誤字に夢中! テレビにはびこる誤字をネットが指摘する
ガジェット通信 / 2020年2月20日 17時0分
「手書き」という言葉が見直されるほど、今や日本の文字入力の主役は、パソコンもしくはスマホに完全になり替わってしまった。その一方で弊害も出つつあることは確かだ。その卑近な例が、テレビのテロップである。情報・バラエティ番組を20年以上手がける放送作家がこう指摘する。
「テレビ画面に映る文字は、PC入力した文字をポンと押すだけで一瞬で出るようになっています。その手軽さとスピードは手書き時代から比べると歴然の差。ただし、漢字をそもそも知らないADが打ち、それをチェックせずに出すのでミスも多いのです」
そこでテレビで見つけた誤字を、後発のネットが指摘するという、テレビ制作者からすると屈辱的なことをやってみる。
例えば15日の『王様のブランチ』(TBS系)。小説家の中山七里氏がオススメの恋愛小説として『イニシエーション・ラブ』(乾くるみ/文春文庫)を取り上げていた。その際、こんな発言をしていた。「恋愛をミステリーに絡めたのは主色の出来」と……。賢明な方ならお分かりだろうが、本来ならば「出色の出来」である。おそらくこのテロップを打った人は、「しゅしょくのでき」(本当は『しゅっしょくのでき』なのだが)と、耳で聞いたまま文字にしたことで致命的なミスを犯してしまったのであろう。
この後、同じく『イニシエーション・ラブ』を読んだという直木賞作家の辻村深月氏が、「本は読み返すことはできるが、初読の楽しさは1回しかない」としながら、同作について「初読を大事に粒さに読んでほしい」と、初めて読む感覚を大事にしてほしいと訴えた……。またもや、ここまででお気づきだと思うが、この「つぶさ(具に)」を「粒さ」と打ち間違えていたのである。生放送ではなく、すでに収録されたコーナーでのテロップミスというのは、かなり恥ずかしいことではないか?(いや、生放送でのミスも本来はあってはならないのだが)。
ネットニュースの誤字も多いが、襟を正さないと、と思う今日このごろである。ってここまでで、誤字ないよな??
画像:いらすとや
(執筆者: genkanaketara)
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