『プアン/友だちと呼ばせて』タイの人気俳優アイス・ナッタラットに聞く「希望や失望をとてもリアルに感じることが出来る物語」
ガジェット通信 / 2022年8月4日 11時0分
サンダンス映画祭で絶賛された『プアン/友だちと呼ばせて』が、8月5日(金)より全国順次公開となります。
余命宣告を受けた青年ウードが親友のボスに頼み、元恋人たちを巡る旅に出るノスタルジーが胸を締め付ける青春物語。
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アジア各国でタイ映画史上歴代興収1位を奪取、世界中からリメイク権を熱望され、日本でも大ヒットを記録した『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』のバズ・プーンピリヤ監督が手がけ、彼の才能に心底惚れた、『花様年華』『恋する惑星』の巨匠ウォン・カーウァイが自らプロデュースする本作。ウード役のアイス・ナッタラットさんにお話を伺いました!
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――本作でアイスさんが演じたウードは、白血病で余命宣告を受けているキャラクターで、その他にも複雑なシーンが多かったです。ご自身の中でどう表現しようと意識しましたか?
ウードというキャラクターは、前半と後半で大きな変化があるキャラクターだと思いました。病気になる前のウードはウエイターの仕事をしている為、僕もバンコクで1ヶ月ウエイターの仕事をしました。ニューヨークに行ってからも、タイ料理のレストランで働いて、「異国で働く」という感覚を学びました。
病気になって以降は、実際に病院へ同じ病気になった方に会いにいって、考え方や身体に現れる特徴を学びました。監督のお友達でロイドさんという方がいらっしゃって、彼が末期癌だったのですが、色々なアドバイスをしてくださり、演技のロールモデルとなってくれました。
――実体験を演技に活かしてらっしゃるのですね。
そうですね。どんな役においても、自分とキャラクターをつなぐものを探します。そんな中でもウードには共感出来る所だらけでした。人間をよく描いている素晴らしい脚本で、希望や失望をとてもリアルに感じることが出来ました。
人生って何だろう、過去にしてきたことって何だろう?と思わず考えてしまう様な良い脚本だったんです。脚本が伝えたいことにもとても魅力を感じました。何よりも「人間らしい」という所です。
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――バズ・プーンピリヤ監督、そしてプロデューサーを務めたウォン・カーウァイさんはとても著名な監督ですが、監督の映画作りに参加する事についてはどの様なお気持ちでしたか?
バズ監督とは、この作品の前にも少しご一緒する機会がありました。なので、監督とご一緒する為の調整はすごく短い時間で済みました。ウォン・カーウァイ監督は、撮影現場にはいらっしゃらずに遠隔でお仕事をしていたのですが、ウォン・カーウァイ監督を失望させたくないという想いが良いプレッシャーになり、演技に集中することが出来たと思います。
ウォン・カーウァイさんは必ず、自分が思っていたことの上をいくコメントをくださるので、すごくアーティスト性が高い監督だと思いました。ウォン・カーウァイ監督の作品はほぼ全ての映画が大好きです。
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――アイスさんはモデルさんとしても活躍されていますが、モデルのお仕事と演技のお仕事、表現方法にはどんな違いがあるのでしょうか?
モデルは身体的表現のみで、写真やファッションショーでウォークをすることが中心です。映画では、もっと動きがあり、心情やストーリーを観客に伝える必要があります。モデルの経験をどの様に活かしているかというと、服装です。「この人はどういう服装を選ぶかな」という様に、服装によってキャラクターを表現出来るのかという部分です。そして、癌患者になった時の歩き方や仕草というのがどんなものか、身体的な表現に役立っています。
――本作は新しいロードムービーの傑作として、多くの観客に愛されると思います。ちなみに、アイスさんがお好きなロードムービーはありますか?
もともとロードムービーは好きで、『リトル・ミス・サンシャイン』(2006)、『アメリカン・ハニー』(2016)、『ドライブ・マイ・カー』(2021)が特にお気に入りです。
――日本の作品も挙げていただき嬉しいです。楽しいお話をありがとうございました!
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【ストーリー】NYでバーを経営するボスのもとに、タイで暮らすウードから数年ぶりに電話が入る。白血病で余命宣告を受けたので、最期の頼みを聞いてほしいというのだ。タイに駆けつけたボスが頼まれたのは、元恋人たちを訪ねる旅の運転手。カーステレオから流れる思い出の曲が、二人がまだ親友だった頃の記憶を呼びさます。忘れられなかった恋への心残りに決着をつけたウードを、ボスがオリジナルカクテルで祝い、旅を仕上げるはずだった。だが、ウードがボスの過去も未来も書き換える〈ある秘密〉を打ち明ける──。
監督:バズ・プーンピリヤ『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』 製作総指揮:ウォン・カーウァイ『花様年華』『恋する惑星』
脚本:バズ・プーンピリヤ、ノタポン・ブンプラコープ、ブァンソイ・アックソーンサワーン
出演:トー・タナポップ アイス・ナッタラット プローイ・ホーワン ヌン・シラパン ヴィオーレット・ウォーティア AND オークベープ・チュティモン
原題:One For The Road/タイ/2021 年/カラー/シネスコ/5.1ch デジタル/129 分/字幕翻訳:アンゼたかし/監修:高杉美和
配給:ギャガ ©2021 Jet Tone Contents Inc. All Rights Reserved.
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