連続テレビ小説『おむすび』“ハギャレン”メンバー・スズリンを熱演! 岡本夏美インタビュー「糸島の力を借りて、個人個人の距離感がすごく深まった」
ガジェット通信 / 2024年10月21日 7時0分
現在放送中の、連続テレビ小説『おむすび』(NHK)。橋本環奈さんを主演に、平成元年生まれのヒロインが、栄養士として、人の心と未来を結んでいく“平成青春グラフィティ”となっています。
本作で、橋本さん演じる主人公・結と出会い、友情を育んでいくギャル軍団「ハギャレン」の一人、田中鈴音(スズリン)を演じているのが岡本夏美さん。撮影の印象や、舞台となる福岡県・糸島の魅力、『おむすび』が結んでくれたご縁までお話を伺いました!
――念願の朝ドラ出演だったそうですね!おめでとうございます。
ありがとうございます!出演決定のお知らせをいただいた時は思わずガッツポーズしました。母と祖母が朝ドラが大好きで、朝ドラを観ることが日々の習慣になっているので、私も朝ドラに出たいな、2人が喜ぶ姿を見たいなとずっと思っていました。今回の出演をとても喜んでくれていて、私も家族みんなで放送を楽しみたいなと思っています。
――演じているスズリンという役柄についてはどの様な印象を受けましたか?
「結と出会うギャル軍団の役を募集しています」というオーディションを受けさせていただいたのですが、私はスズリン役の候補として進んでいたそうで、最終審査の段階ではもうスズリンという役を研究していたので、決定する前からスズリンへの思い入れがすごく強かったです。ドラマ内でも、スズリンが 1人だけ制服姿を見せていなかったり、元気が無いシーンがありましたが、結がそのことを気にかけてくれたことがきっかけでスズリンがどんな子なのかが紐解かれていきます。そういったバックボーンについても事前にいただいていたので、スズリンの内側を理解していきたいなと思っていました。
――事前にバックボーンなど資料をいただいた上でオーディションに挑んだのですね。
細かい設定とか、台本のセリフ上に書かれているバックボーンなどは情報としていただいていました。そこから、スズリンがどんな幼少期を過ごしてきたか、どういう風に家族と関わり合ってきたかという所は想像で役を膨らましていきました。
すごく明るくて朗らかで、お寝坊さんな部分もあったりとか、ルーズな所もあるんですけど、ゆったりしていて誰に対しても優しくて、そんなスズリンのことを私もすごく好きになったので、キャラクターを愛して演じていきたいと思いました。
――岡本さんがギャルになるということでファンの方も驚いたと思うのですが、ギャル役でのオーディションはより緊張しそうだなと想像してしまいます。
最初のオーディションは本当にたくさんの方がいらっしゃって、グループ分けでギャルのカラオケで盛り上がる1シーンを演じたんですけど、ギャル語を使うことが本当に新鮮でした。
オーディションの段階でも、「自分でギャルメイクをしてきてください」というオーダーがあって、私はギャルメイクもしたことないですし、ギャルになれるようなメイク道具も持っていなかったので。ギャルの勉強というか、資料集めをたくさんして、ギャルに歩み寄っていく過程がすごく楽しかったです。メイクをしているうちに自信がついてきて、この姿でオーディションに行けたら、きっと良い結果が待っているだろうという強い気持ちでお芝居できたことが良かったです。平成を舞台としている作品で、ギャル文化が花開いた年代だと思うので。その時代に生きられることがとても楽しいです。
――ネイルもすごくハデハデで可愛いですよね。
スズリンはネイリストになることが夢なので、ほぼ毎回別のネイルチップをつけています。メイクさんが作ってくださるのですが、すごく長いので、最初の頃は本当に何もできなくて。着替えも難しい、ペットボトルも開けられないという感じでギャルチームに1人スタッフさんが単独でついてくださって、色々やってくれて申し訳無い気持ちでいっぱいでした。でも最後の方は割とみんな慣れてきて。私はスマホを使うのにタッチペンを使っていたのですが、だんだん使わなくても指の腹で押せるようになってきて。現役ギャルのみりちゃむがいたので「こうやってやるんだよ」って教えてもらいながら。みりちゃむの存在はすごく大きくて、いてくれるだけでギャルの空気感を感じられましたし、たくさん助けてもらっていました。
――逆にみりちゃむさんは、お芝居面で岡本さんや皆さんに助けられていた部分もあったのかもしれないですね。
みりちゃむはあまりお芝居の経験がなかったそうで、みんなでみりちゃむの素の素敵な所を引き出しつつ聞かれたことには「こうだよ」って返して。お互いに助け合えるすごく良い関係だったと思います。
――そして平成カルチャーも注目を集めている今、「こういうファッションあったなあ!」って盛り上がれることも楽しいですよね。
平成に生まれて、ムスビン(結)と同じ時代に生きてきた方は、今お仕事を頑張る世代になっていて。当時を思い出しながら楽しんでいただけるかなって思います。私はこの時代に小学生だったけど、「お姉さんたちがこんな格好していたなあ」とか「当時のドラマはこういうファッションだったよね!」って撮影中にすごく盛り上がっていたので、皆さんもワイワイしながら楽しんでいただけたら嬉しいです。
――公開されているお写真や映像を見ているとハギャレンの皆さんの仲良しさが素敵ですよね!
