「表現が大好き」「動揺してる顔の破壊力」 マンガ『ショートショートショートさん』夏の日常回に女の友情がつまっていた
ガジェット通信 / 2020年9月7日 11時0分
事務員をしながら小説家を目指しているショートさんこと五十嵐樹の日常をコミカルに描いたタカノンノさん(@takanonnotakano)の『ショートショートショートさん』(ビームコミックス)。自身のTwitterでは単行本第2巻に収録されている「ショートさんと夏」を「女二人が室内で夏を満喫するマンガ」として公開。ショートさんの住む部屋に、腐れ縁の友人・黒田花が訪れるというストーリーになっています。
入るなり「あッついな、この部屋」という黒田に「うん」といい「うんじゃねーし」と怒られるショートさん。黒田は勝手にリモコンを使って「冷房つけろ。電気代違わねーわ。熱中症なめんな」と説教。「だっていきなり来るんだもん」との言い訳に「私じゃなくてアンタだ、バカ」と言われ、「水分はちゃんととってるよー。黒田お母さんみたい」「五十嵐汗だくでキモい」「今なんつった?」と心暖まる会話を繰り広げます。
ショートさんがシャワーに入った後、涼しくなった部屋でアイスを食べるふたり。ですが、ここでショートさんが震えながら変顔に。「…何その顔」と突っ込まれ、「いや知覚過敏」と答えます。
「アイスは一瞬歯で削った後、舌と上アゴで砕く。たまに噛み過ぎる」というショートさん。「大変だね」と返されたところに、「黒田、男と別れたの?」と唐突に核心をついて、変顔になったところに「……………この後映画行く?」「行く」「そういや夜近くで花火大会」「超行く」と会話する中、エアコンの轟音が響きます。
その後。蒸し暑い中ベランダに佇むふたり。黒田はタバコをふかします。
「暑いなあ、暑いなぁもう」と愚痴る黒田。「…海とか全然行ってないなー」というショートさんに「私は行く予定だった」と返す黒田。「夏の馬鹿」と言うのに、「でも私、夏好きだよ」というショートさん。黒田も「私だって好きだよ」と言い合います。
「日常感がたまらない」「動揺してる時の顔の破壊力がすごい」「デッサン崩れる表現が大好き」といった反応が集まっていたこのマンガ。ショートさんと黒田の友情を感じ取ることができるストーリーといえそうです。
今回、タカノンノさんに『ショートショートショートさん』についてお話を聞きました。
--『ショートショートショートさん』を描かれるようになったきっかけを教えてください。
タカノンノさん(以下、T):以前から別のマンガを描いてはpixiv等の投稿サイトに上げていたのですが、閲覧数がそこまで多くなく、もっともっと自分の作品を読んでほしい承認欲求が増してきました。Twitterで女の子が出てくるマンガがバズっているのを見るにつけ、「私もこの波に乗れるのでは……?」と邪な動機でもって、女性を主人公にした日常あるあるを描いてみようと思ったのです……。しかし1話を描いた時点で、登場するキャラクター達が大好きになり、今やショートさんは欠かせない存在になりました。
--今回の取り上げたマンガでは、ショートさんこと五十嵐と黒田が出てきます。二人の関係は?
T:二人とも二十代半ば~後半の社会人です。高校、大学と一緒の腐れ縁で、五十嵐と対照的に黒田は異性に積極的なタイプで、男をつくっては色々あって振ったり振られたりしています。
--『ショートショートショートさん』は、「承認欲求」について描かれた作品だと感じられます。ご自身どのように意識していらっしゃるのでしょうか。
T:確かに五十嵐や黒田は承認欲求強めだなあと思いながら書いています。ただ、今どきはみんなそうなりがちかもしれません。それも含めて『ショートさん』は、男性でも女性でも共感できるようなマンガを目指して描いています。
--作中に映画を観に行く話や、映画的な表現のコマを描かれています。ご自身が好きな映画について教えてください。
T:ジャンル問わず観ますが、「洋画」「邦画」「アニメ」でひとつずつ挙げると、『世界最速のインディアン』(ロジャー・ドナルドソン監督・2005)『地獄でなぜ悪い』(園子温監督・2013)『風立ちぬ』(宮崎駿監督・2013)になります。何かに夢中になっている人の話が好きです。
--これまで寄せられた読者の反応について、ご感想をお願いします。
T:マンガを読んでくれた人が、「自分も同じような目に遭った」「これはこういう対処法がある」といったコメントをしてくれることがあって、そういう生活感のあるツイートを見ると、ショートさんの世界とこちらの地続き感が増して嬉しくなります。
--ありがとうございました!
ショートさんと黒田のほかにも、友人の佐久間や弟の渉など、個性的なキャラクターが登場する『ショートショートショートさん』。Twitterでは、ショートさんが同人誌を出す話が更新中となっており、こちらの展開からも目が離せません。
※画像はTwitterより
https://twitter.com/takanonnotakano [リンク]
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