サイコ・スリラー『M3GAN/ミーガン』AI人形の生みの親を演じたアリソン・ウィリアムズに聞く「ゲームやテクノロジーは脳へのお菓子みたいに強力」
ガジェット通信 / 2023年6月8日 19時0分
『ソウ』『死霊館』や『アナベル』シリーズで知られる巨匠ジェームズ・ワンと、 『ハロウィン』『透明人間』のジェイソン・ブラム率いるブラムハウスが待望の再タッグを組み、 心に傷を負った少女の親友になるようプログラムされたAI人形 <M3GAN>の行き過ぎた愛情と狂気を描く、 制御不能サイコ・スリラー『M3GAN/ミーガン』が6月9日(金)より全国公開となります。
本作でミーガンの生みの親ジェマを演じたアリソン・ウィリアムズに、作品の魅力をオンラインインタビューでお伺いしました!
――本作は怖いシーンだけではなく、大人たちの身勝手さが浮き彫りになっている所がとても興味深い作品だなと思いました。アリソンさんはこのストーリーを読んでどんなことを感じましたか?
すごく面白いと思いました。親になる、ということについて世代的なシフトが大きくあると思います。私の友人たちの間にもよく見られますが、30代半ばになるまで、子供を持つなんて全く考えてない人がたくさんいます。30代半ばになって、急に子供を持ちたいかも、と思ったり、いや、全く子供には興味ないって思ったり。なので、ジェマの気持ちを読んだ時に、私の友人たちみたいだからすごくリアルに感じました。友人の一人が、いきなり子供を育てなくちゃいけなくなったら、どうするかなって想像したんです。ジェマに私もとても共感できましたし、彼女の気持ちを感じられました。質のホラー映画は多くの場合、大人の身勝手さを描いていますが、この映画もその点を強調していると思います。
――ジェマの成長物語でもあると思います。どんなことを工夫して演じましたか?
まず彼女みたいにエンジニアでロボット工学の専門家、AIの天才、という優秀な人の役が演じられるのが嬉しかったです。私から一番遠い役ですね、恥ずかしながら簡単な算数もろくにできないんです。でも彼女が関わってる分野の人と話をして、彼女がやっていることや、特に男性が支配している業界で、彼女が毎日仕事をするのはどんな感じか、を学ぶのは楽しかったです。
リアルだと感じる人物を演じたかったんです。ジェマがケイディを上手く育てられていないことが、この映画にとってとても重要でした。だってミーガンを持ち出さなくちゃならないわけだから。そして、この映画が話としてうまく成立するには、ジェマが子育てに成功するようにみんなが応援しなくてはいけないんです。ジェマが一生懸命やってるし、もっと良くなりたいと努力してるのはわかってるけど、うまくいかない。すごく微妙なバランスを描くのがとても難しかったです。
――ケイディの「与えたのに奪うの?」というセリフは“全子供”が共感出来ると思います。アリソンさん自身もそんなご経験がありましたか?
みんなあると思うし、ああいうシーンのケイディは、禁断症状を起こしている人を思い出させます。いろんなテクノロジーとのやりとりが激しすぎて、ドーパミンみたいな、ホルモン反応が出てしまう。もちろん私にもそういう経験はありました。すごく馬鹿馬鹿しいんだけど、小さい時、ゲームボーイが大好きで、中毒になっていました。両親にベッドに寝つかされると、布団をかぶってその下でビデオゲームをやっていたんです。
もう少し大きくなってからは、キャンディ・クラッシュに完全に中毒になっていました! その夢を見たし、目を瞑るとそれが頭に浮かんでくるんです。両親は取り上げなかったけれど、自分で禁止したんです。でもずっとそのことばっかり考えてる。脳へのお菓子みたいに強力なんですね。なのでAIやテクノロジーと人間とのやりとりについて、もっと議論するのがいいと思います。
――スマートフォンやインターネットへの依存について危機感であったり何か思うことはありますか?
