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“iPhoneキラー”最有力? 『GALAXY S III SC-06D』を触ってみた

ガジェット通信 / 2012年5月30日 20時0分

“iPhoneキラー”最有力? 『GALAXY S III SC-06D』を触ってみた

NTTドコモが5月16日に発表した2012年のスマートフォン夏モデルから、6~7月に発売予定の『GALAXY S III SC-06D』の製品レビューをお届けします。4.8インチのHDディスプレーと1.5GHzのデュアルコアCPUを搭載、LTEサービス『Xi』とシリーズで初めて『おサイフケータイ』に対応した同製品は、夏モデル発表会のプレゼンテーションでも真っ先に発表されたフラッグシップ端末。Androidのみのラインアップでスマートフォンを展開するドコモにとっては、“iPhoneキラー”の最有力製品と言えるかもしれません。そんな“iPhoneキラー”の側面にクローズアップして、同製品の【スペック】【デザイン】【便利機能】を見ていきましょう。

※記事には多数の写真を掲載しています。すべての写真が表示されない場合はガジェット通信をご覧ください

●【スペック】トータルで申し分ないハイスペック

OSはAndroid 4.0で、4.8インチ、1280×720ドットの『SUPER AMOLED』ディスプレーと1.5GHzのMSM8960デュアルコアCPU、2100mAhの大容量バッテリーを搭載。ドコモ夏モデルのハイエンド機種ではHDディスプレー、デュアルコアCPUのモデルがそろいましたが、4インチクラスではディスプレーは最大、バッテリー容量は5インチクラスを含めても夏モデル中で最大となっています。

韓国ではクアッドコアで発売されるというウワサですが、消費電力を考えるとデュアルコアの方がバッテリーが長持ちするのでは、という意見もあります。バッテリーは朝にフル充電で外出し、夜帰宅するまで十分に持つレベル。CPUの処理能力や画面表示のフレームレート、明るさを抑える「省電力モード」も活用することで、より長時間の使用も可能になります。

スクロールバーをドラッグしてホーム画面を切り替え可能

画面スクロールの滑らかさは、発表会で55.86fpsを実現していることが触れられたとおり。ホーム画面やアプリトレーの画面は、『iPhone』のようにスクロールバーをドラッグしてクルクルと切り替えられます。ブラウザの拡大・縮小もすばやく実行でき、「ヌルヌル」「サクサク」という印象は触るとすぐに実感できると思います。

内蔵メモリー32GBに加えて、外部メモリーはmicroSDXCで最大64GBまで対応。余裕を持ってアプリを追加でき、動画や静止画を大量に撮影できます。

『おサイフケータイ』に対応

『GALAXY S II』で採用されたワンセグに続き、『おサイフケータイ』に対応した点は、国内向け機能を重視するユーザーにとって大きな訴求ポイント。グローバルモデル、国産スマートフォンを意識せずに選べるようになったことは、日本のスマートフォン市場の成熟を実感します。

●ベンチマーク結果が性能を物語る

Androidスマートフォンと『iPhone』を単純に性能で比較するのはナンセンスかかもしれませんが、海外のアップル製品情報サイト『9to5 Mac』が『GALAXY NEXUS』の登場時に『iPhone』と性能比較したベンチマークを『GALAXY S III』でも試してみました。

『Browser Mark』のスコア。左が『GALAXY S III』、右が『iPhone 4S』

HTMLとJavaScriptのレンダリングからブラウザのパフォーマンスを測定するブラウザベンチマーク『Browser Mark』のスコアは、『GALAXY S III』では107787、『iPhone 4S』では87794でした。『GALAXY S III』の方が高いパフォーマンスを示しています。

Browser Mark

http://browsermark.rightware.com/browsermark/index.action

『SunSpider JavaScript Benchmark』の結果。左が『GALAXY S III』、右が『iPhone 4S』

JavaScriptの実行速度を検証するベンチマーク『SunSpider JavaScript Benchmark』の結果は、『GALAXY S III』では1806.7ms、『iPhone 4S』では2252.1ms。こちらも『GALAXY S III』の方が速いという結果に。

SunSpider JavaScript Benchmark

http://www.webkit.org/perf/sunspider/sunspider.html

『GLBenchmark』の結果

GPUベンチマーク『GLBenchmark』はアプリをインストールしてOpenGL ESの描画を検証するのですが、iPhoneアプリは有料だったため、『GALAXY S III』でのみ検証。結果はoffscreenで94fpsでした。『9to5 Mac』の検証では、『iPhone 4S』の結果は123.1fps。こちらは『iPhone 4S』が上回っている結果になります。とはいえ、『GALAXY NEXUS』の45.2と比較するとGPUのパフォーマンスは格段に高くなっています。

結果としては、ウェブの閲覧やウェブアプリの実行など、スマートフォンの利用で大半を占める用途で『GALAXY S III』は高いパフォーマンスを発揮することが分かります。

参考記事:

The competition: Galaxy Nexus brings the heat, beating iOS 5 in browser speed tests, but falling in OpenGL Benchmarks

http://9to5mac.com/2011/11/19/the-competition-nexus-s-brings-the-heat-beating-ios-5-in-browser-speed-tests-but-falling-in-opengl-benchmarks/

●【デザイン】高級感とカラーリングで差別化

高級感あるデザイン

次に外観をチェック。これまでグローバルモデルのスマートフォンといえば、色は黒で武骨なデザインのイメージでしたが、『GALAXY S III』は一目見ればデザインに力を入れていることが分かります。

