“バッド・ジーニアス”バズ監督最新作『プアン/友だちと呼ばせて』プロデュースを務めたウォン・カーウァイに学んだこと
ガジェット通信 / 2022年8月3日 19時15分
サンダンス映画祭で絶賛された『プアン/友だちと呼ばせて』が、8 月 5 日(金)より全国順次公開となります。
余命宣告を受けた青年が親友に頼み、元恋人たちを巡る旅に出るノスタルジーが胸を締め付ける青春物語。アジア各国でタイ映画史上歴代興収 1 位を奪取、世界中からリメイク権を熱望され、日本でも大ヒットを記録した『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』のバズ・プーンピリヤ監督が手がけ、彼の才能に心底惚れた、『花様年華』『恋する惑星』の巨匠ウォン・カーウァイが自らプロデュースします。
バズ・プーンピリヤ監督にお話を伺いました!
![](https://px1img.getnews.jp/img/archives/2022/08/1b433d855870d5a808e3e0e8c4e3ed3e.jpg)
――本作大変楽しく拝見させていただきました。「元恋人たちを巡る旅」という設定はどんな所から生まれましたか?
プロデュースを手がけたウォン・カーウァイさんと、「僕自身の(バズ・プーンピリヤ監督の)心に素直な作品を作ろう」というお話をしました。今まで色々な恋愛があったのだけど、きちんと終わらせられていなかったものもある。それらにきちんと終止符を打つ作品を作ろうと思って脚本を書いたんだ。
――ウォン・カーウァイさんというのは、映画に携わる者として、とても大きな存在だと思うのですが、ご一緒に仕事をしていかがでしたか?
ウォン・カーウァイさんはとても伝説的な映画監督で、僕も特に10代の頃、とても大きな影響を受けたんですね。彼と一緒に仕事が出来て、夢が一つ叶いました。学んだことはたくさんありますが、特に印象に残っているのは「何の為に映画を作るか」ということです。これまでは、観客を意識して映画を作ることが多かったのですが、観客のことを考えることはもちろん大事ですが、一番は「自分にとって何が大切なのか、自分が何を伝えたいか」を考えるということを教わりました。
![](https://px1img.getnews.jp/img/archives/2022/08/P-BAZ-X-WKW-02.jpeg)
――「パーソナルな映画だからこそ、多くの人の心に届く」という事を監督はおっしゃっていますね。
ありがたい事に世界中から色々な反応をもらえたよ。観客からも映画監督からも感想をもらった。興味深かったのが、アメリカやヨーロッパは前半のストーリーに反応する人が多くて、タイなどのアジアの国では後半への反応が多かった。日本でもどんな反響があるのかとても楽しみだよ。
――主演のトー・タナポップさんと、アイス・ナッタラットさんの演技も素晴らしかったです。
2人を決めるのはすごく簡単で、すぐに決まったんだ。僕もウォン・カーウァイさんも意見が一致したんだよ。2人はタイではすごく有名で多忙な方なのですが、この作品に人生を捧げてくれた。バーテンダーのボスを演じた、トーは実際にカクテル作りの練習をしてくれた。アイスもとてもチャレンジグな役柄であったと思うのですが、すごく頑張ってくれた。
![](https://px1img.getnews.jp/img/archives/2022/08/1b433d855870d5a808e3e0e8c4e3ed3e.jpg)
――バーのシーンはとても印象的で、カクテルもとても美味しそうでした!
僕自身もバンコクでバーをやっていたこともあって、バーというのは人生の一部なんだ。だから、実際にみんなにカクテルを作ってほしいとお願いしたので、こだわりのシーンの一つだよ。
――とても美しい映像の中で、自然に物語が展開していく様に感じました。演出でこだわった部分を教えてください。
今回の映画は俳優たちの力に全てかかっていた。即興を積極的に取り入れようと思い、俳優たちにも「セリフはあるけれど忘れてしまっていい、その時自分が感じたことを、その気持ちを言ってほしい」と伝えた。ほぼ即興で演技をしてもらっていて、それは俳優にとってはとても大変だと思うんだよね。実際の撮影、完成したものは素晴らしいものになったので感謝しています。
――今日は素敵なお話をどうもありがとうございました!
![](https://px1img.getnews.jp/img/archives/2022/08/a87eed0d2513e31454c7992943e8236a.jpg)
![](https://px1img.getnews.jp/img/archives/2022/08/1c62a448c69a935bcfe7eb9aac2291c5.jpg)
【ストーリー】NYでバーを経営するボスのもとに、タイで暮らすウードから数年ぶりに電話が入る。白血病で余命宣告を受けたので、最期の頼みを聞いてほしいというのだ。タイに駆けつけたボスが頼まれたのは、元恋人たちを訪ねる旅の運転手。カーステレオから流れる思い出の曲が、二人がまだ親友だった頃の記憶を呼びさます。忘れられなかった恋への心残りに決着をつけたウードを、ボスがオリジナルカクテルで祝い、旅を仕上げるはずだった。だが、ウードがボスの過去も未来も書き換える〈ある秘密〉を打ち明ける──。
監督:バズ・プーンピリヤ『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』 製作総指揮:ウォン・カーウァイ『花様年華』『恋する惑星』
脚本:バズ・プーンピリヤ、ノタポン・ブンプラコープ、ブァンソイ・アックソーンサワーン
出演:トー・タナポップ アイス・ナッタラット プローイ・ホーワン ヌン・シラパン ヴィオーレット・ウォーティア AND オークベープ・チュティモン
原題:One For The Road/タイ/2021 年/カラー/シネスコ/5.1ch デジタル/129 分/字幕翻訳:アンゼたかし/監修:高杉美和
配給:ギャガ ©2021 Jet Tone Contents Inc. All Rights Reserved.
この記事に関連するニュース
-
永瀬廉主演の『よめぼく』も話題。もう“お涙ちょうだい”なんて言わせない「余命宣告」映画の誠実さ
オールアバウト / 2024年6月29日 20時35分
-
同じ少年を好きになった仲良し双子姉妹、初めての恋の結末は…? まばゆさにあふれたタイの青春映画
文春オンライン / 2024年6月28日 17時0分
-
永瀬廉の“憂いを帯びた声”の魅力 『よめぼく』三木孝浩監督「お芝居になるとふとした瞬間に憂いの部分が…」
マイナビニュース / 2024年6月24日 10時0分
-
永瀬廉主演『よめぼく』、三木孝浩監督インタビュー到着「もともと彼(永瀬)の声がすごく好きだった」
クランクイン! / 2024年6月24日 10時0分
-
『青春18×2 君へと続く道』で人気急上昇中! シュー・グァンハン「台湾は人情に溢れています」
ananweb / 2024年6月19日 19時0分
ランキング
-
1柴犬が必死でくわえようとするのはまさかの“一生無理”なヤツ 子どものような戦いに「激可愛すぎて永遠にリピート」
ねとらぼ / 2024年6月30日 7時0分
-
2様子見していたあのゲーム、今こそ買い時かも!特選Steamサマーセール「過去最安」編【Steamサマーセール2024年夏】
Game*Spark / 2024年6月30日 16時0分
-
3Windows 11、更新プログラム(KB5039302)により繰り返し再起動する問題発生
マイナビニュース / 2024年6月30日 17時16分
-
4なんだこれ……! “近未来すぎる砂時計”が話題に 「こういうのたまらん」
ねとらぼ / 2024年6月30日 12時0分
-
5「呪う気か」 ハードオフでジャンク品を発見→“まさかの販売風景”に恐怖 「買う猛者がいるのだろうか」
ねとらぼ / 2024年6月30日 9時0分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)