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「シンデレラ」をベースに、残虐な部分を最大限に打ち出した『シン・デレラ』監督に聞く「ガラスの靴での攻撃シーンで手応えを感じました」

ガジェット通信 / 2024年11月1日 21時0分

グリム兄弟やシャルル・ペローの「シンデレラ」をベースに、冷酷残忍な処刑人に変貌した史上最強の〝ダーク・シンデレラ“を描いた映画『Cinderella’s Curse(原題)』が、『シン・デレラ』の邦題で全国公開中です。

グリム兄弟やシャルル・ペローの「シンデレラ」をベースに、その残虐な部分を最大限に打ち出した、これぞまさしく『シン・デレラ』といえる本作。継母とその娘たちからひどい仕打ちを受けながらも健気に生きるシンデレラが、ある出来事をきっかけに冷酷非道な処刑人へと変貌し、史上最恐の〝ダーク・シンデレラ“となる。復讐心に駆り立てられて、あのガラスの靴を武器に、超残虐な方法で暴れ狂うシンデレラ。

今までのシンデレラ像をぶち壊すほどにエグい怖さのシンデレラを、あなたは最後まで直視できるだろうか?昔々あるところにシンデレラという美しい娘がいました。継母と義理の姉たちによる虐待に苦しんでいたある日、庭で見つけた不思議な本を読んだ彼女の前に魔法使いの〝フェアリーゴッドマザー“が出現。「舞踏会で王子様と踊りたい」と願ったシンデレラは、魔法の力によって憧れの王子とダンスをする夢が叶います。ところが王子や継母たちは舞踏会に参加している人々の前で、シンデレラのドレスを剥ぎ取り、全裸にして嘲笑、辱めの限りを尽くしたのです。その瞬間「復讐したい」と願ったシンデレラはガラスの靴を凶器に変え、邪悪な人間どもを残虐な手段で次々と血祭りにあげていく――。

「くまのプーさん」を題材にしたホラー「プー2 あくまのくまさんとじゃあくななかまたち」に俳優として出演もし、「ハングリー 湖畔の謝肉祭」を手掛けたルイーザ・ウォーレン監督にお話を伺いました。

――本作とても楽しく拝見させていただきました!観たことの無い最恐の「シンデレラ」を描いた作品ですが、実際に有名な童話には残酷な一面があったりしますよね。

残酷な要素があるということは元々知ってはいたんですけれども、制作のために様々なリサーチをする上で、指を切断してガラスの靴を履こうとした…という部分はそのまま使わせてもらいました。素晴らしいスペシャルエフェクト担当のスタッフがいて、彼女に最初から色々相談したんです。低予算の中でこういう絵を撮るにはどうすれば良いのか?本当にリアルな血まみれの映像を撮れるのか。それを彼女が考えてたくさんの素晴らしいアイデアをくれました。何度か撮り直しをして、どうすればサスペンスを維持出来るのかを意識しながら、大きなハサミでチョキンチョキンと指を一本ずつ切っていこうという所に収まりました。

――主人公シンデレラのキャラクター付けはどの様に考えていきましたか?

人々が共感出来るシンデレラにしたかった部分があります。いわゆるおとぎ話っぽくない感じですよね。継母と姉にネチネチいじめられていく様子、モラハラの様な雰囲気は多かれ少なかれ、私たちが経験したことがあるんではないでしょうか。そこを自分に引き寄せて考えてもらいたかったんです。王子様が現れて彼女は希望を持ちます。これはまさにおとぎ話的な希望で甘い夢を見てしまうわけです。そこから裏切りにあって、復讐をする段になると彼女に悪が憑依しますよね、ある意味生まれ変わる。そうすると観る視点が変わっていきます。召使いだった彼女がトップに降臨する立場になるわけですけれど、その切り替わりの部分のメリハリを意識しました。

――制作中や撮影中に「これは良い映画になるぞ」と手応えを感じた瞬間はありますか?

舞踏会のシーンで、ガラスの靴で攻撃をし、抜いた後に血がドバッと出てきますよね。血の勢いがすごく上手に撮れたので、「これは行けるぞ」と思いました。

――監督は「プー2 あくまのくまさんとじゃあくななかまたち」などユニークなホラー作品に関わられていますが、ホラー作品が好きになったきっかけはあったのでしょうか。

子供の頃からずっとホラーが身近にあったなと思います。子供の頃、『アー・ユー・アフレイド・オブ・ザ・ダーク?(暗闇が怖いか?)』というタイトルのテレビシリーズがあって、当時のテレビの規制は今に比べて緩かったので、今や絶対出来ない様な描写も多くてすごく怖かったんですよね。あとは、金曜日の夜になれば家族で最新のホラー作品を観に行くことがお決まりでした。

映画を作り始めたきっかけは、シンプルに映画が好きだったからなのですが、出演するにせよ作るにせよ、限られた予算や時間の中でも工夫次第で面白いものを作ることが出来るという意味でホラーに惹かれた部分もあるのだと思います。

――今日は素敵なお話をありがとうございました!

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