オーガニックなラウンド形状

曲線を多用した形状は、水平線や森林をイメージしたというオーガニックなデザインを採用。側面のラウンド形状により、手になじむ感触と薄さを印象づけます。厚さは9.0mm。『iPhone 4S』と比べて0.3mm薄くなっています。

波紋が広がるロック解除画面

オーガニックなデザインは、ロック画面にも反映されています。ロックを解除すると、画面には水の波紋が広がるアニメーションが。ちょっとした工夫ですが、端末の世界観を伝える仕掛けとして、好印象を持つ人も多いのではないでしょうか。

外周のメタルフレームが高級感を持たせていますが、約139gの本体重量は、それほど重さを感じません。ちなみに『iPhone 4S』は140g。同程度の重さでさらに薄く、大画面という点は、“対iPhone”で検討したときに有利に働くかもしれません。

本体カラーは、Marble WhiteとPebble Blueの2色で、黒は最初からラインアップにありません。『GALAXY』シリーズはこれまで、ブラックで発売されてから期間を置いてホワイトが追加されていたことを考えると、今回は最初からデザインを重視するユーザーをターゲットにしていることが分かります。

●【便利機能】使いやすさを意識

手に取っただけでバイブで通知する『Smart Alert』

『iPhone』の利点として「だれでも使いやすい」という特徴が挙げられますが、『GALAXY S III』でも使いやすさにフォーカスしたさまざまな機能が盛り込まれています。『Smart Alert』の機能を設定すると、不在着信やメールの受信があった場合、端末を手に取った瞬間にロックを解除しなくてもバイブが通知。

『Direct Call』の機能を設定すると、SMSでメッセージをやり取りしている相手にすぐ電話をかけたくなった際、端末を耳元に持っていくだけで電話をかけることができます。電話帳で相手を検索したり、着信履歴を表示した際にも、通話ボタンをタップせずに『Direct Call』で電話がかけられるので、より自然なスタイルで通話ができます。これは意外と便利な機能。

ホーム画面はSAMSUNG独自の『TouchWiz home』と、ドコモの『パレット UI』から選択できるので、スマートフォン初心者は用途別にインタフェースが整理された『パレット UI』を使えば、迷うことなくアプリや機能を利用できます。

●女子にも受けそうなスマートフォン

発表会で最初に端末を触ったときにまず思ったのが、「これは女性にも受けそう」ということ。スペック重視の感度が高い女性は既に『GALAXY S II』を使っていたりしますが、女性の目から見て『GALAXY S III』はどういう印象を持たれるのでしょうか。姉妹サイト『オタ女』編集長の藤本エリに触ってもらい、ファーストインプレッションを聞いてみました。

画面がとにかくデカイ!

・スマートフォンにするからには大画面で! という女性は意外と多いと思うので、これは良いポイントだと思いました。

・液晶がとにかく大きいので、『YouTube』やワンセグを観ていつでも暇つぶしができる。

・これは私だけかもしれないのですが、『ファッションウォーカー』とか『ZOZOTOWN』のセール時期って結構アイテムの争奪戦でして、スマホで移動中も常にサイトをチェックしたりしていて。でも、小さい画面だとディティールが見づらいし……という悩みが解消される気がします(細かい感想ですが)。

・女性ってパソコン立ち上げの時間に結構イライラしていると思うので、このスマホで色々事足りればとても便利だと思います。

カメラがきれい

・『iPhone4』が500万で『GALAXY S III』が800万なので、画像がかなりキレイに感じる。

・ブログや『Facebook』の更新にピッタリ。特に女性はご飯の写真をあげることが多いので。

お家で活躍しそうなスマホ

・周りにも『iPad』で『クックパッド』を見ながら料理を作る人とかがいるのですが、このスマホだとタブレット代わりにお家で色々活躍しそうだと思いました。スマホにしては若干大きめな感じもするのですが、家でよくスマホを使う人にはうってつけかと思います。実際大きめだけど、重くないのもよいですね。

なるほど! セールのチェックやレシピの閲覧など、女性ならではの使い方にも活躍しそうですね。

●“成熟”を感じさせる完成度

ここまで見てきたように、デザイン性や充実したスペック、国内向け機能への対応、使いやすさを意識した機能など、性能を重視するヘビーユーザーからスマートフォン初心者などカジュアルユーザーまで幅広く受け入れられそうな『GALAXY S III』。『GALAXY』シリーズの成熟を感じさせる仕上がりになっています。ちょっと残念なのは、NFC(Near Field Communication、近距離無線通信)に国内モデルでは非対応となっているところ。とはいえ国内ではNFCに対応するサービスが少ないので、なくて困るという場面は今のところなさそうです。

ことしには『iPhone 5』の発表がウワサされていますが、現行の『iPhone 4S』対抗としては十分な魅力と実力を兼ね備えた製品。これからスマートフォンに乗り換える人はどちらを選ぶのか、夏商戦の行方が気になるところです。

GALAXY S III SC-06D

『GALAXY S III SC-06D』主な仕様

サイズ:約W71×H137×D9.0mm

重量:約139g

OS:Android 4.0

ディスプレー:約4.8インチHD 有機EL液晶(1280×720)

カメラ:有効画素数約800万画素 CMOS

インカメラ:約190万画素 CMOS

外部メモリー:microSDXC 最大64GB

内蔵メモリー:32GB

バッテリー容量:2100mAh

Xi:対応

テザリング:対応(10台)

Wi-Fi:対応

Bluetooth:Ver4.0

ワンセグ:対応

赤外線:非対応

おサイフケータイ:対応

防水:非対応

防じん:非対応

NOTTV:非対応

カラー:Pebble Blue、Marble White



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