『ロンドンハーツ』で暴言連発し大炎上! コロチキ・ナダルがどれだけクズと叩かれてもテレビから消えない理由
ガジェット通信 / 2022年3月20日 17時0分
15日放送の『ロンドンハーツ』で、コロコロチキチキペッパーズ・ナダルの態度が失礼だと話題になっていた。忍耐力が必要な5000個のドミノを、我が娘に頑張っている姿を見せるために13時間で完成させるというニセチャレンジに挑ませたらどんなリアクションを示すかという企画だった。
だが、ナダルはドミノとの抜群の相性の悪さを見せつけ、クズっぷりを大開放。例えば……
・空腹のあまり……
「めっちゃ腹減った! ダルっ! これ罰ゲームやんこんなん! ほんまキツいわ」と駄々をこねていた。
・ディレクターから声をかけられた後、ドミノの一部分が崩れると…
「訳わからんこと言うから変なことになったやんけ。なんやねん、これ! クソッ! せっかくここまでやったのによぉ!」と、ディレクターをにらみつけて舌打ち。
・「制限時間内に並べたら番組から10万出す」と言われ、やる気を見せるも……
完成後に倒し始めた際、1個でも倒れなかったらアウトと聞かされると、「編集でなんとかならないか?」とヤラセを打診。
・ここまでずっと協力し、付き合ってくれたドミノの専門家の前で……
「まったくおもんないわ、ドミノ! 絶対ドミノの仕事受けへんからな! なんやドミノの仕事って!」と怒りをぶちまけていた。
・食事としてADが持ってきた弁当が、ウィンナー3本と、白飯に梅干しというシンプルなものであるのに比べ、マネージャーが食べている魚弁当が豪華なものであることが分かると……
「ちょっと待って!」とADを呼び出し、「これ何? 差、めっちゃあるけど? 肉弁、ウィンナーしか入ってへんで」と圧迫。さらには「意味分からん。ADの弁当じゃないの、これ?」と、AD蔑視ともとれる発言をしていた。
・そんなナダルに対し、スタジオにいたロンドンブーツ1号2号・田村淳やアンタッチャブル山崎弘也などから責められると……
「編集って怖い。あばれる君のこと、責めれます? そんなら」と、『アイ・アム・冒険少年』(TBS系)での過剰演出問題で騒ぎになったあばれる君の名前を出すなど責任転嫁していた。
ネット上では案の定、ナダルに対して少なからずネット上で非難の声があがり、特にADへの暴言はその対象となっていた。だが、番組のテーマは、ナダルに悪態をつかせることが狙いなので、成功したといえるだろう。ナダルをキレさせるために、マネージャーの弁当と差をつけたのだから、言い方は別にしても、「おや?」と思うのは当然の感情だ。
ドミノに対する「まったくおもんない」という暴言も、何人かで協力しあえば団結力も高まり、それがモチベーションにもなるが、何の応援もなく、たった1人だけで挑戦するとなれば愚痴もこぼしたくなってくる。「あばれる君のこと責めれます?」という発言も、番組のコマとして使われる芸人の偽らざる本音だろう。腹が減って駄々をこねる姿も、正直と言えば正直だ。
『水曜日のダウンタウン』(TBS系)しかり、この『ロンハー』しかり、ナダルに舞い込む仕事の9割はドッキリであることからしても、彼がこれを何らかのニセ企画と、内心考えていることは百も承知だろう。そして、まがりなりにも妻子を抱える身だ。そのあたりの“さじ加減”は分かっているはず……だ。
別にことさら擁護するわけではないが、本音と建前で生きていかなければならないこの社会で、人間らしいといえば人間らしい。もしタレント全員を炎上させないようするのであれば、AIが出ればいい話だからだ。
最近は「ご時世だから」「コンプライアンス」という言葉で済ませているが、結局そうした自主規制は人の心の持ち方次第でどうにでもなる。狭めようと思えば狭められるが、今や一度でも不倫したら「即退場」、ツッコミで頭を叩いたら「暴力」、暴言は「パワハラ」、身体を張る仕事は「危険」、プライベートのことを語ったら「プライバシーの侵害」……すべてが禁じられていくテレビに未来はない。
さらにはSNSによるリークと、暴露系YouTuberからの「晒し」、そしてヘイト狙いのネットニュースの度重なる「報道セカンドレイプ」により、どんどん芸能人は排除され、芸能界には、もはや清廉潔白な人しかいなくなる。そんな中で、ナダルのような態度が悪いとされる「クズ」芸人は、もちろん「笑えない」という視聴者もいるかもしれないが、テレビに残された最後のエンターテインメントなのではないだろうか。
【炎上】ロンハーで態度が悪かった件について話します(YouTube)
https://youtu.be/6WA8ajIHJw4
話は変わるが、かつては「娯楽の王様」と呼ばれ、一台のテレビを見るために、人々が近所から集まっていた時代があった。だがやがてそれが一家に一台になり、果ては手の平サイズで見られるようになると、テレビを「崇める、憧れる」対象から「同等の存在」もしくは「見下す、下に見る」という風潮が生まれ、テレビタレントたちも、自分たち視聴者と同じ規範で生きていないと、許してくれないようになる。
自分と相いれない発言や気に障る態度があるだけで、ヒステリーに陥るようになってしまった。もはや「許す」ということを忘れた日本人と、スポンサーに過剰に反応するテレビ局。テレビをつまらなくしているのは「ご時世」ではなく、まぎれもなく人の心なのである。
(執筆者: genkanaketara)
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