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DNSの終焉が垣間見える、ぶっ飛んでて危険すぎるお名前.comの検閲事件

ガジェット通信 / 2012年7月23日 16時0分

DNSの終焉が垣間見える、ぶっ飛んでて危険すぎるお名前.comの検閲事件

この記事は江添亮さんのブログ『本の虫』からご寄稿いただきました。

■DNSの終焉が垣間見える、ぶっ飛んでて危険すぎるお名前.comの検閲事件

「忍者ツールズ全サービスが表示不可となる障害につきまして」 2012年7月13日『ドメイン取るなら お名前.com』

http://www.onamae.com/news/domain/120713_2.html

忍者TOOLSは、お名前.comというドメイン名レジストラにninja.co.jpのドメイン情報を管理させていた。忍者TOOLSは、ninja.co.jpというドメインを、自社の様々なサービスに使っていた。そのサービスは、忍者TOOLSのユーザーが使うものである。

さて、お名前.comの主張では、忍者TOOLSのユーザーがお名前.comの規約違反を起こしたために、ユーザーの規約違反は、すなわちそのユーザーのサービス提供元の規約違反であるとし、事前の協議や警告すらなしに、一方的にninja.co.jpのドメイン情報を消したそうだ。

これは恐ろしく危険な事件である。問題は、DNSが階層的な中央管理をされたシステムである以上、この問題は仕組み上どうしようもないという事である。仕組み上、提供者階級と利用者階級を生み出すのだ。すなわち、時の権力である提供者階級に属する政府や企業の都合だけで、ドメイン名は規制検閲され、消失する。利用者階級は、提供者階級の提供によらなければ、DNSに参加することもできない。なぜならば、DNSやインターネットの物理層の構築は、ほとんどの個人には不可能だからだ。国家や大企業の力が必要である。これにより、提供者階級と利用者階級が生じる。利用者階級は提供者階級の提供してくれるものをただ受け入れるしかないのだ。拒否した場合、ネットワークには参加できない。すなわち、階級すら与えられなくなる。存在を否定されるのだ。

明らかに、我々は仕組み上、このような一方的な強権が発揮されないドメイン名システムを開発して使わなければならない。もはや、階層的に中央管理されたDNSは限界に達したのだ。

では、どのような仕組みならばいいのか。やはり、中央管理されないP2Pによる分散型の名前解決システムだろう。実は、そういうシステムはすでにある。

「Namecoin DNS - DotBIT Project」

http://dot-bit.org/Main_Page

namecoinとは、bitcoinを同じ技術を、名前解決に転用したものである。名前を登録するには、namecoinが必要となる。bitcoinと同じく、namecoinを得るには演算が必要だ。

もちろん、その他の仕組みである、ネットワーク自体も、来たるべき全体主義が統治する検閲社会に備えて、抜本的な改善が必要である。世界がどんどん全体主義に向かっている。この流れは停めることができない。せめて、残された僅かな時間で、技術的に検閲の不可能なネットワークを作り上げ、インターネットの代わりに使わなければならない。インターネットは、その仕組み上、提供者階級と利用者階級を産み出す、技術的に劣ったネットワークである。

●追記

なんと、お名前.comはドメインの停止させたのではなく、お名前.comを参照するように変更したらしい。これはハイジャックである。ninja.co.jpや、忍者TOOLSのサービスであるアクセス解析やブログの管理などの、様々な所で使われていたドメインである。すなわち、忍者TOOLSに行くべきアクセスは、すべてお名前.comのハイジャック先に向かったことになる。緊急的にドメインを停止する必要があるならば、ただ停止するべきである。なぜハイジャックしたのか。

●追記2

どうもこの事件、当事者同士で非公開のやり取りが行われた結果、両者とも一致した発表になったらしく、公開されている事実が全てではないという声もある。

Copyright (C) 2012 江添亮

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執筆: この記事は江添亮さんのブログ『本の虫』からご寄稿いただきました。



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