一番私が依存してると感じるのは、何かの助けをなしに記憶できなくなってるということなんです。すぐにスマホに手を伸ばしてググるし(笑)。思い出そうとしていることの20%くらいは、もうちょっと時間をかければ思い出せるかもしれないけれど、キーをタイプして検索する方がずっと早いんです。そうしてやっと次のことが考えられるし、それはいいことですけど。ここに私の依存が一番現れていますね。
――ジェマの様に仕事に熱中した経験があれば教えてください。
あそこまで熱中したことはないけれど・・・ある時期、2つの作品に関わっていて、1週間7日撮影したことがありました。月曜日と火曜日ネットフリックスのシリーズ「レモニー・スキットの世にも不幸なできごと」を撮影して、水曜日から日曜日までは映画「パーフェクション」の撮影をバンクーバーで数週間続けて行っていました。あれは大変だったわ!2つの現場の間を行ったり来たりして、疲労困憊して、混乱して。どちらもクルーは素晴らしい人たちだったんです。ある朝、こちらの仕事に行ってあの役のあのシーンをやって、ってね。
でもすごく楽しかったんです、両方ともすごくやりがいがあったし。でもジェマみたいに、仕事しか関心がないということにはならなかったですね。例えば家族とは連絡とっていたし(笑)。
【ストーリー】
交通事故で両親を亡くし、悲しみからふさぎこんでしまった9歳の少女ケイディ。
おもちゃメーカーの才気あふれる研究者ジェマは、この姪を引き取ることになるが、
仕事ひと筋の独身者にとって育児はハードルが高い。そこで彼女は研究段階のAI搭載の人形M3GAN(ミーガン)を、
実験を兼ねてケイディにあたえる。ケイディは“彼女”との交流によって笑顔を取り戻していった。
ケイディが親しめば親しむほど、彼女によかれと思えることを次々と実行していくミーガン。
しかし彼女の中に芽生えたケイディへの愛情は、やがて狂気へと変わり、とてつもない惨劇を引き起こす……。
(C)2023 UNIVERSAL STUDIOS. All Rights Reserved.
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
“おもてなし”スリラー『スピーク・ノー・イーブル 異常な家族』不幸を隠して幸せなフリ…今の家族問題を描いた理由を明かす
ガジェット通信 / 2024年11月24日 17時0分
-
ジェームズ・マカヴォイ、最恐のおもてなし男を怪演『スピーク・ノー・イーブル』野性味あふれる新写真
クランクイン! / 2024年11月23日 12時0分
-
恐怖のクマちゃん“チョンシー”が恐怖へいざなう……『イマジナリー』×「台場怪奇学校」コラボお化け屋敷を体験してきた!
ガジェット通信 / 2024年11月9日 21時0分
-
トニー賞受賞の伝説的女優・ベティ・バックリーが不気味すぎ! 『イマジナリー』で魅せる“違和感”
クランクイン! / 2024年11月2日 7時0分
-
楠大典がドウェイン・ジョンソン、中村悠一がクリス・エヴァンスを担当! 映画『レッド・ワン』吹替版キャスト解禁
クランクイン! / 2024年10月31日 7時0分
ランキング
-
1クレジットカードを少額で不正利用されていない? 巧妙な新手口を解説
ITmedia エンタープライズ / 2024年11月26日 7時15分
-
2往年の名作アクション「くにおくん」5タイトルを収録したスティック型ゲーム機、ライソンが発売
ITmedia NEWS / 2024年11月26日 22時29分
-
3「ハリー・ポッター」の“レプリカ剣”を回収 銃刀法違反の可能性か…… 運営謝罪「申し訳ございません」
ねとらぼ / 2024年11月26日 19時2分
-
4オリエンタルランド、東京ディズニーリゾート販売の“3800円のマイボトル”回収 対象個数は4240個…… 「ご迷惑とご心配」
ねとらぼ / 2024年11月26日 17時12分
-
5中国で2026年に「ニンテンドーeショップ」およびネットワーク関連サービス終了へ―ユーザーには最大4本のゲームプレゼントも
Game*Spark / 2024年11月26日 22時22分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください