煽り運転や踏み間違いにクルマはどう対応できる? 日産の安全技術を解説する取材会で体験してきた

ガジェット通信 / 2019年10月22日 9時0分

煽り運転によるトラブルや事件、アクセルとブレーキの踏み間違いによる事故など、日常的に見聞きするクルマをめぐる事件や事故。これらを減らすための安全技術が、自動車メーカー各社により開発・実用化されています。先日、日産自動車が開催する「#日産あんばさだー 安全技術取材会」に参加する機会があり、煽り運転や踏み間違いにクルマ側が対応する最新の安全技術を体験してきました。

ボタンひとつで通報ができる「緊急通報システム SOSコール」

後方から車両間隔を詰め、パッシングなどにより前方のドライバーにプレッシャーを与える煽り運転。実際に被害に遭った場合、どう対応すればよいのでしょうか。運転中は携帯電話をかけることができないし、クルマを停止させると加害者がクルマを降りて近づいてくるかもしれません。日産の「緊急通報システム SOSコール」は、運転中でもボタンひとつで通報ができるという便利なシステムです。

煽り運転や事故があった際に、運転席の頭上にあるボタンを押すとオペレーターと通話でき、内容を確認したうえで、警察や消防など出動を要請したい機関にオペレーターがつないでくれる仕組み。

取材会で実際に体験してみました。煽り運転を再現するドライバーさんが、筆者が乗るクルマのすぐ後ろで蛇行しながらクラクションとパッシングを繰り返してきます。デモだと分かっていても怖い……。

SOSボタンのカバーを外して押すとオペレーターが電話に出て、「事故ですか、急病ですか?」と確認するので、「今、煽り運転を受けています」と回答します。確認したオペレーターは、場所と通報したドライバーの氏名を伝えて警察に通報。ドライバーはそのまま警察と直接通話して状況を伝えることができます。クルマを停止させた後では、さらにひどいトラブルに発展する可能性もある煽り運転。運転中に早い段階で警察に通報できるのは、被害を最小に抑えるためにも有効です。

緊急通報システムは、事故発生時にドライバーが通報できない場合にも対応可能。衝突などでエアバッグが展開すると、システムが自動で現在地と衝突に関する情報を対応するセンターへ送信。オペレーターがドライバーに通話して呼びかけ、反応がなければオペレーターが救急車の出動を要請してくれます。

衝突の回避や被害軽減に役立つ「インテリジェント エマージェンシーブレーキ」

「衝突するかもしれない」という場合に、衝突を回避する、あるいは衝突時の被害や障害を軽減する安全技術が「インテリジェント エマージェンシーブレーキ」。

クルマのフロントガラス上部に取り付けたカメラが前方の車両や歩行者を検知すると、警告音と警告表示でドライバーに回避を促しながら緩やかに減速、さらにドライバーが減速できなかった場合は緊急ブレーキをかけるという仕組みです。

前を走るクルマへの衝突を想定したデモでは、車間距離が近づくと「ピピピピ」と警告音が鳴って速度を下げ、そのまま前進すると急ブレーキがかかるという体験ができました。

ただし、インテリジェント エマージェンシーブレーキが作動している間、システムはドライバーの操作を優先するのが原則。ブレーキから足を離せばクリープで前に進み、アクセルを踏めば加速します。より高い精度で衝突の可能性を判断し、システムの判断を優先して動作するのが、次に紹介する「踏み間違い衝突防止アシスト」です。

より高度な判断が求められる「踏み間違い衝突防止アシスト」

「踏み間違い衝突防止アシスト」は、周辺の障害物を検出して踏み間違いによる加速を抑制し、ブレーキを作動させるシステム。ドライバーがアクセルを踏んでいてもシステムの判断を優先し、ブレーキを作動させます。

2011年に「エルグランド」で初めて搭載された際は、駐車場での事故を想定してフロントとリアバンパーに取り付けられたソナーが障害物を検出、クリープ走行程度の低速かつ近距離で対応していましたが、現在は機能がより進化。時速25km程度までの速い車速域で、離れた位置にいる歩行者に対しても作動可能になっています。

踏み間違いによる死傷事故の8割は駐車場以外の場所で発生していることや、クリープ走行のような超低速だけでなく、それ以上の速度の事故が6割以上を占めることを受けて進化したもの。ソナーに加えてフロントガラス上部のカメラも組み合わせて用いる仕組みで、新型リーフとノート e-POWERが採用しています。

取材会では低速時と、より速い車速時、バックでの踏み間違い衝突防止アシストの動作を体感することができました。ドライバーがアクセルを踏んでいるのにもかかわらず、「ドンッ」とブレーキがかかるのは最初ビックリしますが、クルマが能動的に自分を守ってくれるという安心感がじわじわと湧き上がってきました。

緊急通報システム SOSコール、インテリジェント エマージェンシーブレーキ、踏み間違い衝突防止アシストの体験の模様は動画でご覧いただけます。

煽り運転・踏み間違いにどう対処する? 日産の安全技術を体験(YouTube)

https://youtu.be/z-abMDak5EE

日産はクルマをめぐる社会的課題に対して、「排気ガスゼロ」「死亡事故ゼロ」の目標を掲げ、排気ガスゼロには電動化、死亡事故ゼロには知能化という技術的アプローチで課題に取り組んでいます。知能化には、「クルマが人を守る」という考え方で、できるだけドライバーを危険に近づけないようクルマがサポートする「セーフティ・シールド」というコンセプトを採用。予防安全を実現する技術として、インテリジェント エマージェンシーブレーキ、踏み間違い衝突防止アシストといった技術の開発が進められています。

―― やわらかニュースサイト 『ガジェット通信(GetNews)』

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