーディアンと呼ばれる巨大モンスター達を倒しつつ最深部を目指しましょう。

たどり着いた先で、あなたが目にする「イグ・ラーナ遺跡」の大いなる謎とは….

タイトル : LA-MULANA 2 (ラ・ムラーナ 2)

ジャンル : 遺跡探検考古学アクションアドベンチャーゲーム

対応機種 : Microsoft Windows 10 (64-bit) / 7 (64-bit) / MacOS

配信場所 : Steam / PLAYISM / GOGなど

発売時期 : 2018年 夏

価格 : 未定

プレイ人数 : 1人

La-Mulana Official Site

https://la-mulana.com

―― 表現する人、つくる人応援メディア 『ガジェット通信(GetNews)』

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