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アイデアと工夫で勝負! “フィルムカメラで一発撮り・編集なし”が条件のイギリスの映画祭「STRAIGHT 8(ストレート8)」とは

ガジェット通信 / 2023年7月7日 17時0分

イギリスでは、個人や団体が主催するような映画祭が毎月・毎週のように各所で行われています。その内容は、人種やセクシャリティによるものだったり、新人クリエイターの発掘のためだったり、新旧問わずさまざまな視点の作品を集め上映することが多く、多種多様な人々が関わるイギリスの映画業界の面白いところです。その中でも、今回筆者がとりわけユニークだと感じた映画祭を紹介します。

STRAIGHT 8(ストレート8)

それは、「STRAIGHT 8(ストレート8)」というロンドンで1999年に始まった映画祭。なぜこの映画祭がユニークなのかというと、それはその参加条件にあります。

ストレート8という名前が付いている所以でもありますが、応募できる作品は、

⚫︎スーパー8ミリフィルムカメラのみの使用

⚫︎リテイクなし・編集なし・色調加工なし・ポストプロダクションなし

という条件をクリアしたもののみ。まさに、“ぶっつけ本番”の作品だけとなります。

スーパー8mmフィルムとは、1965年にコダックによって発表されたムービーフィルムの規格。現在はサイレントフィルムのみ発売されており音声を記録することはできません。

ストレート8に応募する際、応募者は撮影したフィルムを提出し、映画祭側が現像するためごまかしはできない仕組みになっています。サウンドトラックも映像をみることなく“ブラインド”で作成し、映画祭側がフィルムを処理する際に映像と音を合わせるそうです。

上記のような応募条件のため、この映画祭ではなんと製作者すらも自身の作品を観客と同時に会場で初めて観ることになります。そのためすべての応募作品が映画として完成しているわけでもないとのことで、2023年度は応募作品163作品中、“映画”として成立していたのは140作品だったそう。そしてそのトップ25作品が、ロンドンのワールドプレミアで上映されました。

さらに、その中でもトップ8の作品はカンヌ国際映画祭にてプレミア上映されます。クリエイターにとってはまさに“一発で”夢を叶えるチャンスといえるでしょう。

スーパー8フィルムで撮影できるのは1本につき3分20秒まで。そのためすべての作品が約3分以内ですが、その短い映像の中で、会場が笑いに包まれるコメディ・まるで詩のようなアート・自身のパーソナルな部分を追求したドキュメンタリー・ストーリー性のあるヒューマンドラマ・スリラーなど、あらゆるジャンルの作品が工夫をなされて撮られていました。

2023年のトップ25作品

実は2023年6月に開催されたStraight8で上映されたトップ25作品はすでにYouTubeにて公開されており誰でも視聴可能です。

フィルムそのままの質感に、あっと驚くような撮影の工夫。人のアイデアの無限の可能性を感じることができ、楽しめること間違いなしなのでぜひご鑑賞ください。

2024年度も募集開始

そして、ストレート8は、すでに2024年度の作品の募集も開始。公式サイトには「挑戦する勇気がある人」は誰でも応募可能と記載されています。ユニークなアイデアで世界を驚かせるチャンスに、我こそはというクリエイターはぜひ挑戦してみては。

「STRAIGHT 8」公式サイト

(執筆者: waiwai)

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