私はインドア派ということおまって、撮影中に共演者の方と一緒に食事に行ったりとかはあまり無かったのですが、『おむすび』の皆とはギャルマインドで最初から仲良くなれたので環奈ちゃんも含めてみんなでたくさんご飯を食べに行きました。
――橋本環奈さんは福岡ご出身で地元ですから、色々教えてくれそうですね。
そうなんです!方言がセリフで出てきて、方言指導の方ももちろんいるのですが、隣にいる環奈ちゃんに聞けばすぐ分かることがすごく心強くて。現代劇というのは注目度が色々な意味で高くなり、レッシャーももちろんあるとは思うんですけど、真ん中に立っている環奈ちゃんが、どっしりと構えててくれていることが私たちはすごくありがたくて。朝ドラでギャルという、ユニークで新しい要素ではあると思うんですけど、気負うことなく挑戦出来ているのは環奈ちゃんのおかげです。
――糸島は自然も美しくて本当に素敵なところですよね。
長期でロケ撮影があった時はホテルの近くの温泉施設にみんなで行って、私はそこの岩盤浴が大好きで、1日オフの日は、開店から閉店ぐらいまで一人でずっと岩盤浴にいました。私たちの撮影中に「おむすびフェア」というおむすびセットのメニューが出来ていて、「このおむすびってそうだよね?!」ってみんなと盛り上がったり(笑)。地元の方のお家をお借りして休憩させていただくこともあって、地元の方の温かさと優しさが本当にありがたかったです。
――実はガジェット通信が糸島に支部を構えていて、私も昨年訪れたのですが本当に素敵なところですよね。大好きになりました!なので今日お話を伺っていてとても嬉しいです。
そうなんですね!私も嬉しいです。糸島という土地でみんなでご飯を食べてお風呂にはいって毎日一緒に過ごすことでハギャレンの空気感が作り上げられていったと思います。役作りだけじゃどうにもならない、人間の心の距離感ってやっぱりあると思うんです。ハギャレンは自分の好きなもので絆を深め合ったメンバーだと思うので、それをどうやって映像の中で空気感を出すかとなると、今日明日で作れるものではないのかなと。糸島の力を借りて、個人個人の距離感がすごく深まって。みんなでハギャレンはこうだよね、こういうことが楽しいよねという共通認識を持ったまま、アドリブも入れられたりしたので、糸島に感謝の気持ちでいっぱいです。
◆ガジェット通信「いとしま通信」
https://getnews.jp/tag/itoshima
――朝ドラって一つの作品の枠を超えて、地域の方と密着しているというか、盛り上げていく感じが素敵ですよね。
能登で大きな地震がありましたが、能登を舞台にした『まれ』(2015)を観ることで元気づけられたり主題歌を聞いて励まされているというお話も聞きました。日本のさまざまな地域でそうやって、朝ドラという作品と地域の方の支え続けられる関係性があるということが本当に素晴らしいことだと思いますし、私も日本を盛り上げることに微力ながら力を貸せるんじゃないかという気持ちで撮影させていただいています。
――岡本さんがお迎えした保護猫のシンバさんも『おむすび』つながりだそうですね!
みりちゃむが保護猫活動をしているのですが、そのご縁でお家に来てくれました。もう本当に可愛くて元気でメロメロです…(笑)。みりちゃむに出会えなかったらシンバにも出会えていないですし、この『おむすび』からご縁が結ばれて家族が増えました。シンバは“おむすび猫”です!
――私も保護猫と暮らしているのでさらに嬉しいです。今日は素敵なお話をどうもありがとうございました!
撮影:オサダコウジ
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