『オレは死んじまったゼ!』柳楽優弥&川栄李奈インタビュー「幽霊をテーマにしながら、生きている人間の悩みを描いている」
ガジェット通信 / 2023年9月22日 12時0分
柳楽優弥さん主演の連続ドラマW-30『オレは死んじまったゼ!』(全7話)がWOWOWにて放送、配信中です。
本作は、柳楽さん演じる場末のクラブのホスト・桜田和彦が不慮の事故で命を落として幽霊となり個性的な幽霊たちと 暮らす中で、「ゴミみたい」だと思っていた自身の人生を見つめ直していく姿を描いた“幽霊”ヒューマンドラマ。
サンダンス映画祭で日本人初のグランプリを受賞した長久允がメイン監督と全話の脚本を担当。ユーモラスでちょっと切ない幽霊たちの成仏へ向けた日々を、独自の映像表現で描き出す。桜田とともに暮らす幽霊たちを、川栄李奈さん、賀屋壮也さん(かが屋)、長澤樹さん、三遊亭好楽さんが、彼らをとりまく人間たちを松田ゆう姫さん、草村礼子さんが演じています。
柳楽さんと川栄さんのお2人に、本作の魅力について伺いました!
――本作とても楽しく拝見させていただきました!まずはこの企画を聞いた時はどの様に感じましたか?
柳楽:長久監督の作品が好きだったので、長久組に参加できることがまず嬉しかったです。また、ホスト役というのも今まで演じたことがなかったのですごく楽しみでした。お酒を飲んで場を盛り上げようとするシーンでは、普段そういうことを演じる機会もあまりないので、すごく開放的になって楽しかったです(笑)。
――柳楽さんは長久監督の作品を劇場でご覧になっていたのですか?
柳楽:はい。結構フラッと情報を見ずに劇場に行って、ポスターなどを見てから映画を決めることが好きで、『そうして私たちはプールに金魚を、』(2017)を観ました。
川栄:フラッと映画館に行くの素敵ですね。私は、まず柳楽さんが主演で、幽霊の話で、コメディというのを聞いて「絶対出たい!」と思いました。監督も他の共演者の方々も本当にいい人ばかりで、撮影もすごく楽しかったです。
――川栄さんは、元看護士の咲というキャラクターにはどの様な印象を抱きましたか?
川栄:サバサバしているところがすごく好きでした。あと、娘役の子役の子とのシーンはすごくほっこりしました。本当に可愛いんです。
――脚本を読んでの感想を教えてください。
柳楽:幽霊をテーマにしていますが、幽霊役を演じるという意識はあまりなかったです。というのも、幽霊っぽい部分はファンタジーの入り口として前半では描かれるのですが、物語の軸は生きている人間が「普段過ごす中で持っている悩み」を自分と向き合うことで解決していくというヒューマン要素が強かったので。
川栄:毎話、心に刺さりました。幽霊たちとは年代も違うし、私と抱えている悩みも違うんですけど、全話とも見終わると前向きになれるような、ちょっと勇気づけられるようなストーリーだなと思いました。
――おっしゃる通り本当に元気になれるお話ですよね。役作りで意識したことはありますか?
柳楽:これはこの作品だけの話ではなくて、僕の個人的な課題なのですが、”役柄に寄せていく”のが20代で、30代はもう少し自分のパーソナルな部分というものを軸に置いて、そこに役柄が重なっていくみたいな表現をしたいと考えていました。そんな中で、今回の現場は僕のコンセプトにぴったりで、やりたいことができる現場だったので、特に何かを意識するのではなく、自然体で居ることを心掛けていました。長久監督がすごくのびのびやらせてくださったと思います。
川栄:私は普段から役を作り込むタイプではないのですが、今作は衣装の力も大きかったと思います。登場人物が一列に並んだ時に、キャラクター性が一瞬で分かるような衣装だったりして、衣装合わせから役のキャラクターを掴むことができたので、すごく自然に役に入っていくことができました。
――撮影で印象的だったことはありますか?
柳楽:監督のファッションが毎回素敵でしたね!セットとか、撮影の仕方もちょっと他には無い様な感じで。あと、賀屋さん(かが屋)と、三遊亭好楽師匠の佇まいが本当に存在感たっぷりで。普段お笑いだったり、落語の現場に立たれているからこその華の様なものが滲み出ていました。
川栄:カメラマンさんがレールじゃなくセグウェイのようなものに乗って撮っていたりして、今まで経験したことのないアングルややり方で、「出来上がりがはやく観たい!」と思いました。ポップというか、すごく可愛いんです。
――確かに、死後の世界をここまでポップに描けるのは長久監督ならではですよね!
柳楽:友達と話し合いながら悩みを乗り越えていくヒューマンドラマなので、監督のユーモア溢れるタイトルに騙されずに、個性的なキャラクターたちの世界を観てホッとしていただけたら嬉しいです。
川栄:死ぬまでの話ってたくさんあるけど、死んだ後の話ってそんなにないですよね。死後の世界を重くなりすぎずに前向きになれるように作ってくださっているので、色々な世代の方に楽しんでいただきあいです。
――今日は素敵なお話をありがとうございました!
撮影:たむらとも
連続ドラマW-30「オレは死んじまったゼ!」
出演:柳楽優弥
川栄李奈/松田ゆう姫 賀屋壮也(かが屋) 長澤樹
草村礼子/三遊亭好楽
監督:長久允 串田壮史 脚本:長久允 脚本協力:益山貴司 音楽:長谷川白紙
プロデューサー:長谷川徳司(WOWOW) 日枝広道(電通) 鈴木康生(ゴーストイッチ) 山邊博文(ギークサイト)
制作プロダクション:ギークサイト プロダクション協力:ゴーストイッチ
制作協力:電通 製作著作:WOWOW
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