作家・辻村深月×Q-pot.デザイナー・ワカマツ タダアキ『“おかし”なトークショー』レポート「気持ちをポジティブにしてくれるお守り代わりのアクセサリー」
ガジェット通信 / 2019年4月3日 8時30分
現在大ヒット上映中の映画『映画ドラえもん のび太の月面探査記』の原作と脚本を務める作家の辻村深月さん。スイーツなどをモチーフとした見ているだけで幸せになれる“ポジティブ・アクセサリー”を世に生み出す『Q-pot.』デザイナー・ワカマツ タダアキさん。2人のトップクリエイターによる“おかし”なトークショーが、3月21日、新宿高島屋にて開催されました。
2人の出会いのきっかけは、辻村さんがQ-pot.のアクセサリーの大ファンだったことだそう。「2010年の毎日新聞の連載で日本の文化の最前線うを取材することになったのですが、初めて訪れたのが藤子プロ、2番目がQ-pot.でした。Q-pot.が好きすぎて、もし取材で嫌なことがあったらもうアクセサリーはつけられなくなると思って最初はちょっと不安でした(笑)」と笑う辻村さん。
一方のワカマツさんは「小説家の方と初めて会うので緊張していました。でも、辻村さんはとても話しやすくて最初からペラペラ話したことをよく覚えています。その後辻村さんの作品を読んで、もともとミステリーは読まなかったけど一気に引き込まれました。小説家が全員すごいんじゃなくて、辻村さんがすごいのだと感動しました」と当時の思い出は語ります。辻村さんが重ねて「Q-pot.が作家からみてどれだけ素晴らしいか、言葉にして伝えさせていただきました」と話し、2人はお互いの才能を認め合った関係であることが分かります。
この日も、春らしいグリーンのお洋服にサクラのアクセサリーを素敵にコーディネートしていた辻村さん。初めて購入したQ-pot.のアクセサリーは、キラキラ輝く透明のいちごゼリーだったそう。「いちごの質感が素晴らしくて即買いでした。Q-pot.のアクセサリーって身につけているとよく話しかけられるんですよね。思わず目がいっちゃう」という辻村さんが、Q-pot.に惹かれる一番のポイントは「“ストーリー”があること」だそう。
「スイーツなど、本物ではないものを、より本物みたいに表現しているのがすごい。小説も実話を書いてしまうと“私はこうじゃなかった”と個人差が出てしまので、本当じゃないことを本当の様に書きます。小説家が書くのはリアルじゃなくてリアリティなんですね。Q-pot.にもそれを感じるのです」と辻村さん。
「Q-pot.のアクセサリーはお守りのようなもので、大事な時に身につけている」という辻村さん。「直木賞」受賞前にダークチェリーの指輪をつけていたら、「指輪可愛いですね」と記者さんに言われて「受賞したら違う指輪をつけてきますから!」と宣言したそう。見事直木賞を受賞した時にチェリーの指輪をつけて記者達の姿に現れると、「本当に違いますね、可愛い!」と気付かれたのも嬉しかった出来事なのだとか。
また、妹さんもQ-pot.の大ファンだという辻村さん。「妹が歯の手術を控えてすごく不安になっていた時に、歯のリングをプレゼントしたら“何これ可愛い!”と爆笑してくれた(笑)」と話し、「ネガティブをポジティブに変えてくれるQ-pot.の想いが妹に届いて嬉しかった」と思い出を振り返ります。
ワカマツさんも「悩みが無いことが幸せなんじゃなくて、悩みがありながらも日常を楽しく過ごすことが大事だと思っているので。そういっていただけると嬉しいです」と笑顔で応えます。
大きな話題となった『ドラえもん』とのコラボアクセサリーについては、「脚本は3年間ほど誰にも内緒で進めていて、昨年5月にワカマツさんとご飯を食べている時に、(ワカマツさんには)話しても良いという許可を得たのでアクセサリーデザインをお願い出来ないかと相談しました。時間が無い中で負担をかけてしまうのではないかと心配だったけど、何より私が見たい!と思って、お願いさせていただきました」と辻村さん。
ワカマツさんはその時の気持ちについて、「ついに、ドラえもんの大ファンの辻村さんが脚本を手がけられる日が来たと驚いて、すごく嬉しかったです。僕自身もQ-pot.をたちあげる前に買いていたアイデアノートに“いつかドラえもんとコラボする!”とあったので、夢が叶って、夢を継続していて良かったと感慨深かかったです」と語ります。
アクセサリーについては、「最初にラフスケッチみて、天才!って一人で声出しました(笑)。どこでもドアは形じゃなくて色が印象的だと思っていたけど、羊羮になってもドアと分かる! ドラえもんだから“青いマカロン”かな?と考えていた自分が恥ずかしくなりました」と辻村さん。
「実は最初はそういうアイデアもあったのですが、辻村さんの脚本に対する覚悟も聞いていたので、ストーリーから考え直してデザインしました。ドラえもんって僕らの側に当たり前のようにいるけど、本当は当たり前じゃない。日本の四季も同じ様な存在だと思っているので、2つを組み合わせてデザイン出来たのは自分でも満足しています」とワカマツさんは笑顔を見せました。
訪れた多くのファンが、一言一言を噛みしめる様に味わう姿が印象的だった“おかしなトークショー”。最後には2人の手から辻村深月さんのスペシャルメッセージと、ワカマツ タダアキさんの描き下ろしイラストが入った限定のスペシャルカードと、文庫風のノートがプレゼントされ、会場は幸せに包まれていました。
春の訪れの様に人々をハッピーにしてくれるQ-pot.のアクセサリー。皆さんも辻村さんの様に自分だけのお守りを見つけてみてはいかがでしょうか。
Q-pot.オフィシャルサイト
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