教材と呼ぶにはホビー感が圧倒的なDJIの地上走行ロボット『RoboMaster S1』 その楽しさを体験してきた
ガジェット通信 / 2019年7月2日 20時0分
DJIが6月12日に発売した教育用の地上走行ロボット『RoboMaster S1』は、ロボティクスとプログラミングを学び、ゲームや対戦が楽しめる組み立て式のロボットキット。6月26日に開催されたプレス向けの製品説明会と体験会に参加してきたので、レポートをお届けします。
『RoboMaster S1』は、46個のプログラミング可能なコンポーネントを組み立てて完成させるロボットキット。
この日ゲスト登壇したタレントでソフトウェアエンジニアの池澤あやかさんは、組み立てに2時間程度かかったとのこと。
完成したキットは、プログラミング知識がないユーザーでも、チュートリアルや学習カリキュラムで学ぶことによりプログラミングが可能に。iOS/Android/Windows用のアプリから、ビジュアルプログラミング言語のScratch 3.0でプログラミングでき、Pythonによるプログラミングにも対応します。
池澤さんは、カメラで数字が書かれたマーカーを読み取って、「1ならピンク色に光って回転する」「2ならマーカーを中心に走る」「3ならマーカーに追従する」「4なら写真を撮る」など、数字に割り当てられた動作をする自作プログラムを実演。
このほか、COMPASS ミライ教育部部長の木川俊哉氏が、中高生を対象に実施した自動運転のプログラミングを学ぶワークショップの事例、武蔵野大学付属千代田高等学院教諭のラムジー・ラムジー氏が高校教育への活用の展望をそれぞれ発表しました。
……と、ここまではロボティクスとプログラミングを学ぶ教材というイメージですが、『RoboMaster S1』の最大の特徴は、アニメ・ゲームのメカやプラモデルに親しんできた我々がグっとくる、圧倒的なホビー感にあります。
2軸のメカニカルジンバルに支えられたユニットには、FPV(一人称視点)カメラとブラスターを搭載。ブラスターは赤外線を発射するだけでなく、実弾としてゲル弾を射撃することもできます。
周囲全体をマッピングする31個のセンサーを搭載し、その内の6個は相手の攻撃を検知するインテリジェントボディアーマー。つまり、『RoboMaster S1』同士で撃ち合いができるということです。
4個のメカナムホイールは、それぞれ12個のローラーを搭載。全方向に移動ができます。スペックを確認したら、グリグリ動かして撃ち合いがしてみたくなりますよね。
『RoboMaster S1』は、DJIが開催する国際ロボット大会『RoboMaster』で活躍する地上走行ロボットから着想を得て開発されたもの。競技性のあるルールで遊べるモードが最初から用意されています。単独で遊ぶソロモードでは、マーカーをスキャンして遊べるターゲット演習とターゲットレースの2種類のモードが利用可能。今回は、複数台の『RoboMaster S1』が同時に遊べるバトルモードを体験させていただきました。
バトルモードの“レース”では、番号が表示されたマーカーを正しい順番でスキャンし、すべてのマーカーを最も速くスキャンしたユーザーが勝ち、というルール。タブレットでFPVカメラの映像を見ながら、FPSの要領で左手で移動、右手でカメラの方向を操作します。実際に走行しているカメラ映像は迫力満点です。
バトルモードではもうひとつ、“対戦”モードを用意。ゲル弾か赤外線を使って相手と戦うのですが、今回は赤外線を撃ち合う対戦を体験。攻撃を受けると画面が揺れてHPが減少し、ゼロになると回復アイテムをスキャンするまで攻撃が不可能になります。6台が入り乱れて撃ち合うバトルは超スリリング! これを遊ぶためだけでも欲しくなってしまいます。レースと対戦の模様は動画をご覧ください。
DJIの地上走行ロボット『ROBOMASTER S1』体験会 レース&対戦(YouTube)
https://youtu.be/rWiZKPo_-_o
『RoboMaster S1』は、日本、アメリカ、中国の3か国で発売。価格は6万4800円(税込み)で、専用のゲームパッド、予備のゲル弾、バッテリーとゲル弾マガジンなど追加アクセサリーを同梱する『Playmoreキット』は今後発売を予定しているそうです。
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