顔出し文化がない日本では普及しない? 動画SNSの『Keek』
ガジェット通信 / 2012年12月27日 20時30分
動画を『Twitter』や『Facebook』のように撮影してつぶやくように投稿できるSNSの『Keek』が世界で流行しています。『Keek』のサイトによると「Millions of users loves Keek!」と書かれており100万人以上のユーザがいます。しかし、日本では全く流行しておらず、紹介記事なども一切ありません。今回は私が使ってみた感想となぜ、日本で流行っていないのかを考えてみました。
●『Keek』は36秒の動画を撮影して『Twitter』の様に公開
『Twitter』が文字をつぶやくように、『Keek』は動画を撮影して公開します。『YouTube』や『ニコニコ動画』とは違うところは、動画の長さが36秒と非常に短い部分と、カメラから直接撮影した動画のみを投稿できる部分です。じっくりと編集して投稿するのではなく、思いついたことや良い景色などを撮影してつぶやくのが『Keek』の特長です。『Keek』はキークと読むと思われますが、公式の日本語情報がないためこの記事では『Keek』と書いていきます。また、動画のつぶやきのことを「Keeks」と呼びます。現在iPhoneとAndroidに対応しておりそれぞれのアプリケーションが無料でダウンロード可能。また、パソコンにウェブカメラがついていれば投稿可能です。以下の写真はKeekの投稿画面です。
●他のユーザとのつながりはtwitterと似ている
SNSとしてのつながりはゆるく、『Twitter』のように全てのつぶやきを再生することが可能です。他のユーザをフォローすれば、そのユーザが動画を投稿すれば通知されます。『Twitter』と違う点は、投稿時に必ず動画を添付しないといけないところです。プロフィールを見ると『Twitter』同様に何人からフォローされているかなどが分かります。
●実際の使い方
まずは『Keek』のアカウントを作成します。アカウント作成はパソコンから行うのが楽だと考えます。次にiPhone又はAndroidのアプリケーションをダウンロードしセットアップします。その後、アカウントにログインします。『Keek』アプリを起動すると、「New Keek」というボタンをタップし投稿します。
この後にカメラから直接撮影して投稿します。投稿できる動画は36秒と、他の動画投稿サイトと比べると非常に短いです。
●使ってみた感想
文章を書くのは面倒、かといって一枚の写真では伝わらない部分を『Keek』は伝えられると感じました。出先で文字を入力するのは面倒で、写真で動いているものに躍動感を出すにはプロ級のカメラテクニックが必要です。『Keek』であれば、動いているものを撮影しながら声に出せば入力の手間もプロ級のカメラテクニックも不要です。 これは『Twitter』にはない利点だと考えました。
●日本では流行しない理由
私は楽しいと思いましたが、オンライン上で知っているユーザー5人程度で使って、意見などをもらいました。 楽しいという部分もありましたが、楽しさにブレーキをかける問題点もあります。 まず、表示が英語であることです。長文を読むわけではありませんが、インタフェースの文字が全て英語だと拒否反応を示す人が多いです。アカウント作成、アプリのダウンロード、アプリの使用など全て英語です。また、『Twitter』や『Facebook』と連動が可能ですが、連動してつぶやかれる文字も英語が混ざってしまいます。このため、日本のユーザーに広まっていく可能性が非常に低いと感じました。
●致命的な理由は顔出し、声だし文化が広まっていないこと
『YouTube』での投稿は日本でも流行していますが、風景や物を撮影して投稿するスタイルが多く、自分を撮影したり、ナレーションを入れる人は少ないと感じます。『Keek』の使い方としては顔は出さなくても、声を入れて状況を伝える必要があります。この部分に抵抗があり、リリースから一年経過しても日本では普及もしていないし知名度も低いという現象が発生していると感じました。
また、「動画は視聴するものであって、投稿するものではない」という視聴者と投稿者のアンバランスが『Keek』が日本ではSNSとして成り立たないのだとも感じました。SNSとして成立するには投稿者と閲覧者のバランスが必要ですね。
Keek - Share Quick Video Updates With Friends
[解放軍]動画で呟くSNSのKeek(キーク) 36秒の緊張感(YouTube)
http://youtu.be/o2xrG9UArU4
※この記事はガジェ通ウェブライターの「寺平長由」が執筆しました。あなたもウェブライターになって一緒に執筆しませんか?
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