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auの大規模通信障害はなぜ起きたか? ITジャーナリスト三上洋氏「今後も同じ規模の障害がどのキャリアでも起こり得る」

ガジェット通信 / 2022年7月3日 15時30分

KDDIの携帯電話サービスauが、2022年7月2日01時35分より大規模な通信障害が発生。原因は「2022年7月2日(土)未明の設備障害によりVoLTE交換機でトラヒックの輻輳(ふくそう)が生じております」としており、au携帯電話のほかにUQ mobile携帯電話、povo、au回線利用事業者の音声通信、ホームプラス電話、ホーム電話、auフェムトセル、SMS送受信が利用しづらい状況が丸一日以上続く事態となっています。

ネットでも、auの利用者から不満の声が多数上がっていますが、一方でauショップにクレーム客が殺到する事態に対して「店頭で騒いでも繋がりようがない」といった意見も寄せられており、KDDIのサイトで1時間おきに進展がないことをプレスリリースとして出していることについて「胃が痛い」というツイートも上がっています。

auの障害、報告ページを見るだけで胃が痛い。1時間に1回、進展のないことを淡々と報告せざるをえないリリース。一見すると味気なく見えるが、これを毎時間エンジニアから「進展なし」と伝えられて、同じ文面をアップし続ける担当者さんもなかなかの試練。がんばれ。

KDDIの高橋誠社長は「社会インフラを支えるサービスを提供する立場である通信事業者として深く反省している。お客様には多大なご迷惑をおかけしたことを深くおわび申し上げます」と陳謝し、原因について「メンテナンスの一環としてトラヒックのルート変更を実施中に障害が発生し、一部の音声通信が不通になった」と説明しています。

ITジャーナリストの三上洋氏は、auの通信障害について「あってはならぬ事だが、あり得る事態」といい、次のように話します。

「今回はルーターの新旧交換、設定などの人為的ミスが起きたと思われます。まず交換機は、電話がどこの誰に送るのか、繋げる役割をしています。また、加入者データベースが基地局から電波を出して、電話番号の人の位置を把握しています。この2つのデータが一致しなくなり、本来の位置がわからないという状況が発生しました。高橋社長の会見では、VoLTE交換機の障害が起き、ルート変更の切り戻しを実施したといいますが、わずか15分間に接続要求が溜まって、これだけの大規模障害になっています」

VoLTE(ボイス・オーバー・LTE)は、2014年にドコモ・au・ソフトバンクが2014年に導入を開始した通信技術規格ですが、三上氏は次のように解説します。

「電話とデータ回線は別々で効率が悪かったものを、データに音声を入れた方がいいと、4Gの普及が進んだことで各社が導入しました。効率的ではありますが、VoLTEのチェックが取れずに繋がらないといった事があるようです。今回の障害でもデータと音声が切り分けられていないことにより、多少影響があった可能性は考えられます」

三上氏は、2021年10月に起きたNTTドコモの通信障害と、今回のauの障害が「起因や原因や背景がそっくり」と指摘します。

「機器の入れ替えをしてパンクしたというあたり、ドコモの事例と似ています。会見で高橋社長は”あの事故が起こった後にそれを生かした設計をもう一度見直している”と述べていて、こういった事態が起こらないように想定されていたはずが、それでも障害が連鎖的に大きく拡大しています。今後も各キャリアで同様の規模の障害が起きうるし、これまで起きてこなかった事が不思議です」

利用者の立場での対策として、三上氏は系統の異なる2枚のSIMを入れることができる端末を持つことを推奨します。

「例えばソフトバンク契約のiPhoneならば(au系の)povoを入れるなど、主キャリアと別系統の格安SIMと契約するのが良いのではないでしょうか。AndroidでもデュアルSIMに対応している機種が増えています」

高橋社長によれば「賠償も検討する」としている今回の通信障害。今後も同様の事態が起こる可能性に利用者としても備える必要があるのではないでしょうか。

お知らせ一覧(KDDI株式会社)

https://news.kddi.com/important/news/index.html [リンク]

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