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FDA(米食品医薬品局)、IQOSを「曝露低減たばこ製品」として販売することを許可

ガジェット通信 / 2020年7月21日 19時0分

米食品医薬品局(U.S. Food & Drug Administration、以下 FDA)は、7月7日(現地時間)、フィリップ モリス インターナショナル(以下 PMI)社製の加熱式たばこ製品「IQOS」の「リスク修飾(軽減)たばこ製品 (MRTP:Modified Risk Tobacco Products)申請」について、「曝露低減たばこ製品」として米国で販売することを許可した。

米国の法規制に基づくこの決定は、国内のたばこ市場にどのような意味をもたらすのだろうか。

曝露低減たばこ製品とは

曝露低減とは、「紙巻たばこの喫煙と比較して、製品を使用する成人喫煙者の体内で検出される有害および有害性成分の数と量が低減している」ことを意味する。

IQOSに関する科学的検証はこれまでも繰り返し示されてきた。

紙巻たばこは600度を超える温度でたばこ葉を“燃焼”するため、有害な成分を含む煙が発生する。一方で、IQOSは350度以下の温度でたばこ葉を“加熱”させるため、灰や煙が発生しないのが特徴だ。

IQOSから発生するのはニコチンを含むエアロゾル(蒸気)で、紙巻たばこと比較して有害な化学物質のレベルが大幅に低減される。FDAが指定する18の「低減すべき有害性物質」を調査したところ、IQOSに含まれる当該の化学物質は、紙巻たばこと比べて90%以上低減されていることが判明している。

FDAは、これらの科学的検証データに基づき、現時点では「リスク低減」までは裏付けられていないが、「曝露低減」は裏付けられていると判断し、今回の決定がなされた。

IQOSは紙巻たばことは根本的に異なるたばこ製品であり、喫煙を続ける成人喫煙者にとってより良い選択肢であることが、これまでの科学的検証データによって示されていると結論付けられたわけだ。

FDAは今回の決定において、IQOSについて以下のコミュニケーションを付して販売することは、公衆衛生を促進するために妥当であるとの判断を示している。

・IQOSはたばこ葉を燃やさず加熱する

・これにより、発生する有害および有害性成分の量が大幅に低減する

・科学的研究の結果、従来の紙巻たばこからIQOS に完全に切替えることで、成人喫煙者の体内での有害および有害性成分への曝露が低減する

「リスク特性に応じた規制の在り方を考えるきっかけに」

FDAがIQOSを曝露低減たばこ製品として販売することを許可したことを受け、7月21日、フィリップ モリス ジャパン(以下 PMJ)は報道関係者向けにオンライン説明会を開催。

PMJ 職務執行役副社長 井上哲氏は、「健康を考えれば、喫煙を始めないこと、禁煙することが最善の選択肢です」と前置きしつつ、「それでも喫煙をやめない成人喫煙者の方々には、科学的に実証された煙の出ない製品に切替えていただきたいと考えています」と、紙巻たばこから加熱式たばこへの切替えを呼びかけた。

また、今回の決定は米国の法的枠組みにおけるたばこ規制の例を示すものだが、「日本においても、すべてのたばこ製品を同じように扱うのではなく、科学的データに基づき、製品のリスク特性に応じた規制の在り方を考えるきっかけになればと考えています」と提言した。

煙の出ない代替製品と紙巻たばこを区別し、どう規制していくのか、政府や公衆衛生当局の対応が注視される。

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